JINSEI STORIES
フランスごはん日記「大人気のカフェ飯、パイヤールを作ってみた。かんたんで美味しいよ」 Posted on 2024/12/30 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、昨日の予告通り、フランスカフェ飯の王道、「パイヤール・ド・プーレ」(鶏肉のマリネ焼き)を作ったので、今日は明日の献立の参考にしてもたいくて、レシピをご紹介いたす。
簡単で、美味しいので、ぜひ、試してもらいたい。
用意する材料は、
鳥の胸肉、
オリーブオイル
レモン
塩胡椒、
ルッコラ
トマト
にんにく
くらいかな、たぶん。
あ、バジルも、えへへ。
ま、トマのカフェで出されたパイヤールそっくりを目指します。
※ こちらが、トマのカフェで出ている「パイヤール」、下のが、ぼくが今日、作った、父ちゃんのパイヤール。似てますね。父ちゃんは付け合わせに、ジャガイモのソテーを添えました~。これも、簡単。(小さ目のジャガイモをカットして、弱火でじっくりと炒めるだけ!)
鶏肉のマリネなんだが、一晩マリネした方がおいしいので、(ま、半日でもいいけれど、長い方が味が染みます)ジップロップと、サランラップと、何か叩くもの、ぼくは料理用にゴムのかなづちを採用してるのだけれど、麺俸とかでもよか、を、ご用意くだされ。
パイヤールという料理は、フランスでは、肉を叩いて伸ばした料理のこと。
ただ、パイヤールという単語が「肉を叩いて伸ばす」ではないので、注意。
実は、一説では、エッチなことばだという噂もあるが、詳しいことはよくわからないし、料理には関係ないので、調査はしておらんのじゃ。
だから、「パイヤール」は鶏肉だけじゃなく、牛肉のパイヤールもある。
でも、カフェで出てくるものは、だいたい、鶏肉が多いかな。牛肉は、在仏歴23年になるが、見たことがない。
はい、じゃあ、下の写真を参考にして、作ってもらいたい。
胸肉を、包丁で、中ほどに切れ目をつけて、開いて、それを叩いて、伸ばす。
で、辻家の場合、伝統的に、ゴムのかなづちで、叩くのだけれど、うちでは料理用となっている。
なんかね、ゴムの匂いとかつけたくないので、サランラップに挟んで、叩く。
上と下、サランラップで挟むことで、イイ感じなのである。
あまり強く叩くと、サランラップが破れることもあるので、真上から、正しく振り下ろす。
とんとんとん、と凄い音がするので、三四郎がいつも驚く。
こんな感じになる。倍くらいに薄く延ばす。でも、美味しい店のは、向こうが見えるくらい、超薄に仕上がっている。
プロは、ちゃんと、肉叩きハンマーを使っている。
繊維を破壊しながら伸ばすと、もっと薄くなるのであろう。
ぼくは残念なことに、肉叩きハンマーを持ってないので、あはは。ゴムのかなづち。
驚いたでしょ?
原始的で・・・。
ジップロックに、塩胡椒をした、薄く伸ばした肉をいれて、レモンを一つ分くらい、絞っていれる。
そのあと、オリーブオイルを同量くらい、注ぎ、空気を丁寧に抜いて、蓋をしめる。
冷蔵庫で、一晩、マリネーる。あはは。
一晩、寝かしたら、熱したフライパンで、炒める。
しっかり、色づくまで炒めるのだ。
それをひっくり返し、また、がんがん、炒める。
このくらいの焼き加減、最高である。ちょっと縮んでしまうので、出来るだけ、薄く延ばしてもらいたい。
お皿に盛り、上に、ルッコラを載せる。
バジルとトマトをオリーブオイルであえたものを、さらに上から、まんべんなく、ふりかけて、完成なのである。
マリネに時間がかかるけれど、寝る前に、ちゃちゃっと漬けておけば、翌日、ちゃちゃっと料理出来るから、手軽で、最高だよ。
ぜひ、やってみてね。うちの子も、大好物なのであーる・ぱちーの。
ぱちぱち。
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
ぜひ、新しい献立に加えてくださいね。材料費もそれほどかからないのに、フランスのカフェの味がしますよ。見た目も綺麗だから、家族も喜びます。はい、お疲れ様。
次のツジビル・ラジオは、1月5日を予定しています。
☟