JINSEI STORIES
フレンチ・カフェの定番、ステーキ・フリット! を家庭で再現! Posted on 2025/03/13 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、在仏23年ほどになる。フランスとは何か? ううう、難しい質問じゃ。
ただ、フランスという国から「カフェ」が消え去れば、もうフランスではない、というくらい、カフェ文化が根付いている、ように思う。
自炊男だが、朝は毎日、行きつけのカフェでお茶をし、時々、週に1,2度は、カフェ飯を食べておる。
レストランに比べれば高くないし、犬を連れていくことが出来るので、え、犬? 三四郎のこと。(彼は自分を犬と思っているのだろうか? 鏡の中の自分に向かって、毎日、吠えている。あはは)
さて、カフェ飯といえども、各カフェによって味が異なるが、必ず、100%の割合で置かれている料理があって、今日はそれを再現してみたい。
その名も「ステーキ・フリット」!
ステーキの横にフレンチフライがついているだけなんだけれど、これがね「美味い!」
カフェだからこその、味わいなので、フランスのカフェ風「ステーキフリット」の作り方をご紹介しましょう。
しかし、フリットに関して、今日は時間がなく、もうしわけないが、冷凍フリットですませる。えへへ。
行きつけのカフェは石畳の道に面して、テラス席が並ぶ。
ここに三四郎と腰掛けて、(三四郎は地面だけれど・・・)、道行く人を眺めながら、食事をするのだ。
時々、大道芸人さんがやってきて、フランスのシャンソンなどを歌ったりもする。
拍手!
※ バゲットを買って、帰ったら、ステーキフリットを作るよ、いざ!!!!
ということで、肉屋で、今日はサーロインステーキを奮発してゲットした。
これで10ユーロくらい、かな。
しかし、カフェで食べても、安いところだと「ステーキフリット」14ユーロくらいからある。だいたい、16,7ユーロかな。
家で作らない方が得だったりする・・・。うううむ。
カフェ飯だからね、カフェがお得なのだ。ま、よかろう。
まず、お肉に軽く塩をふるところから、はじめよう。
今日は、エシャロットのソースを作るよ。
新にんにくが出始めたので買った。生でも美味い。
まずは、にんにくチップを作って。
ニンニクの香りが移ったオイルに微塵切り(適当でいい)エシャロットを投入。
赤ワインを1カップくらい加えて、さらに、ブイヨンを少々。ブイヨンはなんでもいい。
砂糖小さじ1とバルサミコ酢大さじ半くらい加え、ぐつぐつ。ま、なんでもいい。
ステーキの筋を切るのをお忘れなく。適当に切っとく。なんでもいいのだ。
しっかり熱したフライパンにバターを入れ、バターが溶けてうっすら茶色くなるのを待つ。
そこで、お肉投入。しっかり焼き色をつける。
閑話休題。
で、フリットなんだけれど、いつもは、じゃがいもをカットして1から作るのだけれど、今日は手抜きの日なので、笑、こういうものを購入。
この状態で売られている。
200円くらいかな。いや、これが、割と美味しい。割と・・・。
蓋をあけて、チンしたら、塩をふりかけ、もう一度、蓋をして、シャカシャカしたら、完成!
便利なのだ。日本にもあるんだろうね、今時・・・。
さて、肉の焼き時間はお肉の大きさや厚さ、フライパンの大きさとか火力、いろんな条件で違ってくるので一概には言えないのだが・・・、そこは野生の感で。
日本のお肉だと、ミディアム・レアな感じがうまいよ。フランスのお肉が基本赤身だから、レアがおすすめ。神戸牛みたいなものは売ってない。
表面をかりっと焼いて、中は、生っぽさを残す。
お肉が焼けたらアルミホイルに取り出す。
アルミホイルの中で一旦お肉を休ませる。肉だって、休めば、うまくなるんだ。
適当に様子見て、お皿に盛り付ける。なんでもいい。
フランスのお肉は日本のお肉ほどサシが入っていないので、絶対にレアがおすすめ。
カフェなんかでステーキの焼き具合を聞かれたら、ぜひ「セニョー(レア)」と伝えてください。
ちなみに、ミディアムは「ア・ポワン」、ウェルダンは「ビアンキュイ」と言う。フランスでウェルダンはお勧めしません。
はい、出来ました。
さ、食べるかな。
足元で、ぼくを見上げる三四郎・・・。
視線と視線がぶつかりあう。
「さんちゃん、これはパパのごはんだからね」
「・・・・・」
じーっと見られている。
毎日、ごはんのたびに、凝視されている、父ちゃん・・・。
なかなか慣れない。
ううう、見られていると、美味しくない。でも、部屋から、追いだせない。
ああああああああ、悩む~。
ボナペティ!
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
個展が近づいてきたので、忙しくなってきました。あはは・・・。
三越日本橋本店での個展タイトルですが、変更します。実は悩んでいたので、変えるならいまだね、ということで、近日中に、発表します。7月9日から2週間です。渾身の油絵をご堪能ください。ぼくは基本、在廊はしませんが、ふらっと顔出すかもしれません。三越本店だから、買い物はしていると思いまする・・・。
※ 次のラジオは15日です。
【お知らせ、まとめ】
1,エッセイ集「犬と生きる」好評発売中。マガジンハウス刊
2、ラジオ・ツジビル生放送、月3回、次回は、15日、日本時間、22時スタート
3,引退ライブ公演のDVD記念ボックス:
https://tunagate.com/community/vlKQvE5b/products/21
4,個展、三越日本橋本店、2025年7月9日(水)~21日(月)詳細は、6月ごろに三越のHPにて発表。
5,個展、岡山天満屋:2025年7月23日(水)~28日(月)
6、サティとラベルの曲を演奏しながら、これまでの作品をも鑑賞できるYouTube
7,パリ個展、ギャラリー、20トリニー。10月中旬から2週間、予定。
8,引退公演「大阪フェスティバルホール」ライブ配信、全プラットホームにて。