PANORAMA STORIES
ロンドン発! コシノミチコ、こだわりのお好み焼とその極意 Posted on 2019/09/21 Design Stories
ウエストロンドンにある MICHIKO LONDONデザイナー、コシノミチコのアトリエに入ると、大きな窓のそばに会議デスクが置かれている。
日々、そこから数々のファッションが生み出されているのだ。
しかし、デスクはもう一つの顔を持っていた!
フタを開けると、きれいに磨かれた鉄板とIHコンロが現れる。ふと上を見上げると、巨大な換気扇が作動開始。
そして、大阪、岸和田出身のコシノミチコは、”お好み屋の姐ちゃん” へと早変わりした。
超こだわり、ミチコロンドンお好みきコースのはじまりです。
お好み焼き作りに際し、何と言っても大切なのは「生地」。
必須アイテムの山芋をミチコさん自らが市場を回って探すところからはじまります。
前日に丁寧に出汁をとり、ミチコ秘伝の分量で生地を作ります。
この時点で絶対にキャベツを混ぜないこと!
キャベツから水分が出てベチャベチャになってしまいます。
ミチコさんがプロのお好み焼き職人から最初に教わったことだそうです。
お好み焼きの具を並べ、焼く寸前に1枚分ずつの材料を混ぜ合わせ、いざ!
混ぜ合わせたお好み焼きのタネを鉄板に敷き、具をのせていきます。
さて、はじまりを飾るのは、「ロンドンシーフード焼き」。
絶妙の大きさに切り揃えられた海老、ほたて、イカを贅沢にのせます。
ソースにカツオ、青海苔を飾ったらいただきましょう。
続きまして、「ロンドン糸引き工房焼き」。
豚肉をメインに、オクラ、納豆、チーズ、もち、糸を引く食材を全てのっけています。
お次は、「ねぎコン焼き」。
「ソース味のお好み焼きが続くと飽きてくるでしょう? だから、お醤油で一回さっぱりさせるねん」と、ミチコさん。
甘辛く炊いたこんにゃくをたっぷりのせ、その上に大量のねぎ。
大阪人は「すじコン(すじ肉とこんにゃくを甘辛く炊いたもの)」が大好きなのですが、ロンドンですじ肉を見つけることは不可能、ならば贅沢に牛肉を!
お口がさっぱりしたところで超ディープな「かしみん焼き」の登場です。
岸和田でも一部の地域でしか知られてないというこのメニュー。
薄く生地のみを鉄板に伸ばし、鶏のひき肉、キャベツ、紅生姜をのせます。
ウスターソース、または醤油で食べるのが一般的。これが超美味でした。
お腹もいっぱいになってきましたので、締めの焼きそば「ミチコ特製、超豪華焼きそば」へと参りましょう。
使用する油はコレステロールゼロ、美肌効果抜群のグレープシードオイル!
鉄板にたっぷり油をひき、まずは焼きそば麺をじっくり揚げ焼きにします。
カリカリになったところで、余ったお好み焼きの具を全て鉄板の上に。
さっと炒め、城のように具を重ねていき、その上に揚げ焼きした麺をかぶせ、蒸します。
お肉とシーフードのお出汁がじわっと出てきたら一気に仕上げ。大きい鉄板なので万遍なく焼けます。
少し時間をあけ、最後にもう一個食べる? と出てきたのが「餃子焼き」です。
冷凍餃子を崩し、こんにゃくとちくわをのせて……。
「うーん、餃子は餃子で食べる方がいいなあ」と辻編集長。一同爆笑。
ミチコシェフが一息ついたところで、辻シェフが立ち上がりました。
生地を薄く長方形に伸ばし、自ら手土産に持ってきたチョリソーを並べ、仕上げにチーズと塩をパラパラっと。
あっという間にパリパリの、クリスピーピザのような「おフランス焼き」ができあがりました! ボナペティ。
アトリエに本格お好み焼きスペースを作ってしまったコシノミチコの大阪魂!
間違いなく、ロンドン一のお好み焼きが食べられる場所です。
ミチコさん、ありがとうございました!!
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