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仏飯日記「なべ焼き味噌うどんで、身体を温めたおかげで、ちょっと元気に」 Posted on 2024/09/13 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、薬を変えたからというのもあるのか、肩と腕の痛みが和らいだ。
早起きをして、三四郎とエッフェル塔界隈まで歩いてきた。すでにスタジアムの解体作業が始まっている。
秋の気配に満ちた、というか、もはや冬のような冷たい空気を吸い込んで、ゆっくりと、深呼吸。生きている実感に浸る・・・。
走り回る三四郎を、微笑みをもって眺めた。
ちなみに、ダウンを着て、上にコートを羽織っている。朝はそれくらい寒い。(5度くらいかな、とはいえ・・・)
エッフェル塔を囲むように設置されていた木の塀は取り壊され、少しずつ、元のパリへと戻りつつある。
息子の大学も昨日から再開、学生たちが街に戻って来た。
2か月に及ぶ長かった夏のバカンス時期がやっと終わり、パリジャンたちも、パリに戻って来た。(フランス人は、休みだらけ・・・)
このまま、少しずつ、いつものパリに戻るのであろう。
カフェに行き、カフェオレを飲んで、さァ、もうぐずぐずはしていられない、そろそろ、ぼくも新たな人生に向かって、踏み出さないとならない、と決意を新たにした。
三四郎は、友だちのミニチュアダックスのウッディとずっと遊んでいた。
どっちが三四郎かわからなくなるくらい、よく似ている。(髪の長い方が三四郎である)
かわいいねー。

仏飯日記「なべ焼き味噌うどんで、身体を温めたおかげで、ちょっと元気に」

仏飯日記「なべ焼き味噌うどんで、身体を温めたおかげで、ちょっと元気に」

仏飯日記「なべ焼き味噌うどんで、身体を温めたおかげで、ちょっと元気に」



昨夜、冷える身体を温めるために、味噌煮込みうどんを作った、それがよかったのかもしれない。
有機系スーパーで、大量の生姜を買って、とにかく摺って、うどんにかけて食べた。
赤味噌のうどん、柚子(冷凍しておいたもの)葱をたくさん。卵の黄身、そして茸類、生姜いっぱい。
食べ終わると、身体がぽかぽか温まった。これがいい。うまい。
お替りをした。
体調の悪い時にこそ、温まる美味しいものを食べないといけない。
味噌は身体にいいので、生姜味噌をしっかりと飲み干した。
ここのところ、免疫力が下がっているので、栄養からの摂取と睡眠を心がけている。
体調がよくないと、逆によく眠れる。毎日、10時間から12時間は寝ている。
そのおかげもあってか、昨日より、少しだが、復調している。
冷凍のうどんは、大病をしたばかりの弟子の長谷川さんが、ぼくのために、日系のスーパーまで買いに行ってくれた。ほんとに、助かる。
「先生、次に日本に行くときは一度人間ドックにはいりましょう。若そうにしているけれど、先生だって勝てないものがあります」
確かに、と思った。
フランスには人間ドックがないから(もしかすると、パリ・アメリカンホスピタルではやっているかもしれないのだけれど)、この辺の総合検査がフランスだと難しい。
人間ドック、必ず、行きます!!! 次回の日本で!
元気でいたいと思う気持ちが明日を明るくするような気がした。
あまり無理せず、今日を精一杯生きてみよう。

仏飯日記「なべ焼き味噌うどんで、身体を温めたおかげで、ちょっと元気に」

仏飯日記「なべ焼き味噌うどんで、身体を温めたおかげで、ちょっと元気に」



仏飯日記「なべ焼き味噌うどんで、身体を温めたおかげで、ちょっと元気に」

つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
パリの天候はちょっと不安定で、昨日は、快晴から一転、雹がふりまして、ベランダのアボカドを強制避難させましたが、すごかったです。白いのが雹です。みんな、逃げ惑っていましたが、30分後には快晴に戻ってました。大気が不安定なこの頃です。

ラジオですが、次は、9月14日の22時から、生放送になります。ご希望の皆さんは、下のTSUJIVILLE(ツジビル)のバナーをクリックね。めるしー。
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TSUJI VILLE
自分流×帝京大学

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※ 笑顔が戻った、父ちゃん。左手は、元気だ!!!

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