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愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」 Posted on 2024/03/22 ウエマツチヱ プロダクトデザイナー フランス・パリ

友人のホームパーティーで、娘が大きな卵型のチョコレートをもらった。
3月31日の日曜日はキリスト教の復活祭で、フランス語で「Pâques (パック)」という。
英語でイースターといったほうが、日本人には馴染があるかもしれない。
日程は毎年異なるが、パックが近づくと、卵型やウサギ型のチョコレートが店先に並び、春の訪れを感じてワクワクする。
私の職場では、選ばれた仕掛け人が、卵型のチョコレートをオフィス中に隠し、それ以外の全員で探すイベントを行っている。
パックが終わって数ヶ月しても、たまにひょっこりとチョコレートが出てくるのが微笑ましい。

愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」



実は、この記事は1年間温めてきた。
去年のパックでは、フランス最大のイースターエッグハント大会に参加したのだが、田舎町のシャトー(古城)で行われた、とても楽しいイベントだった。
記事の公開はイベントが終わった後よりも、開催直前が良いだろうと、1年、寝かせておいた。
その方が、記事を読んで興味を持ってくれた人が行けるかもしれない、と思ったからだ。

愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」

※ヴォー=ル=ヴィコント城の写真スポット

向かったのはパリから南東に、車で1時間弱の場所にあるヴォー=ル=ヴィコント城(Château de Vaux-le-Vicomte)。
33ヘクタールもある美しい庭園が有名で、その庭全体を使った大イベントだ。
イベントは毎年、イースターの週末の数日間、開催される。
今年は、3月30(土)、31(日)、4月1日(月)の3日間、10時から18時まで開かれ、完全予約制だ。
城とセットの入場券は30分刻みだが、庭だけであれば時間は決まっていない。
時間通りにつくと、長蛇の列。
どんな混雑しているかと不安に思うも、中に入ると広大な敷地で杞憂に終わる。

愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」

※入場を待つ人達の長蛇の列

愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」

※中に入ると、まずはまわり方の説明

愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」

※中世の衣装を身に着けた人が説明してくれる



全部で6ヵ所のチェックポイントがあり、卵運びレースや、森に隠された香りを当てるクイズ、チーム対抗テーブルセッティング競争など、ミニゲームを順にこなしていくと、庭園を一周できるようになっている。
途中にはレストランなど休憩できる場所もあるが、我が家はお弁当と敷物を持っていき、庭園でピクニックを楽しんだ。
他にも、ポニーに乗れたり、城を背景に絵画のような写真が撮れる巨大な額縁が設置されていたり、イベントを盛り上げる仕掛けが盛り沢山。
自分たちのペースでゆっくりまわれるのも良い。

愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」

※城壁に掲げられたチェックポイント

愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」

※卵運びレース

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※チーム対抗テーブルセッティング競争



すべてのチェックポイントを終えると、そこからいよいよ卵探し!
フランスの家庭で行われる卵探しには、卵型のチョコレートが使われることが多いが、ここではプラスチック製のカラフルな卵だった。
感心したのが、卵探しゾーンが年齢ごとに分けられていたこと。
1-5歳、6-11歳と、幼い子でも揉みくちゃにされることなく、よちよち歩きで卵探しが楽しめる。
お題は「同じ色の卵を3つみつけること」など、年齢に合わせてある。
ティーンエイジャーぐらいになると、動きが俊敏。
賞品は、どの年齢でも同じお菓子の詰め合わせだが、それでももらうときはみんなニッコニコ。

愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」

※1-5歳向けのゾーンの前にはベビーカーが並ぶ

愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」

※6-11歳向けのゾーンは森の中

愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」

※菓子パン、マシュマロにチョコレート



大人向けのゾーンは、「全色1個ずつ見つけて、更にひとつだけ隠された小さな鈴を見つけられたら豪華賞品」というものだった。
この年の賞品はシャトーでのキャンドルナイトというディナーイベントの食事券。
そのため、大人たちは真剣そのもの。思い返せば、このゾーンが一番の盛り上がりをみせていた。
私と夫はそれぞれ、別の回に参戦! 鈴を見つけることはできなかったが、あんなに全力で動いたのはいつ以来だったか…。
帰る頃には、運動会を終えた後のような懐かしい疲労感。

愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」

※大人は4色の卵を1個ずつ

愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」

※大人ゾーンへの参加の待ち時間は30分程度



翌日、会社でこのイベントの話をしたら、同僚が「ヴォー=ル=ヴィコント城は城内も本当に素敵よね! あまりに素敵なお城で、ルイ14世が嫉妬したのよね。その後に、ヴェルサイユ宮殿を建てさせたのよ」と興味深い話。
そういえば、私達は卵探しに一心不乱で、お城には一歩も足を踏み入れていなかった。
お城にも入れるチケットだったのに…。
1日中外で思いっきり動ける楽しいイベント、今年の予約もまだ受け付けているようなので、近郊にお住まいの人はぜひ!

愛すべきフランス・デザイン「シャトーで春の息吹感じる、フランス最大のイースター卵探し大会」

自分流×帝京大学



Posted by ウエマツチヱ

ウエマツチヱ

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tchie uematsu
フランスで企業デザイナーとして働きながら、パリ生まれだけど純日本人の娘を子育て中。 本当は日本にいるんじゃないかと疑われるぐらい、日本のワイドショーネタをつかむのが速い。