JINSEI STORIES
ニッポンごはん日記「日本のオーベルジュ、フランスに負けないくらいアットホームで幸せなのだった」 Posted on 2024/11/25 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、オーベルジュについて、何度か、日記でもご紹介してきたのだけれど、今回は日本の長野県、軽井沢にあるオーベルジュをご紹介したい。
しかーも、ぼくの友人のしまちゃんがオーナーをしているオーベルジュなのだ。
オーベルジュとは、フランス語で、もともと、フランス発祥の、主に郊外や地方にある宿泊設備を備えたレストランのことをさす。
1900年に創刊されたミシュラン・ガイドが、タイヤを売るために、笑、一つ星とか三つ星をレストランに与え、格付けガイドブックとして流布したことで、この、オーベルジュが注目されるようになり、現在も、フランスではオーベルジュで三ツ星を持っているようなところもたくさん、存在するのであーる・ぬーぼー。
オーベルジュとは直訳すると旅籠になる。ま、温泉宿なんかも、オーベルジュでいいと思うのだ。
しまちゃんは、最近、日本でも歴史のある古いオーベルジュを受け継ぎ、スタッフさんらと力を合わせて、日本でもっとオーベルジュ普及させるぞ、と頑張っているのだ。
ということで、ぼくは作家だし、田舎の森の中にあるオーベルジュにひと月ほど住んで、絵を描いたり、小説を書いたりしたいな~、と思っている。
今回は、その下見を兼ねているのだ。
ここで、いつか、ライブとかやってもいいよね。
※ 右が、おなじみ、しまちゃん。同級生なのだ。
作家には、こういう静寂が必要なのだ。そして、こういう空気が澄み渡った場所で哲学をするのだ。静かに考えを巡らすことのできる場所、最高である。
気に入った!!!
レストランと宿のあいだに池があり、池の横に日本酒のバーがある。
フランスのオーベルジュは、通常、ドゥミ・ポンションという流れで、運営されている。
夕方、チェックイン、
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レストランでディナー
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朝ごはん
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昼前にチェックアウト。
つまり、昼ごはんがないのである。
しまちゃん、いろいろとやるよね。ギャラリーTもあれは、別にお客さんが来ないでもいいんだ。つじちゃんの記念館だから、って、だから、マジで何もしないし、あはは。
でも、このオーベルジュは、満席なのであった。
連休ということもあるのだろうけれど、宿も満室、レストランも満席で、めでたい。
さ、夜のごはんがやっぱり、楽しみ。
フランスの場合、こうやって、宿付きレストランを巡る人たちもたくさんいる。
スイスやオランダやドイツから車でやって来て、翌日、さらに次のオーベルジュを目指すっていう・・・。
しまちゃんのオーベルジュも、たくさん、車がとまっていたよ。
ここは、しまちゃんが持っているワイン庫(カーヴ)なのです。7千本も貯蔵できるって。すごいよね。
で、お部屋はこんな感じ、フランスの田舎のまさにオーベルジュって世界で、かわいい。
ぼくの部屋から見えるレストラン。あいだに池がある。
そして、夕食の時間となり、しまちゃんや、書生のユゴー君らとみんなで会食とあいなった。
シェフさんは、じゃっかん27歳の森の妖精のような女子さんなのだ。
南仏の三ツ星レストランでスタージュをしたこともある、新人だけれど、大きな可能性を秘めた子で、大型新人という印象。
なかなか、美しい料理を提供してくださった。
見た目に、ぐぐっとあがる、森のコースなのであーる・ぱちーの。
せーの、で一斉に銀の蓋がひらいて、トリュフやジビエの香りがぼくらの鼻孔をたぶらかすのであーる。
シェフの宮原さんです! よろしくねー。
一度、パリに来たことがあったので、シェフ仲間を紹介し、ごはんをしたことがあるのだよー。
すぐ泣いちゃう人ですが、すぐに歯を食いしばって、再びフライパンと向きあう、どこんじょうタフガールなのでした。いいね。
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
朝ごはんは、森のスープとか、パンを頂き、コーヒーを飲んで、新鮮な空気をすって、温かい太陽を浴びて、オーベルジュを満喫している父ちゃんなのであります。もう、ずっとここで暮らしちゃおうかな。三四郎も呼び寄せて・・・。えへへ。
オーベルジュ・ド・プリマヴェーラ
長野県 北佐久郡軽井沢町 大字軽井沢1278-11
+81 267-42-0095
そして、次のラジオ生放送は、15日、日本時間、22時からになります。オーベルジュからかな~、笑。ご視聴ご希望の皆さまは、下のTSUJIVILLEのバナーをクリックしてみてください。
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