JINSEI STORIES
フランスごはん日記「夏の東京での個展会場&会期が決まりました。勝つためにはカツサンドで! 笑」 Posted on 2025/02/05 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、さて、日本での夏の個展会場と会期が発表になった、らしい。
まず、日本橋三越本店の画廊で、開催される。
画廊階があって、そこにある、コンテンポラリーのギャラリーだ。(110年以上の歴史がある、らしい。歴史に、弱い、父ちゃん)
会期は2025年7月9日(水)~21日(月)、なんと、2週間ものあいだ、個展が開催されるというのである。
(個展のタイトルは、ほぼ決定しているが、まだ、悩んでいるので、のちに、発表させて頂く)
また、その後、岡山にある天満屋デパートで、会期:2025年7月23日(水)~28日(月)で、開催される予定で、こちらも、まだ、タイトルは未確定ではあるが、日本橋三越と天満屋は、作品もタイトルも世界も異なるものを用意しておる。
やや、重なる世界もあるが、岡山の個展はこれまでの流れ「Les invisibles」(これまでの個展の世界観)を汲んだもので、三越は新しい世界の提示となる。
※ 会場がデパートなので、問い合わせは個別にお受けできないということで、6月くらいに詳細を各デパートが発表するらしいので、そこでご確認、お願いいたします。そう言ってほしい、と仲介画廊にくぎを刺されてしまった。よろしくお願いいたしまする。
ま、楽しみである。
さて、うちの母さんが、ぼくが勝負に出る時、元柔道部でしたからね、試合に行く朝とかに、よく作ってくれていたのが、今日ご紹介する、「母ちゃんの勝つサンド」なのであった。
ということで、夏の個展会場と会期が正式に決定したので、勝つサンド、を今日は作って、決意新たに、頬張ることにした。
アートは勝ち負けではないが、二つの個展がほぼ同時期に行われ、相当な体力と精神力が必要になることもあり、気合をこめて、挑みたいので、勝つサンド、とした。
申し訳ないが、柔道部時代、道南地区大会などで、勝った記憶がない。1度くらい、勝ったかもしれないが、なので、勝つサンド、効くかわからないが、しかし、母ちゃんの勝ツサンドは、世界一、なのであーる・ぱちーの。
ぜひ、真似て頂きたい。
さて、残念なお知らせになるが、日本では売ってない、かつては売っていた昭和時代のトースターで、作るサンド、となる。
これで作ると、めっちゃおいぴー、世界一、のサンドになるのだ。もしも、まだ、古いトースターをお持ちの皆さまはぜひ、参考にしていただきたい。
持ってない方は、そこは、はしょって、なんとなく、参考にしていただきたい。
それでは、「勝つサンド」目安レシピ、である!
トンカツは、冷凍庫に保管してあった古いトンカツを、自然解凍してから、揚げる。
キャベツは、千切りで、お願いいたす。
これだ、昭和のトースターがある人は、穴に、二枚一緒に入れて頂きたい。こうすることで、片面がカリカリにトーストされ、内側のサイドが、逆に熱で蒸され、もちもち、やんわらか、になるのであーる。
こうなる。
で、焼いた面に、マスタード、ソース、マヨネーズをぬり、均等にのばしておく。
キャベツを大量にのせて、さらに、追いマヨ、追いソース、を加え、そこにトンカツを載せて、さらに、追いマヨ、追いソース、さいごに、フラードセル(塩の華)などをふりかけるのじゃ。
パンで挟むと、掴む側、外側が、柔らかいサンド面になる。中がパリパリになるので、食べればわかるのだけれど、最初のひと噛みはとろけるような柔らかさ、そこから、カリカリの断面を通過し、おおお、と唸っているところに、ソースやかつがうまみが広がる、という寸法なのであーる。
細かく説明すると
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あ、柔らか
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お、カリカリ、ひゃああ
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あああ、お好み焼きみたいなソース・マヨ~
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と、トンカツだああああああ
となるのであーる。
これが、美味しくないわけがない。
でも、なぜか、柔道部の道南大会で、勝ったかどうか、記憶にない、のである。
あはは。
たぶん、負けた。
しかし、人生というものは、長い目で、見てもらいたい。
勝ツときもあるが、負けることもある。
勝ったり負けたりしながら、人生の意味がわかってくる。
勝つサンドというものは、そういうものだ。
人生とは、勝つ三度、負け三度、なのであーる。
結果、引き分けくらいがちょうどよい。
負け惜しみ、という。
ボナペティ!!!!
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
また、夏の暑い時期に、個展ですけれど、総力を傾けて作品を仕上げているので、お愉しみに。今回は、小さな家に飾りやすい作品が中心になります。大きな絵もあるけれど、小さい作品もけっこう用意いたしました。額入りもあります。フランス人の友人額装屋、フィリップとの合作です。その額を参考にして、日本の楽屋さんに注文されてもいいですね。
※ 次のラジオは、2月5日、日本時間22時です。そこで、個展のことも、話しましょうね。歌も歌いますね、きっと。笑。
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