PANORAMA STORIES
雨天曇天Melbourne 「メンタル&ボーン折れちゃった編」 Posted on 2020/09/04 ムラカミ ネハン 漫画家 メルボルン
ロックダウンアゲイン&しかもステージ4のメルボルンからこんにちは!ムラカミネハンです。
コロナ禍の第二子出産も無事終わり、ロックダウン(第一弾)も明け、これで通常モードに戻るかと思われたのにそうは問屋が卸さなかった!問屋卸さなさすぎinマイライフ…。
まずは長男boyのメンタルやばやば問題。
コロナのおかげで、産院は「パートナー以外お見舞い禁止」だったため、我が家のboyがbabyに初めて会うのは退院後。
「入院している母とも数日会えず、さらには突然赤子がやって来るというダブル・ショックに耐えられるのだろうか…」という心配に加え、兄弟持ちの周りのファミリーからは「赤ちゃんが来たストレスで上の子がハゲた」、「上の子に『赤ちゃんもういらないから病院に戻してきて』と言われた」、「妹が生まれた後に学校で描いた絵が、お題とは関係ない真っ黒に塗りつぶされたものだった」などの恐怖体験を前もって聞かされていたので、これはなんとかそれを最小限に回避せねば!と、大々的に「赤子カミングスーン・キャンペーン」をとり行うことに。
以下キャンペーン内容↓
赤ちゃんを迎える家族の絵本を読む(→さほど興味示さず)
ミルク飲み人形を与える(→ミルクを飲む音は気に入ってたけど投げ捨てること多数)
事あるごとに「babyがもうすぐ来るよ〜、楽しみだね〜!」と言う(→リアクション皆無)
理解しているかどうかはboyの反応からはさっぱり分からなかったものの、きっと深層意識には何かしら働きかけているはず!と徒手空拳の努力を続けた結果…初対面では嬉しそうにはにかんで「baby…!」と笑顔でジャンプまでしていたboy。
「クックック、こちらの思惑通りサブリミナル効果が効いたようじゃな…」とほくそ笑んでいたワタシバカよね〜、おバカさんよね〜…。
その初対面の翌日、ファミリーデイケア(個人宅の小規模保育園)から帰ってきたboyの服がよく見ると破れてる…っていうかこれってハサミで切った跡?そしてお風呂に入れようとシャツを脱がしたら、なんとお腹までうっすらハサミで傷がついている。「すわイジメか?!」と慌ててケアラー(保育士)さんに「服が破れてて、明らかにハサミで切ったぽいんだけど…」とテキストを送ったら、なんと「boyが届かない高さの引き出しにわざわざ椅子で登ってハサミを取り出してイタズラしてた」との衝撃の自傷行為(by2歳児)が判明。
今までそんなことしたことないのに…!と母はショックでワナワナ…。
そしてそこから堰を切ったように「デイケアでお友達へいじわる」→「夜は一人で寝られるようになってたのに、また一緒に寝ないと泣く(しかも母限定)」→「イヤイヤ期爆発でalwaysイヤイヤSAY HO〜O〜☆」
…たしかにboyにとっては今までの2年半の生涯、蝶よ花よとプリンスのように下にもおかぬ扱いを受け、この世は自分中心に回れまーわれメリーゴーランッ、と天下フォーエバーのはずが突如政権交代が行われ、オノレはデイケアへ島流しに遭う青天の霹靂的憂き目…
2歳児にして「ぬっすんだぁバーイークーでぇはぁっしりぃだす〜、行きぃさーきーもぉー、わかぁらーぬぅままぁ〜」な自暴自棄尾崎メンタルになってしまうのは至極当然。
そう私もアタマでは分かっていても、帝王切開で腹の傷がなかなか癒えぬ高齢出産後のボロボロの身体では乳児の世話が精一杯、アテンションが欲しいboyを抱っこしたりおんぶしたり激しい遊びなどをするのはインポッシボー。
仕方なくダンナシにそういう遊びは託して二人でお出かけをしてもらってなんとか凌いでいたものの、そうはいってもロックダウンで公園の遊具も使えず、レジャー施設もあらかた閉まっており外遊びにも限界が…
そこでboyと一緒にできるアクティビティとして、大人用のスクーター(キックボード)を購入(もともとboyは幼児用に乗っていた)。
私もやっと産後一ヶ月くらいで公園で一緒にスクーターができるまでに回復。
初めて一緒にスクーターに乗った時のboyの満足げな顔を見て、「やっぱり遊んでくれるのがダディーだけじゃ寂しいんだよね!これからはしっかりかまってあげなきゃ!」と鼻息も荒く決意したのが運の尽き、また家族でスクーター散歩していた際に悲劇は起こったのでした…。
我が家の近くには自然いっぱいの川沿いの長いサイクリングロードがあるのですが、公園までの道のりの途中で中年男女の自転車ツーリングの集団に阻まれてしまったマイ・ファミリー。
しかし運動音痴な私がそれを交わし切れずにモタついてる間に、boyはするするとそれをすり抜け角を曲がってミッシング状態。道は柵がついてないとこも結構あって、幼児一人で走るにはかなりデンジャラス。ヤバイ!と焦った私の後ろからベビーカーを押すダンナシの「早く追いかけて!」という怒号。慌てて下り坂を走り出したものの、曲がり角でスピードを落とし切れず思い切りつんのめって転倒、とんでもない量の鼻血を垂れ流し、ツーリングのおじさんおばさん達にめっちゃ心配された(その間にboyは親切なおじさんとダンナシによって無事回収された)のですが、まさか骨折にまで至っているとはその時は露ほども思わず…
と、とどまる事を知らない私のアクシデント満載ライフ、話が長くなるので次回に続きます!
待て次号!
Posted by ムラカミ ネハン
ムラカミ ネハン
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漫画家。海外留学経験ゼロ、英語もほとんど話せない状態で2008年にオーストラリアはメルボルンへ。以来、日本語教師として教壇に立ってはいるものの、今だに英語は大の苦手。前職は全く畑違いの結婚式の音響スタッフ。ネコ中毒。Twitter:@murakami_nehan