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音楽が国境を超える! 日仏”Amitié (友情)”コンサート Posted on 2019/05/24 筒井 香織 作曲家、クラリネット奏者 パリ

数ヶ月前、パリ、サンジャック通りにあるいつものカフェで、ピアニストのエリフ、エミリー、ボーカリスト・アーシャ、みんなそれぞれ好きなものを飲みながら、コンサートのアイデアを出し合っていました。それは、この5月末に日本から私の旧知メンバーで結成されたアコースティック・アストゥーリアス(通称:アコアス)がマルセイユとパリの音楽フェスティバルに招待され来仏が決まったから。私はせっかくの機会、パリの音楽仲間と日本のメンバーを繋いで、一緒に何かできたらいいなと思いつき、まずはフランスの仲間に相談に乗ってもらう事にしたのでした。

日本から来る見ず知らずのミュージシャンたち。ジャンルも全然違うし、フランスの仲間たちが受け入れてくれるかな? と少し心配もしていたのですが、それは杞憂でした。噴水のように湧き出るアイデアで話は尽きず、夢は膨らむばかり。老舗バーでの即興セッション、セーヌ川に浮かぶ船上サロンでのプライベートコンサート、劇場とのコラボレーションで現代劇、などなど、みんな国籍もジャンルも何も気にしていない! 
その事を日本のメンバーに伝えると、はじめはあまりイメージが沸かない様子でしたが、インターネットを介しての日仏ミーティングを繰り返すごとに少しずつ変わっていきました。パリと東京、お互いにパソコン画面の前で楽器を持って音を出しあったりしているうちに、もう楽しくて仕方なくなってしまった様子。お互いのスケジュール調整をし、ついに、私がパリに来てからずっと実現したかった、「日本とフランスのミュージシャンの音楽交流」が叶うことになったのです。この1回のためにいろいろなアイデアを凝縮し、多様なジャンルの仏人アーティスト達が出演してくれる事になりました。
 

音楽が国境を超える! 日仏”Amitié (友情)”コンサート

場所は私たちがミーティングを繰り返したサンジャック通りにある馴染みのカフェ。オーナーも快諾してくれ、定休日の月曜日を私たちのスケジュールに合わせ開けてくれることになったのです。悩みに悩んだプログラミングは、「多国籍&ジャンル!」もう何も気にせず自由にやろうよと、出演者のみんなは限りなくポジティブ。ジャンルもプログレ、ジャズ、現代音楽まで、限りなく広く、境界線はまるでなくなり、私にとって夢のようなコンサート編成となりました。

タイトルは、「Concert de l’Amitié(友情のコンサート)」。
きっと温かくて、優しくて、出演者もお客様もみんなが幸せになるコンサートになるだろうと思います。音楽とは、 ”愛と平和の源”だといつも思います。音楽を通しての交流は平等で、日本でもフランスでも、他の色々な国に行ってもなにも変わらない。言葉の壁も国境も超え、心のコアな部分でのコミュニケーション、感動と至福の時間があるのです。いつも時めき、ドキドキしながら、これからも音楽の道で「Amitié(友情)」をはぐくみ、みんなで愛と平和を願って日々進んでいきたいと願います。
 

音楽が国境を超える! 日仏”Amitié (友情)”コンサート

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アコアス・フランスツアーライブ情報
公式サイト: https://msmtr2.wixsite.com/ac-as
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5/25(土) 『パリFMラジオ』
時間:17:00 start
Aligre FM 93.1で1960年から続く長寿番組「JazzBox」に生出演します。
 

音楽が国境を超える! 日仏”Amitié (友情)”コンサート

 
 

Posted by 筒井 香織

筒井 香織

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作曲家、クラリネット奏者。4歳でピアノ、小学校の合奏部でリコーダー、6年生からクラリネットを始める。2000年頃から商業音楽作曲家となる。Acoustic Asturiasメンバー。Alphonte Music,Inc.代表。クラシック音楽をベーシックに、オーケストラ、民族音楽、古楽、伝奇物を得意とし、ゲーム、アニメーション、劇伴、TV-CF等幅広く作曲活動を展開中。日本&ヨーロッパを中心に演奏活動を行う。