JINSEI STORIES
父ちゃん主催、ママ友&パパ友感謝祭を開催! 豪華絢爛料理が食卓に並んだ! Posted on 2025/02/28
某月某日、息子の小中学校時代のママとも、パパともが事務所兼自宅に大集合、息子がいい子に育っていることもあって、あはは、ママ&パパ友感謝祭を開いたのだった。
あと、三四郎出版記念会、にもなった。えへへ。
思えば、子育ては苦難の連続であった。
言葉もろくにしゃべることができなかったシングル父ちゃんに、うちの息子の同級生のお母さん、お父さんたちが寄り添ってくださり、仏語を英訳してくれたり、PTAの会議とか、傍で通訳してくれたり、書類を書くのを手伝ってくれた。ええと、日本人のママとも、パパともはその頃いなくて、全員、フランス人なのだった(一人、イタリア人)。
そこがとっても、重要で、ぼくのファンでもなんでもない、フランス人って、なんかちょっと気取っていて、独特のオーラ出している人たちだと思っていたけれど、全然、違って、優しくて、思いやりがあり、本当に、支えてくれた。
ああ、ぼくにこういうことが出来るだろうか、と何年も思って生きてきた。
そして、それは、息子が大学生になった今でも、息子の悩みなどを聞いてくれて、パパ友にいたっては、息子の将来の進路の相談とかにものってくれているのだ。
ぼくが超文科系で、何もわからないものだから、理数系のパパともたちが、息子に様々なアドバイスを与えている、ことを、最近、知った・・・。(息子から、ある日、・・君のお父さんに、実は就職の相談をしている、と聞かされ、涙)
ほんとうに、頭が下がる、心があがる方々なのである。
実は、人には恵まれていた、と息子の成長をみるにつけ、気づかされた。
支えてくれた人達に感謝をしないと罰が当たるかもな、と思っていたこともあり、今回、パリに戻ったタイミングで、感謝祭を開催することになったのだ。
ということで、作りに作った、父ちゃんシェフであった。
朝から、準備をし、買い物をし、キッチンに籠って、とにかく、お腹がいっぱいに、なるようなものをたくさん、たくさん、作ったのだった。(写真、撮り忘れたものもいっぱいあります)
「あの頃はほんとう、お世話になった」
とぼくが言うと、
「いいや、あの子が頑張ったからだ」
とかえってきた。
そして、すごいことを聞かされた。ぼくは、実は、こんな父親だし、息子にどう思われているのか、ちゃんと聞いたことがなかった。ロン毛のこんな父親いやだったんじゃないかな、と思うじゃないですか、笑。
そしたら、あるパパともが、
「彼は君のことをとっても尊敬しているんだ。いつも、パパの自慢を聞かされる。それが、友だちとして一番嬉しかったことだ」
と言われた。
ああ、涙が出そうじゃん、ね。
ぼくの前ではそんなことちっとも言わないし、ぼくのライブにも来ない、ぼくの本も読まない、ぼくの絵の感想も知らない、だから、興味がないんだろうな、と思っていたのだ。
そのパパともが教えてくれたから、息子のぼくへ対する気持ちがわかって嬉しかった。
別のママともも、そうよ、彼はあなたが大好きなのよ、とほほ笑んでくれた。
・・・。
よかった。幸せになることが出来た。
※ 先日、ちょっとレシピをご紹介した、マグロのタタキ、ですが、それに、クリームソースをかけたもの。クリームソースは、オリーブオイル、やや硬めの状態にした生クリーム、ワサビ、黒七味、唐辛子、ごま油、などを混ぜたもの。ちなみに、このお皿は、ジャン・コクトーのイラスト入りのお皿、1959年に描いた猫の絵。
お寿司を作ろうかな、と思ったのだけれど、いろいろな具を中にいれた、おにぎりにして、寿司台の上に、載せて、飾り付けてみた。
フランス人が好きなおにぎりの具、第一位は、「ツナマヨ」なのである。あと、「サーモン燻製と紫蘇」も人気、そういうのをいくつか作っておいて、なくなると、補充。
大人数が集まる時は、大皿料理のようなものが、分けやすいので、好まれる。自分のお皿に好きなものを、自分でとって食べて貰う方式なのだ。
最近のフランス人は、お箸の使い方も上手なので、何ら気にする必要はない。
カラスミのカッペリーニなんだけれど、冷蔵庫にあるいろいろなもので、美味しく作った。イタリア人がいたんだけれど、食べたことない、と褒められた。えへへ。
そして、大皿には、チキン南蛮を大量に作って、置いといた。
食べたいという人には、その場で、とりわけサーブをした。
中に、日本通がいて、
「あ、日本のトンカツ屋で出てくるキャベツだ!」
と指摘を受けた。
「これ、どうやって、作るの???」
ぼくはキッチンから、巨大な千切り専用ピーラーを持ってきて、見せた。全員、覗き込んで、こんなの見たことない、と言った。
じつは、ひゃっきんで買ったのだ。ひゃっきんの説明とかをした。みんな、100円で買えるショップがあること、驚いていた。
1ユーロ、160円の時代なので、1ユーロの半分ほどで何かが買えることへの衝撃、がすさまじかった。
ということで、みんなに次回の帰国時に、ピーラーを買ってきて、と頼まれた。お安い御用であーる・ぱちーの。
もっと食べたい人には、残っていたたらこでスパゲッティを作ったり、とにかく、感謝祭だから、みんなに喜んでもらえて、嬉しい父ちゃんであった。
息子は、この夏、どこかの企業でスタージュをしないとならない。フランスの大学って、とにかく、社会で研修をすることを義務付けるところが多いし、働きながら学べるシステムがあるので、そういう相談も、パパともが引き受けてくれている。
ま、なんとかなりそうだ。
持つべきものは、友だちじゃないか。
それにしても、三四郎が、みんなにちょっかいを出して、笑いを誘っていたので、新刊を見せたら、これがまた、大うけをしていた。
「何が書かれているの?」
とママとも。
「あのね、生きることに大切なことだよ」
と自慢する父ちゃん、でありました。
よしよし。
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
昨日、寝ながら、「犬と生きる」を読んだんだけれど、懐かしかった。自分で書いたのに、へー、こんなことがあったんだね、と3年前を振り返ったり、写真がいっぱい入っているので、じわっとしたり、しばらくはこの新刊で、過去と和解できそうです。めるしーだね。
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