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フランスごはん日記「コルシカ島アジャクシオに到着、おお、まさに、地中海のハワイじゃ!」 Posted on 2024/09/25 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、腱鞘炎の父ちゃんは、携帯紛失マネジャーMMにギターを担いでもらい、痛む右腕をもみもみしながら、オルリー空港へと向かった。
その頃、サポートギターのヒデ君は、ロンドンからマルセイユ行きの飛行機が不意にキャンセルになった、らしく、ロンドン空港で途方に暮れていた。
同じく、その頃、バンド・マネージャーのミカちゃんは、ロンドンから別の便で、すでにマルセイユにいた。二人はなぜか、別行動なのだった。
その頃、愛犬、三四郎はドッグトレーナーのジュリアが飼っている雌犬のサンドラにめちゃくちゃ、ハグをされていた。サンドラの濃厚な愛を受け入れるしかない三四郎。
もてる男はつらい~、である。
サンドラは、シェパードっぽい大きな犬なのに、小犬好きなのである。そういうマダム、いるかもしれない。三四郎、前回、ハードキスされすぎて、鼻がちぎれていた。
ジュリアから送られてきた写真を見て、気を揉む、父ちゃん。
でも、自分も腕が痛いので、腕も揉んで、心を落ち着かせるのだった。
ともかく、写真をご覧頂きたい。
パリのオルリー空港で、この写真を見ながら、うららー、とため息を漏らす、腱鞘炎男であった。

フランスごはん日記「コルシカ島アジャクシオに到着、おお、まさに、地中海のハワイじゃ!」



で、父ちゃんは心配だったから、出発前に、ジュリアに、
「今日は三四郎の3歳の誕生日だからね。よろしくね」
とメッセージを送っておいたのだ。
すると、ジュリアから、
「今夜は、三四郎は、誕生日ごはんがもらえますから、ご安心を」
と戻って来た~。
よかった。さんちゃん、3歳、おめでとー。

フランスごはん日記「コルシカ島アジャクシオに到着、おお、まさに、地中海のハワイじゃ!」

フランスごはん日記「コルシカ島アジャクシオに到着、おお、まさに、地中海のハワイじゃ!」

※ 空港で食べたお肉。イポポタマスというチェーン店が経営している。ビッグボーイとか、ロイヤルホストかな~、ステーキレストランですね。オルリー空港の、イポ、悪くないですよ。

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すると、搭乗口の列に並んでいると、
「あれ、ムッシュ、ツジ???」
とフランス語で声をかけられた。
「え、あああ、マダム、あの、もしかして、ソフィーのお母さん?」
「ええ、そうよ。一度、ライブを観に行ったから、すぐにわかったわ」
「おおお、すごい!」
ニコールさんとご主人様だった。(ご主人の名前、わかりません)
ニコールがアジャクシオの出身だというのは聞いていたけれど、奇遇、過ぎる。
「娘に聞いたけれど、個展やるんですって。行きたいわ」
「えええ! マジですか。ぜひ!!!」
とそこで、ニコールさんと連絡先の交換。スタッフのMMがご案内情報をすぐに教えていた。この方たちは絵画のコレクターでもあるのだ。古い名画をいっぱい持っている。
そういう人に、ぜひ、見て貰いたい。
「ところで、ムッシュ、ライブをしに行くの?」
「そうなんです」
列に並びながら、アジャクシオのフェスティバルについて説明した。
斜め前に、見覚えのある日本人の女性が、あ、いつもライブに来てくれている方じゃないか~、
「ああ、こんにちは! わざわざ来てくれたの?」
と短いやりとり。するとニコールが、
「お知り合い?」
「日本から応援に駆けつけてくれた方々の一人です」
「まー、あなた、スターなのねー」
「あはは」
ということで、鼻高々になることが出来ました。ありがとねー。
その頃、ヒデは、なんとかマルセイユ行きの別の便のチケットがとれた、ところであった。ヒデ君は、とにかく不思議ちゃんだから、一人でいつも行動ができない。
それで、ミカちゃんがサポートをしないとならないのだが、本当は、マルセイユで落ち合うはずだった二人。
欠航になったので、アジャクシオまで別々の行動になってしまったというのであーる。
50歳に手が届こうかという男が一人では何もできないって・・・、人のこと言えないが、がんばれ、ヒデ、なのだ。無事に、アジャクシオで合流し、明日、一緒のステージに立つことが出来るのか、謎は深まっている。
それにしても、ブリティッシュエアーさん、なんで、欠航? 笑。

フランスごはん日記「コルシカ島アジャクシオに到着、おお、まさに、地中海のハワイじゃ!」



その頃、ぼくは、エアー・コルシカでオンタイムで離陸をしたのだった。
パリからコルシカ島まで飛行時間は90分程度であーる・ふぁろめお。
昔、一度、友だちのジャンジャックとありさちゃんが暮らすポルト・ベッキオに遊びにいったことがあったが、二度目のコルシカは、アジャクシオ市であーる。
アジャクシオといえば、ナポレオン1世の出生地として有名だが、フランス人にとっては日本人におけるハワイのような美しいアイランドで、地図で確認して頂ければよくわかる通り、もはや、イタリア領内!
そのため、かつては独立運動も盛んでしばしば爆弾が爆発していた。笑。
広島県ほどの大きな島だが、人口は34万人である。
今回、ぼくが招かれたフェスティバルは、コルシカをあげての大文化祭になる。
しかも、今年は日本年! 空手の演武や、琴の演奏もある。
そこで、パリ在住の作家、父ちゃんに白羽の矢が立った、という次第である。
ちょうど、オランピア劇場ライブの直後に来た依頼だったため、スタッフがライブ映像を送ったところ、コルシカ側が盛り上がってしまい、講演会だけじゃなく、ライブもぜひやってほしいと、いうことにつながった。
仕事というよりも、気分は、お祭りに参加という感じだ。えへへ。
地中海に囲まれているだけあり、魚介がうまい!
しかも、ワインはナポレオンのように情熱的で力強い。この滞在期間は、久々にYouTube動画を撮影して、コルシカの美味しいものを皆さんにお伝えしたいと考えている。(あくまで予定です)
よっしゃ。パリからアジャクシオまで、飛行機で、約90分〜。
ということで、・・・着いた!
アジャクシオ~、すげーーーーー!

フランスごはん日記「コルシカ島アジャクシオに到着、おお、まさに、地中海のハワイじゃ!」

わあ~、どこかイタリアに着いたような、懐かしい景色、でも、ハワイっぽい、ムードもあって、素晴らしい楽園である。フランス人はこの島のことを「美しい島」と呼んでいる。ま、そのままやんか。

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その頃、ヒデがどうなっていたのか、もう、わからない。
その頃、マネージャーのミカちゃんの消息もわからなくなっていた。
明日、どうなるのだろう・・・。はてな・・・。
そして、パリチームは「ナポレオン・ボナパルト」空港で、フェスティバル実行委員のダニエルさんとクリスティーナさんに出迎えられたのだった。
おお、スター、気取りな父ちゃんであった。あはは。
わたし、スター!!! あはは。

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ギターを持ってもらって、スターが飛行機から降り立つ、コルシカの地!

フランスごはん日記「コルシカ島アジャクシオに到着、おお、まさに、地中海のハワイじゃ!」

ところで、その頃、ヒデは???

フランスごはん日記「コルシカ島アジャクシオに到着、おお、まさに、地中海のハワイじゃ!」



フランスごはん日記「コルシカ島アジャクシオに到着、おお、まさに、地中海のハワイじゃ!」

つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
ダニエルさんらの送迎車に乗り、明日の会場となる歴史的な文化施設「ナザレ」に顔を出すと、備前市の方々がいた。(備前焼のプロモーションにやってきたのであろうか)ディレクターのアンナさんや、セルジュさん、ジャックさん、など、次から次に、ぼくのところにやって来て、わー、ナイスなルックスねー、とほほ笑んでくれました。なんだかわかりませんが、すっごくいい気分です。友だちサークルでやっているようなフェスティバルかもしれませんが、ま、ぼちぼち、楽しみたいと思います!!!

フランスごはん日記「コルシカ島アジャクシオに到着、おお、まさに、地中海のハワイじゃ!」

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※ 小さなハワイという感じのコルシカ島、みなさんに、レポートしますね。お愉しみに!
ということで、次回のラジオは、10月5日、日本時間22時からになります。イベントのことや、ライブDVDについてなど、お話もします。詳しくは、下のTSUJIVILLEのバナーをクリックくださいませー。

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