JINSEI STORIES
レモンとパセリたっぷり、頬っぺた落ちるポルペッティーネ! Posted on 2025/04/02 辻 仁成 作家 パリ
ポルペッティは、イタリア版の肉団子のこと。
これが実に様々な料理への応用が利くのであーる。
要は、ハンバーグでいいので、前回の、ミートローフなどと同じようにハンバーグだねを作ることが出来たら、応用がかなり広がることになる。
献立推薦人冥利に尽きるわ。わはは。
肉団子サイズなので、かわいいし、おつまみとしても、便利だ。
ハンバーグだねに、ぼくはチーズを中心部に忍ばせたり、全体に、パルメジャーノ・レジャーノをふりかけて、使うこともしばしば。
香草をいれたり、ナツメグをいれたり、なんでもええ。
出た。その通り、「なんでもええ」が父ちゃん料理の基本なのである。
味もトマト味から、ニンニク味までほぼオールマイティなのであーる。
ちなみに、大きいものをポルペッテ、こぶりなものをポルペティーネ(ニ)。
今日はちょっと小さ目のポルペッテなので、ポルペティーネになるのかな。
やってみよう!!!!
いつものハンバーグのタネをもとに、小さなころころ一口ポルペティーネを作る。
直径、2センチくらい。
手ごねしたら、小麦粉をふりかけておく。
油で揚げる人もいるが、ぼくはフライパンで、じっくりと焼いていく。
そのフライパンに残った肉汁をあとでソースに使いまわすので、火が入ったら、一度、取り出す。
フライパンは洗わずに、そのまま、ソースづくりへ。えへへ。
肉汁がかすかに残るフライパンに、ワイン半カップ、バター20gくらいをいれて、溶かし、そのあと、大量のパセリ(好きなだけ。
でもこれが大事なので、多めで)、あと、生クリームは大匙1~2程度でやめておく。
たしかに生クリームが多い方がアタックが強くなって、美味いが、あとで、飽きる。
なので、大匙1にした。
これだと、レモンとパセリの風味、肉のうまみが生きるのだ。
ソースのベースが出来たので、肉を戻し、さらに弱火で、とろとろと煮詰めていく。
ソースの蒸発具合をみながら、ワインを追加してもよい。
そこに、レモンを半分、絞り込む。さらに、レモンの皮を、チーズのすりおろし器で、摺って、濃厚なレモンの風味を投入するのだ。
塩胡椒で味見する。
パセリ+レモン+肉のうまみ、やばかろう!!!!
最後に、パスタを茹でた、ゆで汁を、少し、いれたら、ほぼ、完成となる。
ま、ここらへんで、味見をして、追い塩胡椒、追いバター10g程度は、あり。
で、今回は、リングイネの生麺を買って、使った。
正直、パスタはなんでもええ。
フジッリでも、ペンネでも、なんでもいいし、バスマティ米とか、日本の白ごはんでもいい。
肉団子を、パンで、食べるのも賛成!!!!
なんでもええ。
※ 写真のように、添えて、上からパルメジャーノ・レジャーノをかける。
これは、近年で、最高に美味しいパスタの一つとなりました。
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
最近、サブスクリプションのラジオで、自著の朗読をやっていて、「代筆屋」という作品を朗読したかったのに、アトリエに数千冊もの本を移動させる箱詰めのせいで、行方不明になっておった。しかし、それが、たまたま床に落ちていて、偶然、見つけたので、5日のラジオでは、「代筆屋」を朗読したいと思うのであーる。あはは。この作品、読み返したら、面白かった。帯に「勝負手紙、たまわります」と書かれていて、そういえば、ドラマ化や映画化の話が何度かあったのに、実現しなかった、逆を言うと、映像化が難しい手紙の連続短編集ということになる。代筆をするのを仕事にしている人が、手紙を書くのが苦手な人のかわりに、手紙を書いて人生の難問を解決する、という着想。ああ、もう、20年も前の作品なんですね。ふふ。
代筆屋の朗読は、5日のラジオ・ツジビルで!!!
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【お知らせ、まとめ】
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7,パリ個展「LE VISITEUR PARIS」、ギャラリー、20THORINY。10月中旬からだいたい2週間、予定。まもなく、発表します。
8,5月の中旬から、パリのマレ地区で、初のグループ展に参加。立体作品を発表。
9,引退公演「大阪フェスティバルホール」ライブ配信、全プラットホームにて。