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フランスごはん日記「息子たちのためにフランス風おせちを作った。2025年が静かにはじまる」 Posted on 2025/01/02 辻 仁成 作家 パリ

フランスごはん日記「息子たちのためにフランス風おせちを作った。2025年が静かにはじまる」

某月某日、大晦日は年越しそばを作って食べ、早めに寝た。年寄りは早寝早起きなのだ。あはは。
最近は、熟睡できるようになり、6時間もノンストップで寝ることが出来た。記録!
朝は、三四郎を散歩に連れて行ってから、おせち料理をこしらえた。おせちと言っても、食べやすいように欧風のものばかりとなる。
和風のものといえば、数の子となますぐらいかな。
息子とそのガールフレンド君は、予定より遅れてやってきた。
ま、料理が間に合わなかったので、ちょうどよかった。
成人しているから、お年玉は、無し。笑。
でも、二人で美味しいものを食べなさい、とお小遣いをあげた。えへへ。
残ったら、持って帰らせるつもりで、ちょっと多めにこしらえておいた。

フランスごはん日記「息子たちのためにフランス風おせちを作った。2025年が静かにはじまる」

フランスごはん日記「息子たちのためにフランス風おせちを作った。2025年が静かにはじまる」



ということで、辻家の2025欧風おせちの中身をご紹介したい。
ガールフレンドさんの好みがわからないので、だいたい、誰でも食べられるもので、工夫して、こしらえたった。笑。

フランスごはん日記「息子たちのためにフランス風おせちを作った。2025年が静かにはじまる」

ぼくの一族は九州出身なので、筑前煮は外せない。
故郷の話をして、そこの郷土料理だよ、と説明した。
「野菜は大好きです」
と優しいことを言ってくれる。いい子だ。心が和んだ。
そして、レンコンをご覧頂きたい、レンコンのこの美しいフォルム、シェフの、このこだわり、笑。

フランスごはん日記「息子たちのためにフランス風おせちを作った。2025年が静かにはじまる」

なますに、いくらを載せた。
フランス人には難しいかな、と思ったが、美味しい、と食べてくれた。
横に添えてあるのは、冷やしカレーパスタ・サラダである。
ポルトガルで買ったツナの缶詰を使った。
ケッパー、バターで炒めた玉ねぎ、胡麻、アリコベール(いんげん)、などが入っているが、味付けに、カレー粉、唐辛子粉、スパイス各種でかなりスパイシーに味付けしてある。

フランスごはん日記「息子たちのためにフランス風おせちを作った。2025年が静かにはじまる」

メインは、父ちゃん特製のローストビーフとビーフコロッケなのだ。
美味しいコロッケのコツは、肉とジャガイモの量を、1:1、にすること。
もう、最強コロッケの、黄金比なのである。

フランスごはん日記「息子たちのためにフランス風おせちを作った。2025年が静かにはじまる」

残ったローストビーフやコロッケは、お土産セットに!

フランスごはん日記「息子たちのためにフランス風おせちを作った。2025年が静かにはじまる」

数の子!!!!

フランスごはん日記「息子たちのためにフランス風おせちを作った。2025年が静かにはじまる」

生姜たっぷりの、おいなりさん。出来立てよりも冷蔵庫で冷やした方がおいしいよ。紫蘇と胡麻も入っているのだ。



おっと、愛犬、三四郎には、鳥の骨で作った「お雑煮」、とはいえ、餅は入ってない。
雰囲気だけ、お雑煮風にしてあげたら、もう、舐めるほど、食べつくしていた。
みんなで三四郎の撮影会とあいなった。
わんちゃんがいるだけで、なごみますね。

フランスごはん日記「息子たちのためにフランス風おせちを作った。2025年が静かにはじまる」

フランスごはん日記「息子たちのためにフランス風おせちを作った。2025年が静かにはじまる」

ぼくのこと?
「そうだよ」



つづく。

泊まっていくこともできないわけじゃないけれど、いろいろと若者は、忙しいからね。昨夜はアレクス君の家でカウントダウンだったようだし。来週から、試験期間になるのだそうで、帰って勉強がある、と言い残した。三四郎と駅まで見送りに。帰りに、マルシェで野菜などを買って、帰りました。明日は、チャールズたちが来るらしいので、鴨でも、焼きますかね。かもーん。

TSUJI VILLE
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