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家庭フレンチの定番を「パンナコッタ・スリーズのキャラメリゼ添え」 Posted on 2020/07/09 セギュール ちえみ(DS編集部) 料理好き パリ
今、フランスはチェリー、「スリーズ」の旬、ど真ん中。もうそろそろ、旬の果物の座が「桃」に引き継がれる頃です。フランスで一般的に出回っているスリーズは、いわゆる、アメリカンチェリーによく似たもの。日本のような、赤いさくらんぼもありますが、フランスではこの黒いスリーズの方が断然美味しい。甘味と酸味のバランスがとても良いのです。黒々とよく熟れた大ぶりのチェリーが八百屋やスーパーに積まれていますが、値段は街の八百屋で1kgだいたい10€から15€。マルシェまで行けば、もう少し安く1kg10€以下、小ぶりで安い品種だと1kg5€くらいで買うこともできます。日本でさくらんぼは高級というイメージですが、フランスでは庶民の果物。品種は数種類ありますので、値段と相談しながら1kg単位で買ってジャムやコンポートにしたり、少しだけ買って大事に生で味わったり、いろいろな楽しみ方ができるのは旬の時期ならでは。
私はよく熟れたチェリーはそのまま(生で)食べるのが一番美味しい食べ方だと思っていますが、スリーズのキャラメリゼも毎年外せないスリーズレシピの一つです。火を通すことでスリーズの酸味が抑えられ、”実”自体にクリーミーさが生まれます。キャラメリゼしたスリーズをバニラアイスやパンナコッタに添えると、それだけで立派なデザートプレートにもなります。食事の最後にはタルトやクラフティなどのどっしりしたお菓子より、これくらい軽いデザートが胃にも優しいですね。
作り方はとても簡単。フライパンに砂糖(大さじ2)を入れて熱し、キャラメリゼされてきたらバター(10g)を加えキャラメルソースを作り、その中にスリーズを加え、火を入れていきます。3、4分キャラメリゼさせたら、最後にスプーン1杯分のキルシュを加え、よく混ぜて完成。この後、お好みでライムをぎゅっと絞っても良いですし、ライムの皮だけをすり下ろしてトッピングしても爽やかです。このように、スリーズキャラメルソースをパンナコッタ(今回は市販のもの)と合わせれば、立派なパンナコッタ、スリーズのキャラメリゼ添えの完成です。スリーズとその風味がよく移ったキャラメルソース、パンナコッタの見事な相性を召し上がれ!Bon appetit!
Posted by セギュール ちえみ(DS編集部)
セギュール ちえみ(DS編集部)
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