JINSEI STORIES
フラメシ日記「午後のおやつに、最適だよー、パリ・クレープの作り方!」 Posted on 2024/09/16 辻 仁成 作家 パリ
実は、父ちゃんの大好物、フランスでは主流の、そば粉のクレープ、なり!!
美味しそうでしょ?
美味しいんですよ。
甘くなくて、サレ(塩味系)、そば粉のガレットですね。
日本でも、最近、よく見かけるようになりましたね。
フランスの蕎麦粉で作ると、こういうのが出来ます。日本の蕎麦粉だともっとゴージャスなものができるでしょうね。やってみたい!!!
ぼくが子供好きなので、コロナ禍前とかに、我が家は、ご近所の幼い子供たちのなぜか避難所になってまして、ニコラやマノンのような常連から、同じ建物で暮らしていたフランス人家庭のお子さんたちまで、頻繁に遊びに来るようになり、まさに、「ツッジー保育園」と化しておりました。
そこで、お腹を空かせたお子達に、すぐに美味しいおやつを出せるよう、我が家のキッチン、24時間体制でクレープの準備が整っておったのです。
とにかく、見回したところ、クレープが嫌いなお子さんたちはほぼいません。
アイスクリームも、生クリームも、チョコレートクリームだって、なんでも、あっちゃう万能、平焼きがトー(お菓子)、ですからね。
皆さんも、もっと、お子さんと一緒に作ればいいじゃない、と思いまして、今日は、家族で作る「簡単、パリ・クレープ」のご案内です。
ぜひ、作ってみてくださいまし!!!
※ パリのパン屋さんでは、こんな感じで、売っています!
子供たちはこれを掴んで、齧りながら、道を走っています。かわいいですよー。
学校の送り迎えがフランスでは義務づけられているので、お母さんたちが、持ってくるおやつの3本の指に入ってました。
1位が、シューケット、小型のシュー、中に花にも入ってなくて、表面にザラメ。
2位がパンオーショコラ、クロワッサン。
そして、堂々、3位が、甘いクレープです!
では、ご近所の古本屋のクリスティーヌおばあちゃんから教わった最高に美味しいクレープの作り方をご紹介しましょう。
といっても、作り方は材料を順に混ぜるだけ。シンプルなものだからこそ、材料と配合が味の決め手となります。
〜最高に美味しいクレープ生地の作り方〜
<材料>
牛乳 500ml
水 50ml
卵 4個
砂糖 30g
無塩バター 20g
小麦粉 200g
バニラビーンズ 1本
ラム酒 大さじ1(お好みで)
<作り方>
1、ボールに卵を割り、砂糖を入れてよく混ぜる。
2、そこにサヤから出したバニラビーンズ、小麦粉を混ぜ、だいたい混ざったら牛乳を少しずつ加え、その都度泡立て器で混ぜ合わせていく。
3、牛乳と水を全部加えたら、最後に溶かしたバターとラム酒を加え、よく混ぜて2時間ほど冷蔵庫で寝かす。
4、冷蔵庫から出したら泡立て器でもう一度生地をよく混ぜ、温めたフライパンに分量外のバターを少しずつ加えながらクレープを焼いていく。中火より少し強いくらい(10段階のうち7)の火加減で香ばしく焼きあげてください。
美味しさの3つのポイントは、
1、牛乳。フランスで売られている牛乳には、主に、赤いキャップのLait Entier(全脂乳)と青いキャップのLait écrémé(脱脂乳)があります。クレープにはもちもち食感が欲しいので、牛乳は全脂乳を使いましょう。
2、溶かしバター。生地の中にバターが入ることでとってもリッチに仕上がります。
3、火加減。
この3つのポイントで、最高に美味しいクレープ生地が出来上がるはずです。
フランスでは、クレープ生地にバターとグラニュー糖をかけ、包んで食べるcrêpe au sucre(クレープ・オ・シュクル)や、ヌテラ入りのcrêpe au nutella、マロンクリーム入りのcrêpe au marron(クレープ・オ・マロン)、ジャム入りのcrêpe à la confiture(クレープ・ア・ラ・コンフィチュール)などが人気です。
トッピングでクレーム・シャンティイ(生クリーム)をたっぷりのせることもできますよ。
どのクレープも、フライパンなどで軽く温め直してから味付けし、食べてください。
日本でクレープといえば、生クリームやフルーツいっぱいの冷たいクレープが一般的ですが、フランスでクレープといえば、温かいおやつ。
街中や公園なんかにもクレープスタンドがありますが、寒い日にあつあつのクレープを頬張る人々の姿はフランス冬の風物詩でもあります。
ともあれ、家族がしあわせでだとみんな幸せ、ボナペティ!
今日も読んでくれてありがとう。
皆さん、どうぞ、良い、一日を!!!
そして、父ちゃんの次のラジオは、9月22日、22時からになります。お申込みは、下のTSUJIVILLEのバナーサイトから、お願いします。