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家庭フレンチの定番を「パテ・アン・クルートの魅力」 Posted on 2023/11/25 セギュール ちえみ(DS編集部) 料理好き パリ

【前説】フランス人家庭でよく食べられているごはん、とくにお惣菜などをご紹介する連載です。本日は、パテ・オン・クルート!

「パテ・アン・クルート」とは、なんだか仰々しい名前ですが、フランス語で「パテをパイで包んだもの」という、見ての通りの料理名です。「パテ・アン・クルート」はシャルキュトリの一つで、中世から存在するフランスの古典的な料理。当時は肉を長持ちさせるため、肉料理といえばパテやテリーヌだったようで、クルート(パイ生地)の部分も、もともとは保存のために考えられたようです。近年、この古典的な料理が再び脚光を浴びているようで、日本でも、日本シャルキュトリ協会主催の「パテ・クルート世界選手権アジア大会」なるものがあり、日本人フレンチシェフが作る美味しく、美しいパテ・アン・クルートがいただけるようです。

今日ご紹介するのは私が作ったものではなく、お気に入りのお肉屋さんの「パテ・アン・クルート」。これは真ん中にフォアグラが入った「パテ・アン・クルート・リシュリュー」というタイプです。ピスタチオとキノコ(黒いの)が良いアクセントになって、パイもしっかりサクサク、申し分なしです。

家庭フレンチの定番を「パテ・アン・クルートの魅力」



「パテ・アン・クルート」の作り方は、豚ひき肉や鴨肉などのお肉をハーブ、スパイス、甘みの強いマデラ酒やポルト酒などの酒精強化ワイン、塩こしょうでマリネし、パイ生地に詰めて焼きます。すごく簡単そうですが、パイ生地がべちゃべちゃになったり、中まで均等に火が通らなかったり、焼き加減がとても難しく、家庭で作るにはちょっと難易度の高い料理だと思います。
断面の美しさや外さくさく中しっとりの焼き加減など、フレンチシェフの技術が問われる奥の深い一品なのです。

「パテ・アン・クルート」はパイ包みですが、焼き立てを食べるものではなく、一晩寝かせて冷たい前菜として食べるのが一般的。赤ワインがすすみます!

家庭フレンチの定番を「パテ・アン・クルートの魅力」



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セギュール ちえみ(DS編集部)

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パリ在住の料理好き。特にトラディショナルな料理に魅力を感じている。