JINSEI STORIES
滞日日記「個展が終わりました。引退ライブの通し稽古も終わりました」 Posted on 2024/07/29 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、今日はゲネプロ(通し稽古)からの個展最終日だった。
父ちゃんの夏が大きな節目を迎えたのであーる。
7月20日からスタートしていた青山新生堂での個展が今日、ついに閉会となった。
短い会期だったが、とにかく、大勢の方々が集まってくださった。
ぼくの印象では、昔からのファンの方も多かったが、絵を観に来てくれた方々が半分、という感じだった。
それはどこでわかるか、というと、ぼくがいても、絵だけを見て回っている方がいた。絵に関心があって来てくださった方々で、父ちゃんなんか知らない、という人。けっこう、多かった・・・。
あ、辻さん、と声をかけてきてくださる皆さんは、音楽や小説などを通して、ぼくを知っている方々なのだろう。こちらもけっこう多かった。あはは。
奥さんがご主人を連れてくる、という感じとか、絵のコレクターの方もいたし、美術ファンも多かった。芸術新潮に6ページ載ったのも効果があったのかもしれない。
とにかく、父ちゃんの新しいフィールドなので、どういう人たちに落ち着いていくのか、これからが楽しみである。今回は、海外からのお客さんもいた。
とにかく、ちょっと肩の荷が下りた。
今回の作品たちとはここでお別れになるので、寂しいけれど、でも、父ちゃんの分身を部屋に飾ってくださったり、大事にしてもらえることが、今までの創作活動にはない、新しい達成感となった。
みなさん、お越しくださり、ありがとうでした。
次回、秋に、パリの個展、日本は、来年の7月ごろを今のところ予定しています。えへへ。
そして、いよいよ引退公演の最後の通し稽古となった。泣いても笑っても、あとは30日からスタートする、4回の引退ライブしかない。
見納めというやつである。
東京があまりに暑くて、最初の週は体調も今一つだったが、もう、時差ボケも治り、昨夜はやっとぐっすりと眠れたし、風邪もコロナもひいてない。声は無限に出る感じで、絶好調とはこのことを言うのであろう。
やはり、よぼよぼになって、いつまでもおやじギャグを飛びし続け、見苦しい最後を見せるより、まだ、ぜんぜん、出来るじゃん、なんだよ、と惜しまれつつ、脂の乗りきったところで、さっと、幕を下ろす方が、父ちゃんらしい、と思うのである。
ぼくはナルシストだから、自分の身体が言うこと聞かなくなる前、歌心も最高につかんだ、この年齢で、終わりとさせていただく。
ここからは、好きな時に、プライベートの場所で、歌を続けていく。路上とか。ディナーショーとか、え、あはは。
なので、最後の公式ライブだけは、後悔をのこせない。
とにかく、やりきることに意義がある。
それがぼくの生き方だ。
とまれ、今は、ライブに集中し、有終の美、というものがあるかどうか、わからないが、老人になる前の輝かしい(笑)自分を見せ切る、最後の大ステージになることであろう。
一応、ライブレコーディングはするので、ライブを御覧になったみなさんには、最高の記念に、御覧になれない皆さんには、その雰囲気だけ味わってもらえるギフト、になることであろう。
ただ、動画は残さないので、来る方々は目にしっかりと焼き付けて頂きたい。
当然、熱血でいくのだ!!!
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
ということで、29日は、コンディションを整える日にして、30日、31日が東京ヒューリックホール、8月5日も東京ヒューリックホール。有楽町のマリオンの上ですね。そして、8月7日が千秋楽となります。引退試合の最終決戦の場となります。大阪フェスティバルホールです。全会場、当日券が出ます。笑顔で、盛り上がってください。最高のパフォーマンスをお約束しますよー。えいえいおー。
※ 月三回のラジオ・ツジビルは、こちらから、ご案内が・・・。
☟☟☟