JINSEI STORIES

フランスごはん日記「熱血大陸~、フランスで初個展、全作品を事務所から画廊まで運んだ!」 Posted on 2024/10/03   

某月某日、午前中、全22作品を車の荷台にスタッフさんに手伝ってもらって車に積んだ。
そして、自ら運転をして、マレ地区の画廊へと運んだ。
とにかく、たいしたことではないのに、腱鞘炎なので、腕が痛い。
画廊に着くと、トマ、ロラン、他、が運んでくれた。
それでも、フランスで初個展なのだ、そりゃあ、痛いなどとは言ってられない。めっちゃ興奮するじゃないか!!!
一世一代の大仕事なのだ。
個展は4日からだが、明日、画廊が休みなのである。
なので、今日、どうしても搬入し、全作品を、展示しないとならないのであーる・ぬーぼー。
日本の場合、新生堂さんも伊勢丹さんも勝手にやってくださって、終わりくらいに行けばいい、と言われて、殿様みたいに出かけていくと、すでに壁に綺麗に絵が飾られており、作家は、べつにやることはない、という感じだったが、この画廊は、もちろん、画廊側がやるのだけれど、一つ一つ、こだわりがあるだろうから、指示を出してほしい、と言われた。
ま、そうだよな、と思っていた父ちゃんだったから、ちょっとやる気が出た。あはは。
日本の個展の時には、配置図というものを作って前もって画廊側に渡しておき、それに準じて、画廊サイドが、日本の画廊の感覚で、セッティングするのだ。
ま、毎週、個展をやっている世界だから、素晴らしい配置になっていた。フランスの個展も、綿密な配置図を、作品の物語性とリンクさせて考え、作っておいたが、
「そういうものは、実際に、絵を置いて考え直してもいいんだ」
とギャラリストのトマが言ったので、ぼくが指揮を執ることにした。
「ツジー、この位置でいいか、判断してくれ」
「何センチ、右だって?」
「二つの絵のあいだ、もう一センチ開けた方がよくないか」
などなど、いや、微に入り細を穿つ、というか、より、作家の気持ちが画廊全体にいきわたる感じになった。
ギャラリストの資格を持つマネージャーのMMが登場すると、いろいろと発言しはじめ、さらに、てんやわんや、になった。
最後は、MMとトマの二人で、1ミリの誤差まで直しこんでいた。やれやれ。
「どうしても右に傾いている感じが気に入らない」
と一同、のめり込んでいた。
4時間ほど、展示に時間を要したが、伊勢丹、新生堂に負けない、素晴らしい出来栄えのエクスポジションになりそうだ。
途中で、腕が痛んできたので、ぼくは、トマの愛犬「テクシー」と遊んで、気を紛らわせることになった。あはは。(いい加減に、腱鞘炎、治ってほしい)
三四郎と同じ、ミニチュアダックスだけれど、毛がごわごわの犬種なのである。
それが、もう、さんちゃんみたいに懐いて懐いて、父ちゃんから、マジ、離れないのである。
「先生、遊んでないで、指導お願いします」
MMに叱られた。怖い。
でも、たくさん人がいるのに、ぼくにだけ、テクシーちゃん、飛び乗ってくるし、立ち上がって、ひっしで、かまってちゃんをするので、あああ、もう、仕事にならない。
「三四郎もつれてきていいんだよ」
とトマが笑顔で、言った。
「マジか。でも、二人が走り回ったら、お客さん、絵に集中できないだろ」
あはは。

それから、オリンピックの時から、駐車料金が爆上がりしたのだが、一時間、3000円になっていて、車を駐車して、アプリでお金払おうとして、金額に目が飛び出た。たぶん、今日は、2万円くらい、駐車料金、とられる! 信じられます????

フランスごはん日記「熱血大陸~、フランスで初個展、全作品を事務所から画廊まで運んだ!」

※ 秘密の地下ガレージで、車に運んだ。

フランスごはん日記「熱血大陸~、フランスで初個展、全作品を事務所から画廊まで運んだ!」

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※ こんにちは、ミニチュアダックスのテクシーでーす。よろしくねー。

フランスごはん日記「熱血大陸~、フランスで初個展、全作品を事務所から画廊まで運んだ!」

※ きゃわいい!!!!!「ねーねー、ぼくと遊んでよー」あはは。



画廊の大きさ自体は、伊勢丹アートギャラリーより、一回りほど狭いかな、という規模感だが、地下にも展示室があって、ま、なかなか、悪くない。
なによりも、窓が4メートル四方もあり、それが、二つもある!!!
ギャラリー街のど真ん中にあり、絵を買いに来るような人たちが、けっこう、覗き込んできて、まだ、展示している最中なのに、えええ、画集が一冊、売れた!!!!
「え、買うんですか?」
「いいですか?」
「もちろん。お買い上げありがとう」
「あとで、ちゃんと見に来ますね」
みたいな、仏語での、やりとり。嬉しい。
しかも、展示をしているのに、ツーリストのような人たちが窓ガラス越しにのぞき込んで、親指立てて、good、をしてくれたり、けっこう、みなさん、足を止めていく。
おおお、受けてる~。
これって、手ごたえ、って言って、いいんでしょうか??
よかでしょう。
いきなりの手ごたえ、父ちゃん熱血値が爆上がりなのじゃあああああ。
いや、ぼく、無名だからね、フランスで、しかも、覗き込んでいくのはみんな通行人で、観光客で、そういう人たちの足をとめる力が絵にある、ってこと? 
めっちゃ嬉しすぎる~、あはは。
でも、気を引き締めていこう、ここで、浮かれちゃだめ。
父ちゃん、何か月も考えてきた配置図を元にしながら、思い切って、絵の配置を、今日の気分で、動かしてみたら、お、これまた、よかった。
「ツジー、この絵の高さ、ここでいいかな」
「ちょっと待って」
さがって、見上げる。あ~、素敵。よし、いいね。
「いいよ、とってもいい! トマ、ありがとう!!!」

フランスごはん日記「熱血大陸~、フランスで初個展、全作品を事務所から画廊まで運んだ!」

※ 父ちゃん、普段は怖い顔して生きています。下の写真みたいに、真剣だから、でも、自撮りするときだけ、笑顔になるので、普段の父ちゃんも面白い人だと思って、気軽に近づかないでね、小犬と一緒で噛まれるかもしれないし、からまれたり、やたらと危険ですので、・・・ウソです。ウソなんかーい!!!! こらー。

フランスごはん日記「熱血大陸~、フランスで初個展、全作品を事務所から画廊まで運んだ!」



ということで、4日、14時から、パリ3区、マレ地区にある、ヴァン・トリニーという画廊で、父ちゃんの初個展が開催されることになったのだった。
10月12日の17時くらいで、閉館になるので、気を付けてくだされ。毎日、開催、入場制限とかパスマーケットとか必要ありません。あはは。
なんか、いろいろと目標をたてて、前進をしているけれど、あっという間に、その当日になるのね。一分、一分を大事に、この初個展で、なにがしかのものを手に入れてみせたいと思うております。お近くにお住まいの在仏日本人の皆さん、ぜひ、散歩がてらに、どうぞ。ぼくは、仕事があるので、行くとしたら、早い時間にちょこっと顔出す、感じ。実は、エッセイ集の締め切りと重なっていて、二日おきくらいに、10分ほど、覗きに行く感じになるかな、と思います。基本、恥ずかしがり屋だからね、えへへ。代わりに、なっぎーという、イベント専門の当事務所秘密兵器が登場し、日本語、フランス語、で対応させていただきます。ナッギー、頼んだぜ!



フランスごはん日記「熱血大陸~、フランスで初個展、全作品を事務所から画廊まで運んだ!」

つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
あとね、5日の日、父ちゃんの生放送、ラジオ・ツジビルで、この個展の裏話とか感じたこととか、語りたいと思っています。裏話って、なんだよ、ですね。ふふふ。
ご視聴、ご希望の皆さん、下のTSUJIVILLEのバナーをクリックしてみてくださいね。

TSUJI VILLE

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自分流×帝京大学

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