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夏の定番レシピ「焼きとうもろこしご飯」 Posted on 2024/08/04 KAORU フードアーティスト
世界中の様々な国と同じように、日本の夏にも弾けるようなみずみずしいとうもろこしのお料理は欠かせない。とうもろこし料理といえばやっぱり、わたしは焼きとうもろこしが真っ先に頭に浮かぶ。
懐かしくてちょっとノスタルジックになっちゃうような幼少期、夏祭り、甘くてちょっと苦い夏の思い出の味。
焼きとうもろこしはとてもシンプルな屋台料理だ。とうもろこし(予め蒸したものを使うこともある)を炭火の上でくるくる回しながらお醤油を繰り返しはけで塗りつけて、とうもろこしに火が通り醤油と合わさって香ばしい香りが辺りに漂うまで焼いけたらできあがり。
一説によると江戸時代に吉原で名物の屋台料理だったとか。ここにバターを加えれば、みんな大好き「醤油バターコーン」になって、横文字になったとたんになんだかストリートフードバイブスが強くなる。
それはさておき、焼きとうもろこしと同じくらい夏の間に2度くらいは絶対食べたいとうもろこし料理はとうもろこしご飯。糖質たっぷりのこのお料理を作る時、少しいけないことをしているような気持ちになるのは面白いものだなと思う。ケーキなんかを作るよりもずっとローカロリーかつグルテンフリーなのに。
それもさておき、大好きな焼きとうもろこしと、とうもろこしご飯を合体させたお料理を作ろうと思った。
玄米を使ってより焼きとうもろこしの香ばしさを引き出して、アクセントにほんのちょっとの青唐辛子を加えた大人とうもろこしレシピ。近年のとうもろこしは甘味が特に強いので、ピリっとした感じがメリハリになっていいと思う。ついでにパリで買ったボルディエの海藻入りバターをちょんとのせて、こりゃー美味しい!という仕上がりのレシピになった。
◾️材料 3-4人前
・とうもろこし 2本
・濃口醤油 小さじ2
・玄米 3合(なければ白米で通常の分量の水で炊く)
・水 710ml
・酒 大さじ3
・塩 小さじ1と1/2
・昆布 5g
・青唐辛子 1/2本~1本(お好みで調整してください)
・岩塩入りバター お茶碗1杯につき小さじ1くらいがおすすめ
◾️作り方
玄米を使う場合は一晩冷蔵庫で1.5倍のお水に浸す
とうもろこしの粒を芯から切り落とし、芯を1/2に切る。青唐辛子は刻む(辛いのが得意な方は輪切り)
3)1の玄米をざるにあげたら炊飯器に入れ、分量の水、酒、塩、昆布、2のとうもろこしの芯を加えて玄米炊きで炊く(炊飯器がない方は鍋に入れ、強火で約10分、沸騰したら蓋を外ししゃもじで全体をかき混ぜ表面を平らにしたら再び蓋をして弱火で10分、火を消して15分〜20分蒸らす)
4)フライパンに切り落としたとうもろこしの粒を加え、焼き目がつくまで5分ほど常に混ぜながら空炒りし、醤油を加えて香ばしい香りがしてくるまでさらに空炒りしたら火から下ろす
5)炊き上がったごはんに4と青唐辛子を加えたらざっくりと混ぜ合わせてできあがり。お好みでバターをのせていただく
※お子さまには青唐辛子なしで。ボルディエのバターがなければ少し塩味の強めな岩塩入りのバターを。
Posted by KAORU
KAORU
▷記事一覧フードスタイリスト/ディレクター、レシピ開発者、雑誌「七味」編集長。企業やブランドなどのレシピ制作のほか、連載コラムの執筆、ファッションブランドとのコラボレーション、国内外での個展開催など、アーティストとしても幅広く活動している。