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家庭フレンチの定番を「勝負事にはパリ・ブレストな理由」 Posted on 2020/06/26 セギュール ちえみ(DS編集部) 料理好き パリ

「パリ・ブレスト」は、フランスではどこのパン屋さんにも必ず並んでいると言えるほどポピュラーで、フランス人が大好きなお菓子。



パリ・ブレストという名前は、フランスの首都、「パリ」とブルターニュ地方にある街、「ブレスト」のことで、パリとブレストを往復するPARIS-BREST-PARISという1200kmの自転車レースを記念して作られました。1891年から1950年くらいまで続いたこのレースは、現在有名なツール・ド・フランスの先駆けにもなった最古の自転車イベント。レースの沿道にあったパリのパティスリー店職人がこのお菓子を考案したと言われており、リング状のシューを自転車の車輪に見立て、プラリネクリームが入っているのは、しっかりカロリーをとってレースを頑張ってもらうため、なのだとか。

家庭フレンチの定番を「勝負事にはパリ・ブレストな理由」

「パリ・ブレスト」が一体どんなお菓子なのかというと、リング状のシュー生地でこってりとしたプラリネクリームを挟んだもの。中のクリームがバタークリームであることも多く、ちょっとカロリーが気になってしまうお菓子です。パン屋のお菓子というイメージが強いですが、ここ数年この定番パティスリーが見直され、有名パティシエがクリームは軽く、中にカリカリとした食感を加えたり、トロッと流れるプラリネソースを加えたり、食べやすく現代風にアレンジしたパリ・ブレストが生まれています。写真のパリ・ブレストはモンブランで有名な「アンジェリーナ」のもの。甘さ控えめでクリームも軽く、とっても美味しいパリ・ブレストでした。

自転車レースを頑張る人々への想いが詰まった「パリ・ブレスト」。何か勝負事がある時、このお菓子を食べて挑んでみてはいかがでしょうか。



Posted by セギュール ちえみ(DS編集部)

セギュール ちえみ(DS編集部)

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パリ在住の料理好き。特にトラディショナルな料理に魅力を感じている。