PANORAMA STORIES
フランスの学校、どんなところ? Posted on 2024/12/07 堀内 ありさ 学生 サンジェルマン・アン・レー
最近、私の通っているサンジェルマン・アン・レーの学校では、留学生に向けたささやかなお別れパーティが開かれた。私は1年間の留学だが半年の学生もいるため、キャンパスの中でちょっとしたスナックパーティのようなものが催されたのだった。ついこの間歓迎会をしてもらったような気がするのに、もう1学期分が終わってしまったとは、早すぎる。来週の期末テストが終わればすぐ冬休みとなり、年が明けるといよいよ2学期目へと突入する。
1人ずつマカロンのお土産を頂いた。
校舎はこんな感じで、石と煉瓦造り。木に囲まれた中庭があるのも嬉しいポイント。日本の大学とは対照的な外観で、初めて見たときはすごく新鮮だった。生徒数も全体で600人程度と小規模なので、全員が全員の顔を知っているらしく、アットホームな雰囲気が漂っている。
8月の留学生歓迎ピクニックがもう懐かしい。サンジェルマン・アン・レー城の広い庭で、それぞれ持ち寄ったお昼を食べながら最初の顔合わせをした。途中、余興的な感じで現地の学生さんたちが太鼓やメガホンを携え、盛大にエールを送ってくれた。「アレアレ〜!(行け行け!)」と青空の下で叫ぶ応援団。日本で言うところの「フレーフレー」かな。フランスに来て一発目、ここで早速洗礼を受けたのだった。
上3枚はすべて学食の写真。CROUSという、生協のような公的機関が提供している。メインは肉か魚を選び、日によってご飯(サフランライス)のときもあればパスタの日もある。そこに温野菜とトマトソースをかけてもらい、さらに副菜としてヨーグルトやサラダ、チーズ、果物、パンなどを付けられるのだった。お値段3.3ユーロ。安い。自分で食材を買って調理するよりも断然リーズナブルに済んでしまう。しかもちゃんとおいしい。本来9ユーロするところ、アプリを登録していれば学生値段で食べられるという仕組みなのだった。フランスはお魚の値段が高く、それでついつい肉中心に偏りがちなので、学食ではここぞとばかりに魚を食べることにしている。あ、真ん中のサンドウィッチもかなりおいしかった。中にラタトゥイユみたいなのとチーズがたっぷり入っていて、クオリティ高し。
9月は学校のサークル紹介イベントがあったり…
月に一度の言語カフェがあったり。言語カフェというのは、色々な言語でおしゃべりをする交流会のようなもので、フランス人の子が企画してくれている。この日集まったのは、フランス人、日本人、スペイン人。教室の一角を使って大体2時間くらい、世間話や雑談、学校のことなど何でも話す。ただそれだけなのだが、ここで色んな学生さんたちと仲良くなることができ、フランス語や英語の練習にもなり、すごく良い機会なのだった。
学校であったカルチャーショック的なお話も少し。
日本ではまず考えられないのだが、休講が多すぎる。あるクラスでは4回、別のクラスでも同じくらい、いずれも先生の都合などで休みになった。しかもあらかじめ連絡が入っていればまだ良いのだが、教室で待ちぼうけをくらうことがほとんど。待てど暮らせど先生だけが現れず、30分くらい経ったタイミングで事務のスタッフさんが来て、
「申し訳ないけど、今日の授業はキャンセルです。すみません。」
と告げるのだった。えええ!と言いながらも仕方がないので、スゴスゴと教室を出る私たち。いかにもフランスっぽいね〜、あははとか言って最初は笑っていたが、これが何回も続くのだから、さすがに閉口してしまう。そして次の授業までのすっぽり空いた2時間分をどう過ごすか。普通だったら学校の図書館に行っているところだが、なんとそれも叶わず、絶賛工事中で使えないのだった。2年前から始めた工事で、終わるのはさらに2年かかるとのこと笑。長すぎる…
※フランボワーズのフィナンシェ
というわけなので、図書館に行くこともできず、家に帰るにしては中途半端なその空き時間を私は、クラスの子たちとカフェに行ったりパティスリー散策をしたりして過ごしていたのだった(何してんだか笑)。
こんな感じで学校生活の半分があっという間に過ぎていった。日本との違いに困惑することも色々あるが、それも含めて留学なので、「楽しんだもの勝ち」の精神で日々を過ごしている。とはいえ、次の学期では少しでも休講が減ることを願いたい。
Posted by 堀内 ありさ
堀内 ありさ
▷記事一覧大学4年生、文学部。フランス、サンジェルマン・アン・レーに交換留学(2024-2025)。
ピアノと外国の児童文学が好き。