パリでは今、パラリンピックが大変に盛り上がっています。
大の五輪ファンであるわたしは、熱戦を見届けるべく、オリンピックに引き続き今回も会場に足を運びました！
 

※９月２日、トライアスロンのコースになったブルボン宮殿前。

 
オリンピックでは、柔道をはじめ、いくつかの競技を生で観戦することができました。そこで印象的だったのが、フランス人観客の大声援です。その熱量は、もはやサッカー・ワールドカップ並み。日々、地面が揺れるほどの熱狂ぶりでした。

フランスであまり感じることのできない「一体感」がそうさせたのでしょうか。今回のパリ五輪は、多くのフランス人が「オリンピックってこんなに楽しいんだ」と思ったそうです。もちろん、それはパラリンピックでも続いています。
 

 
９月２日には、延期されていたパラ・トライアスロンが開催されました。
フランスではこの日から新学期がスタートしています。しかし沿道にはたくさんの子どもたちが詰めかけ、大人と一緒に大きな声援を送っていました。
実はパリでは、課外活動としてパラリンピック観戦を取り入れた学校があったようです。
チケットはパリ市が用意（招待）したのだとか。子どもたちにとっては素晴らしい思い出になりそうですね。
 

※トライアスロン（ラン）、視覚障がいPTVI、日本代表の米岡選手。ガイドランナーと二人一組で走る姿に涙。感動をもらいました。

 
パラ・トライアスロンではフランス人選手のメダルラッシュでしたので、沿道が大いに盛り上がりました！ また今回は、英国・スペイン・イタリアなど、近隣国からもたくさんの応援団が訪れています。その声援は、対岸のコンコルド広場まで聞こえるほど大きなものでした。
 

※パリ郊外にある「パリ・ラデファンス・アリーナ」。

 
もう一つは、水泳会場「パリ・ラデファンス・アリーナ」から。
こちらはオリンピックでも使われた会場です。パラリンピックでは障がい別に細かくクラス分けされているため、競技が７日まで毎日開催されています。
 

※パリ2024大会はボランティアの方々が大活躍！みなさんとても親切で、非常に助かっています。

※会場のフードメニューにはファラフェルのラップ・サンドやポップコーン、クッキーなどがありました。

 
わたしが観戦した日は、13のクラス別に水泳競技が行われました。つまり、メダル授与式も同じ日に13回行われます。パラリンピックがこのように設定されているのは非常に勉強になりましたし、将来の観戦に向けても意味のあることだったと思います。
 

※会場はほぼ満席！およそ８割がフランス人です。

 
今回は他のパリ市民と同じように初のパラリンピック観戦でしたが、オリンピックと同じか、それ以上の感動をいただいています。
目の前でアスリートたちが人間の限界に挑戦していること。国に関係なく、その姿にみなが感動するのだと思います。
実際、２日の水泳競技ではフランスのメダル獲得はなりませんでした。しかし集まった観客は、他国の選手にも大きな声援と拍手を送っていました。
 

※水面に映し出されるモネの『睡蓮』デジタルアート。フランスらしい演出です。

 
競技の待ち時間には、フランスらしい演出が見られました。これは他の競技会場でも同じで、エディット・ピアフの「カラオケ大会」を開催したり、ブレイクダンスのショーが披露されたりします。
ちなみに観客席の光は、スマホのライトです。「ぜひスマホのライトをONにしてください」とアナウンスされるのです（競技中はもちろんNG）。
文化とスポーツの融合、というパリ2024大会のスローガンをここでも感じることができました。
 

※この日は日本の山口選手が100ｍ平泳ぎで銅メダルを獲得！メダル授与式では、国歌斉唱時に会場の全員が起立します。

 
オリンピックに続き、パラリンピックで盛り上がるパリ。
連日の満席に、周囲のフランス人も驚きつつ「良かった」「素晴らしい」といったポジティブなワードを発しています。
それだけに、東京大会が無観客だったことが非常に悔やまれます。この悔しさを胸に、後半のパラリンピックでも日本代表を応援しに行きたいと思います！