JINSEI STORIES

フランスごはん日記「サツマイモのオーブン焼きって、こんなに美味しかったんだ!」 Posted on 2025/01/31   

某月某日、朝、カフェに行ったら、そこはたばこも売っていて、年配のマダムが買っていたのね。で、ぼくと三四郎は扉の席にいたんだけれど、マダムが、たばこをもって、がっしがっし、と歩いてきたら、三四郎が、いきなり、
「わんわんわん!」
と吠えだした。
普段、めったに吠えない子なんだけれど、臆病だから、怖かったんだろうな。慌てて、叩くふりをして、頭のあたりを叩いてないけれど、パン、って、するようなジェスチャーをしたら、そのマダムが、
「叩いちゃだめよ」
と怒った。
「いいえ、叩いてないですよ。叩く真似です」
と言ったら、
「真似もだめ。優しくしなさい」
とそこから、数分、説教をされた、父ちゃん。
フランス人、動物愛護精神強いから、こういう人、かなりいます。15分くらいそこから動かないので、リードを引っ張ったら、どこからかマダムが飛んできて、
「動物虐待よ」
と叱られた。どうしたらいいの?
こういう人ばっかり。
「さんちゃん。さんちゃんが、パパの言うこと聞いてくれないから、怒られたじゃん」と言ったのに、
「私の悪口言ってるの?」
としつこい。
やれやれ、フランスって、好きなんだけれどなぁ~、面倒くさいことがある。
さんちゃんも生きているから、吠えることもあるし、そのマダムが、言っちゃ失礼だけれど、怖かったんだよね。ぼく?
ぼくは、ずっと笑顔で、怒られておきました。
かしこい人なの。ぼく、・・・。

フランスごはん日記「サツマイモのオーブン焼きって、こんなに美味しかったんだ!」



話しは変わりますが、今日の献立、サツマイモ、なのであーる。
ところが、実は、父ちゃん、サツマイモが嫌い。あんなもの、誰が好んで食べるのか、といつも不思議でならなかった。
でも、サツマイモ食べている人には何も言わない。
だって、ぼく、かしこい人だから。・・・。
ところが、行きつけの八百屋で、ロワールの農家の方から、でっかいサツマイモを貰ったのだ。食べてみろよ、と・・・。
嫌とは言えない、かしこい、人は。
「えええ、どうやって、食べるといいの?」
と訊いたら、
「オーブンで焼いたら、うまいよ」
と教えてくれた。
「もちろん、焼いた後、ハンドミキサーでスープにしてもうまい!」
なるほど、かぼちゃ、と一緒だな、と思って、でも、なぜ、自分はサツマイモが嫌いなのか、ということを思いかえすと、小さい頃、サツマイモの屋台がよく出ていて、母さんがホクホクなのを買ってきて、(女性は好きですよね)、よく食べさせられたことがあり、逆に、「また、あの甘い芋かよ」、とトラウマが生じてしまい、食わず嫌いになってしまった、のだった~、やれやれ。
でも、人生には必ず転機がある。あります。
今日は、ロワールのジャックさんの言葉を信じて、人生に新しい風を吹かしてやろうと決意し、サツマイモに包丁を突き刺し、真ん中からカットした、父ちゃん、なのであった。
おおお、オレンジ色じゃないか!!!!

フランスごはん日記「サツマイモのオーブン焼きって、こんなに美味しかったんだ!」

※ とにかく、フランスのサツマイモは、でっかい。

フランスごはん日記「サツマイモのオーブン焼きって、こんなに美味しかったんだ!」



ということで、皮を剥き、今日は四角くカットしてみた。
こんなでかいの、食べきれるのか!?

フランスごはん日記「サツマイモのオーブン焼きって、こんなに美味しかったんだ!」

クッキングシートをオーブン皿に敷いて、サツマイモを放り込み、上から、フラードセル(塩の華)をふりかけ、辛めのパプリカをけっこう、ふりかけ、(まぶし?)というのは、甘いからね、ピリッとさせた方がいいのである。
あと、ハーブの「タイム」を千切って、あちこちに、投げ入れた!!!
おおお、香りが出るんだよね。

フランスごはん日記「サツマイモのオーブン焼きって、こんなに美味しかったんだ!」

フランスごはん日記「サツマイモのオーブン焼きって、こんなに美味しかったんだ!」



で、あとはあらかじめ温めていたオーブンにいれて、ホクホクするまで、待てばいいのだ。
時々、ひっくり返した方がいい。
時々、柔らかさをチェックしつつ、時々、味見もいいね。
すると、最高に美味しいオーブン焼きが出来るので、待っているあいだに、マフィンのパンを真ん中からカットし、片方に、ゴーダチーズを塗って、一緒にこれもオーブンにぶっこんじゃえば、一石二鳥。
イイ感じで、チーズがとけたら、ハムを挟んで、マヨネーズ縫って、反対側にバターとか、クリームチーズとかを重ね塗りして、どや、サンド!
お皿にもって、はい、完成なのであった。

フランスごはん日記「サツマイモのオーブン焼きって、こんなに美味しかったんだ!」

フランスごはん日記「サツマイモのオーブン焼きって、こんなに美味しかったんだ!」



創作のあいまに、こういうマフィンランチ、いいよね。
昼は軽めに、楽しんで、夜は、外食とかに出かけようかな。
ランチって、ちょっと軽めにしておくと、夜が楽しくなるんだよね。
とにかく、美味しいものを食べないと機嫌が悪くなる父ちゃんなのだ。
高級なものが食べたいわけじゃない、美味しいものが食べたい。
三ツ星レストランに行って、何万円も払ったのに、がっかりすること、あります。なぜかというと、これだったら家飯の方がおいしいのに、大金払ってこれじゃあ、辛い、と思うと、腹もたつんだよね。
でも、「美味しいです」とうそをついて、その場をしのぐ、かしこい父ちゃん。
あはは。
スペインとかのバルに飛び込んで、安くて美味しいものをカウンターで食べて、2千円くらいのボトルワインをがぶがぶ飲んで、みんなで大笑いをして、ってのが好きな人だから・・・。
料理が好きなのは、つまり、かしこくケチだからかもしれない。
自分で作れたら、だって、材料費だけだし、毎日がご馳走の連続だもの。
で、たまに、浮いたお金を使って、話題の店に顔を出す。
美味しい料理に出会ったら、これ、真似て作ってみようかな、と向学心に火も付くしね。
美味しいものは、必ず、家で再現、これが、人生を倍楽しむ法則なのであーる!
ボナペティ!

フランスごはん日記「サツマイモのオーブン焼きって、こんなに美味しかったんだ!」

自分流×帝京大学

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