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日本とこんなに似ている、春から始まるダイエットinフランス Posted on 2023/05/04 ルイヤール 聖子 ライター パリ
5月になり、フランス人の話題は「夏のバカンスについて」が中心となっています。
行先はさまざまですが、クロアチアやポルトガル、南スペインなど、近くて海のある場所がやっぱり人気。
泳げない、という人も少なくないフランスですが、浜辺で寝そべるための水着は彼らにとって必需品のようです。
ということでフランスの雑誌では今、「春から始めるダイエット」が頻繁に取り上げられています。
フランス人はこってりした食事をしているのにスリムな人が多い、と言われますが、よく見ていると彼らなりの習慣があって、気を付けていること・避けていることがちょっと日本と似ていると思いました。
まず、一番は「こってりした料理を毎日食べている訳ではない」ことです。
ビストロに行ったり、週末の家族会などを除けば、日々の食事(特に夕食)は意外と質素。
そもそも物価が高くて外食があまりできないのと、子どもが巣立っていれば家族会も月に一回あるかないかです。
例えば夕食はサラダにハム、バゲット&チーズとか、温野菜にチキン、レンズ豆、といったシンプルな自炊で、デザートを食べなければ身体にそれほど負担がかからない。(量もそんなに多くはない)
また、職場へのお弁当持参がフランスでも浸透してきていること、フランス人は料理に砂糖を使わないことなども挙げられます。
しかし敵は「間食」です。
自身の経験談としては、渡仏一年目が一番肥えました。
16時のおやつ(フランスでは16時です)、夕食前のアペロタイムなどフランスの食文化そのものが楽しくて、見るもの全てを口に入れていたような気がします。
現在では、勧められて断っても失礼に当たらないこと、間食がフランスでも敵、というのを学び調整できていますが、この間食は「ほどほどに」と皆から言われます。
ですので間食は最低限に抑え、小腹が空いた時はナッツ類やフルーツ、カカオ70%以上のチョコレートを、とフランスでは言われています。
これは日本と似ていますね。
とはいえ、気を抜けばお腹周りがマズいことに。
座りっぱなしは良くない、とフランスでもよく指摘されます。
そのため適度な運動はこちらでも推奨されていて、春はスポーツ人口が一気に増える季節となります。
圧倒的に多いのはランニングでしょうか。
ヨガ、ピラティスなどは女性に人気で、グッズもたくさん販売されています。
また退職した人たちの間では太極拳なども流行っているようです。
フランス人には総じて、身体を動かすのが好きなイメージがあります。
健康志向というのはもちろんですが、中には「身体を動かさざるを得ない」という環境に身を置く人も。
パリがその最たる例です。
エレベーターなしのアパルトマンを階段で最上階まで昇ったり、ストライキで駅が閉まるので二駅分を歩かされたり。
自転車のトレンドもあって、サイクリストたちも一気に増えました。
あとはワンちゃんの散歩時間です。
フランスにはワンちゃんがとても多いので、飼い主さんたちは自然を愛でながら長めの散歩をしていることが多い。
そして公園でワンちゃんたちと談笑する光景は、日本にも共通していて微笑ましいものがありました。
春から始める(無理しすぎない)ダイエットについては、フランスでここ数年、よく取り上げられているものがあります。
16時間ファスティング、お酢を飲む、睡眠負債を抱えない、です。
どれも日本で聞いたことがありますが、特に16時間ファスティングは身近に実践している人が何人も。
しかし健康を害するほど過度なダイエットは、フランスでも禁物です。
ちなみに最近では、ダイエットより「bien-être」という言葉がよく使われています。
これは体も心も健やかにいる状態を指していて、仏女性誌でもよく見かけるワードとなっております。
日本では「正月太り」というのがあります。
一方フランスでは「クリスマス太り」が起こりやすい。
日にちは違えど、冬に脂肪が溜まりやすいのは日本もフランスも同じでした。
このように、同じ人間として、日本とも共通する話題はフランスに多くあります!
Posted by ルイヤール 聖子
ルイヤール 聖子
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猫と香りとアルザスの白ワインが好き。