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日本とこんなに違う、フランスのお手元・エイジングケア Posted on 2024/01/16 ルイヤール 聖子 ライター パリ

 
「硬水」と、どう上手く付き合っていくか。
これはフランスだけでなくヨーロッパに移住した皆さんがまず直面する悩みだと思います。
洗髪は週に3〜4回・クレンジングも拭き取りと、硬水を避ける習慣がフランスには多々あります。
しかし髪より顔より何より、硬水の被害を受けるのが「手」なのではないでしょうか。

フランスに来てからというもの、手のエイジングサインが加速していることに気付きました。
シャンプーの回数やクレンジング法はこちらに合わせてみても、毎日の炊事や手洗いで手指がカッサカサになってしまいます。
また爪の甘皮部分も厚くなりやすく、ささくれも日本にいた頃より大分できやすくなりました。
 



日本とこんなに違う、フランスのお手元・エイジングケア

 
という訳でフランスのハンドクリームは実に種類が豊富です。
薬局に行くとたくさんのハンドクリームが、有難いことに2個パック3個パックで売られています。
単品ももちろんあります。
パンデミック中はフランスでも手荒れを起こす人が続出したそうで、ハンドクリームが飛ぶように売れたと聞きました。
ちなみにハンドケア方法としては日本と変わらないのですが、とにかく硬水のおかげで手が荒れるので、こちらではクリームの消費量・消耗スピードが早いなと感じます。
ゴム手袋を使うかどうかは人によって(洗剤が食器用かお風呂用かによっても)異なります。
しかしゴム手袋をしても全然追いつかないな、、、というのが個人的な意見です。
 

日本とこんなに違う、フランスのお手元・エイジングケア

地球カレッジ



 
フレンチマダム数人にどんなハンドクリームを使っているか訊いてみたところ、「anti-âge(アンチエイジング)系のもの」と答える人が多かったです。
炊事が終わったらとにかく塗り、1にも2にもまず保湿、そして植物由来のオーガニック・ハンドクリームが好き、とのことでした。
またフランスはオイルケアも盛んなため、冬にはホホバオイルやアルガンオイルをハンドクリームに一滴垂らす、という方が何人かいました。
 



日本とこんなに違う、フランスのお手元・エイジングケア

 
anti-âgeのハンドクリームにはanti-taches(シミ対策)を含むものが多いです。
シンプルに太陽を避ければ良いのでは? とも思うのですが、フランス人は何しろ日焼けが大好き。
これには健康小麦肌を目指すほかに骨を丈夫にする目的があるそうです。
冬は本当に日照時間が少ないので、夏季に太陽に当たっておかないと骨が弱くなり怪我をしやすくなるのだとか。
※適宜、日焼け止めクリームは皆さんが塗っています。
 



日本とこんなに違う、フランスのお手元・エイジングケア

 
別件ですが、フランスの女性は手元のアクセサリー使いがとても上手だなと感じます。
普通のブティックにも、フリーマーケットにも蚤の市にもたくさん置かれている指輪とブレスレット。
マニキュアを塗る人はそれほど多くなくても、手元のアクセサリーを楽しむ女性はたくさんいらっしゃいます。
フランスにジュエリー作家が多いというのも納得でした。

ただお顔と同様、過剰なエイジングケアを行う人はフランスには少ないかもしれません。
ネガティブなイメージがつきがちな硬水も、バゲットやパスタ、お肉の煮込み料理などは美味しく仕上がるため、知ってみると(ちょっと)ポジティブな面もあります。
ということで肌を守りながらアクセサリーを楽しみながら、硬水と上手に付き合う必要があるのがフランスのハンドケア事情でした。
 

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Posted by ルイヤール 聖子

ルイヤール 聖子

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2018年渡仏。パリのディープな情報を発信。
猫と香りとアルザスの白ワインが好き。