PANORAMA STORIES
コロナ禍行動制限の中、いったいみんな何食べてんの~? 日本人妻編! Posted on 2020/12/29 Design Stories
欧州各国は再びロックダウンの日々に逆戻り。
フランスも辛うじてロックダウンが解除されましたが、夜間外出禁止令下に置かれています。
思った以上に、コロナによって生活が追い込まれていきます。
ここ最近は変異種の恐ろしいウイルスまで出てきて、ちょっと、いい加減にしてよ、トゥ―マッチもいいところよ~!
なんですが、しかし、主婦業、主夫業に待ったなし。
毎日の食事時間は待ったなし!
ロックダウンは解除されたものの、そう出歩けないのも事実です。
買い物はなるべくまとめ買いをする。
メニューを決め、しっかりメモをしていかねばならなくなりました。
買い忘れでせっかく作ろうと思っていたものが作れない・・・なんてことになったら一大事。
日々の、唯一の楽しみがランチとディナーなのですから。
ハズすわけにはいきません。
外出制限下の買い物と食事は、常に、真剣勝負なのです!
とはいえ、これだけ毎食ご飯を作っていると、あれも食べたし、あれももう作った、と、献立の壁にぶち当たることしばしば。
そこで、フランス人の食卓に続き、今度は日本人マダムたちからメニューのアイデアとコメントを集めてみました。
パリ近郊でフランス人の旦那さまと暮らす前田仁美さんが作ってよかったもの、それは「551風、豚まん」です。
こちらは春のロックダウンの時に作られたものだそうです!
慣れ親しんだ大阪の味。食べるだけで自然と笑顔になっていたなぁと思い返し、あの美味しさは外出制限生活で沈んだ気持ちをきっと無条件で浮き上がらせてくれるはず!と、レシピを探して生地からこねこね。
豚ミンチに玉ねぎもいっぱいいれて。真っ白なふっかふかのを想像してセイロウを開けたら、なんとびっくり!
なんで茶色??
だけど、フランス人夫と首を傾げながら頬張ったその味は最高で、心の怖張りをゆるりと解いてくれました。
茶色くなったのは甜菜糖を入れたからかなぁ。(前田さん)
4歳と13歳の息子さんがいる大井美芽さんがおすすめするメニューは、「みんなで生春巻き」。
さっとライスペーパーを水にくぐらせて、手巻き寿司のように好きな具を巻いて食べます。ベトラブ、人参、ズッキーニ、かにかま、茹で鶏、レタス、春雨などなんでも巻き巻き!子供たちも楽しみながら、野菜をたくさん食べてくれました。(大井さん)
カリブ海に浮かぶ、セント・マーチン島に暮らす水信響子さんが挑戦したのは、インド料理「パラック・パニール」。
缶のトマトとほうれん草を使ったほうれん草とチーズのインドカレーです。私が住むセントマーチン島(フランス領)は野菜など、ほぼすべてが輸入もの。今は高価だったり品薄な状態が続いています。生姜、玉ねぎ、ニンニク、クミン、マスタード粒などを入れ、ブレンダーで混ぜ、フライパンに移したらサラダ油(またはバター)を足して玉ねぎが茶色くなるまでじっくり火を入れる。そこにトマト缶を加え、水分が少し蒸発したら、ほうれん草とカレー粉、ウコン粉を入れ、最後にパニール(インドチーズ)をいれる。パニールがなければ、ピザ用のモッツァレラや固めの豆腐で代用。少し煮詰めたら、生クリームを加え、塩、胡椒で味を整える。(水信さん)
ロックダウン母ちゃん(以前の記事はこちらから→「母ちゃんはつらいよ」)こと、岡本文子さんの旦那さまが作ったのは「ロティ・ド・ポーク、ボンヌファム」。
最近、日曜日はフランス人夫が給食当番というルールが生まれ、料理音痴な夫はYouTubeで野菜の切り方の確認から始めました。
12時から作り始めて、完成したのは15時45分。
ポークをじゃがいもと一緒に焼いた冬の定番料理が出てきました。
次回からの目標は、季節に合った料理を作る、お昼の時間に合わせて作るです。
だけど、今まで電子レンジ専門だった人がこんな料理を作れたなんて。
味はよく、ロックダウン中、一番びっくりした出来事です。(岡本さん)
保育士でアラフィフ看護学生のロベール隆美さん(以前の記事はこちらから→「アラフィフ、フランスで看護師を目指す」)のおすすめは、子供と一緒に作れる「タルト・ア・ラ・ムタード」。
フランス人夫が偏食のため、外出制限中の食卓は家族で食べられる限られたメニューのみのローテーションです。その中で、私のストレスなく、子供と一緒に簡単に作れて、夫も大満足してくれるのがこれ。パート・ブリゼに、マスタードとトマトソースを塗って、ハムとエシャロット(なくてもいい)とチーズをかけてオーブン180度で15分焼くだけ。この外出制限下、こういう時短料理をしている仏家庭も多いのではないでしょうか。(ロベールさん)
続いて、旦那さまがロックダウン以来、朝から晩までずっと食べ物を作り続けてくれる、という羨まし過ぎる奥さま、山本佳代子さん。一押しメニューは「トルティーヤ」です。
毎日料理とおやつを作りまくっている料理人の夫。
朝からずっとキッチンに立ち、煮たり、焼いたり、捏ねたりが止まりません。
だけど、今パリでは小麦粉が品薄気味。
1週間くらい小麦粉を見つけられず、一日中、粉の話ばかりしている夫はとても不憫でした。
これは、やっと小さなエピスリーで発見した小麦粉で作ってくれたトルティーヤ。
久々の小麦粉入手で力が入ったのか、とても美味しく、お肉とたっぷりの野菜を巻いて食べるので、ヘルシー?食べ出したら止まりません!
皮から手作りのトルティーヤ、おすすめです。(山本さん)
そして、最後は、救急医として最前線でコロナと戦う旦那さまを支える、矢田なぎささんの「副菜いろいろ」。
素晴らしい~~~。ひたすら尊敬の念でございます。
こんな時だからこそバランスの良い食事を摂って体調管理をしたいもの。その反面、手に入れられる食材には制限があり、買い出しすら困難な現実。そんな中で我が家の食卓を救ってくれたのは「副菜作り置き作戦」でした。買って来た食材を調理し、小分けで冷蔵あるいは冷凍保存することで長持ちさせ、あとはメインのお供に数品盛り合わせれば豪華食卓にたちまち変身、メイン作りが面倒な時はご飯と汁物さえあれば副菜たちが立派な役割を果たしてくれ時短につながります。タレやソースなども作り置きしておくととてもラクチン。状況に応じて「食を工夫すること」を学んだように思います。(矢田さん)
家庭のシチュエーションによっても献立選びは違ってきます。それにしても、大人も子供も楽しめる、眼から鱗のメニューの数々、ぜひ今週の献立にいかがでしょうか。
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