「コロナで対面授業はなし、春休みも一週間前倒しになるらしい」と同じ大学の友達からメッセージが来た。あれは3月の中旬ごろだっただろうか。それから約一年。
新型コロナウイルスは今も世界に大きな影響をもたらしている。
私はイギリス西部にある大学で哲学を学んでいる。
特にイギリスは感染者数が急速に増え、度重なるロックダウンを強いられて来た。
スーパーや薬局、生活必需品を売るお店しか開いていないという閑散とした街、パンデミック前とは対照的である。
ここでは、海外留学生としてコロナ禍でどのように学生生活が変わったのかを中心に書きたい。

大学の話

イギリスの大学は10月に始まり6月までなのだが去年は3月中旬以降夏休みまで対面での授業は全くなかった。
あっという間に休みに入り新学期はどうなるのかなと思っていたところ、「秋学期のセミナーは（少人数のディスカッション）は対面でやる」というお知らせが届いた。
夏の終わりごろはイギリスも春に比べ感染者数は減り、色々制限はあったもののロックダウンも解除されていた。
そのため10月の新学期からは、大人数が集まる授業はオンライン、少人数はまあokというブレンディッドラーニングといわれるシステムが採用された。
感染者数は減少していたものの、大学側も対面セミナーに参加する場合はマスクとフェイスシールドの着用を義務付けた。
初めはこの光景にみんなびっくりしていたがあっという間に慣れ、それが当たり前になった。ニューノーマルというやつだろうか。
マスクにフェイスシールドの二重装備＋ソーシャルディスタンスで声が聞こえにくく、喋るのも聞くのも大変だった。
セミナー内の流行語は’Pardon?’ ‘Sorry?’（どちらもえっ？　なんて言ったの？　という意味） など、聞き返す言葉ばかり。
議論がなかなか進まない〜。
 

※近所にある八百屋さん。11月のロックダウン中に撮影。新鮮な野菜や果物、スーパーで見ないような珍しい野菜も置いてある。マスク着用義務は室内だけ、外を歩く人はほとんどがマスクをしていない。

10月に新学期が始まり、約一ヶ月後にまたロックダウンになることが決まった。
去年の10月から新しくできた友達は片手の指で数えられるほど少なく、2年生になった私は前からの友達がいたから幸運だったが新入生にとっては人と関わる機会が少なく、またコロナの脅威で大変だったのではないだろうか。
コロナがなくても初めての大学生活が心配で心細かった私にとってこの状況下での新入生はすごいと思う。
人と会うことが制限されているロックダウン中、ほとんど家にいたので私は近所のネコさんが毎日生存確認？　にやって来てくれるのをボーっとみていた。
それも毎日窓枠にちょこんと座って部屋の中を覗き込み時々首を傾げる。
勝手に解釈すると多分「大丈夫かにゃ？」って言ってる。
もしかしたら部屋の中にずっといる変なやつって思われていたのかもしれないが、動物が大好きなので暇つぶしに来てくれるだけでも寂しさが紛れ、嬉しかった。
 

※毎日遊びに来てくれる外飼いのネコさん。遠くからこちらの様子を伺っている。勝手にひこ丸と名付けたら、近所の人にこの子はRubyだよって言われた。飼い主の方曰くポテトチップスが好物らしい…ちょっと強面だけどツンデレな女の子。

就職の話

明日が今日と同じようにやって来るってどうやってわかるのか？　私にはわからない。
（未来が読める人ならわかるかも？）私は2020年が始まった頃はウイルスで世界がこんなに変わる事を夢にも思わなかった。
コロナ禍で一変した日常生活を送り、人々の価値観、社会全体の状況が大きく変わっていく中、これからどういう選択をして生きていくか。
来年6月に卒業予定の私は就職活動がすぐそこに迫っている（ひゃあー）。
学業もさることながら、未来のために少しずつ準備をしていかないといけない。
経済的打撃で採用枠を少なくする企業があったり、コロナの影響は様々だが先行きが見えないこの状況で就活に関しての数年前の当たり前が全然当たり前じゃなくなっている。大変だ。
でも、コロナが収束しても世界は回り続け毎日は変化していくわけで、どのような状況下に置かれようと、柔軟性が求められるのではないか。
徒然なるままに私が思ったことを書いてしまったが、自分自身、もっともっと色々考えないといけない！　
近所のネコさんにアドバイスを求めたいくらいである。笑。