JINSEI STORIES
滞日日記「こねこフィルム&世間知らずが、父ちゃんの日々を笑いに包む」 Posted on 2024/07/17 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、フランスでは日本のテレビとか観ることが出来ないから、基本、携帯の短動画サイト(リールとかね)かYouTubeを時間ができると覗いている、父ちゃん。
で、ここ最近、めっちゃ、ハマっている2つの番組?がある。ひとつが、「こねこフィルム」さんで、もう一つが「世間知らず」さんだ。
もう、この二組、何話も「保存」して、何度も見返している。あはは。
どういう時に見ているかというとちょっとストレスがたまった時、スカっとしたい時、気分を変えたい時、めっちゃ暇な移動時間のあいま、とかに、・・・。
最初に出会ったのは、「こねこフィルム」さんだった。
赤間さんという50代くらいの演劇界出身のような実力派俳優の方と、多分、若い半田さんという劇団員のような役者さんのコンビニシリーズがとにかく、おもろい。
この「こねこフィルム」さんがどういう組織か全く知らないのだけれど、数十秒の彼らの動画は、せわしない日常のひとこまを実にさわやかに切り取っている。
いわゆるテレビの人気お笑い漫才、コントではない、新しい切り口の人生笑って応援のような、サイトかなぁ。
赤間さん演じる普通の「おばさん」がコンビニでお酒かたばこを買おうとしていると、年齢確認を求められる、「馬鹿にしてんの?」と赤間さんが言うと、半田さんが、手錠をかけらる恰好をして、「そんなことしてたら、逮捕されちゃうよ。いいの?未成年なんだから」と激しく反発をするという展開。何度も言われているうちに、赤間さん、本気になって、ちょっと体や顔付きやしなり方が、乙女になっていく、周囲は呆れる、という設定。これが何度も続いていき、今は、赤間さん、そこのコンビニの従業員にまでなってしまい、ちょっと半田さんにホの字なのだが、日本社会の隙間に最高に笑える風をふかせた。
これ、テレビではない手法で、とくに人を馬鹿にして数字稼ぐお笑い芸人さんたちとは一線をかくする秀逸な手法で、たまらなくなり、大ファンになって、保存しまくっている。なんと、2億回再生されたというのだから、すごい。いや、大ファンです。
もう一方の「世間知らず」さんは大手芸能事務所所属らしいが、独自路線で、短動画サイトに、ガチギレ主婦の切れ瞬間をアップしてつづけている。
さおりちゃんという主婦がいて、あまり活舌のよくないでも雰囲気のある相方さん(この人は動画に出てこない)が、「さおりー、今日さァ、おれ出張なんだー」とか「料理なんか作ってー」とか、要は日本のご主人がいいそうなことをいろいろと仕掛けてくる。
最初は、しおらしい声で、「あ、-そうなんだ、うんうん、わかった。何食べるの、どこいく?」とか言ってる我らがさおりちゃんだが、次第に夫の要求が強くなっていって、ある瞬間、「ちょっとごめんね」の名セリフの後、「こら、てめー、ボケがあああああー」と小気味いいほどにブチ切れて、主婦の本音を代弁するという設定。
これが、マジ最高。
うちの事務所の女性陣に大ヒットして、みんな、「保存」しているのであーる。
「先生、あれみましたか? こねこフィルムの新作?」
とか
「世間知らず、出ましたよ、沖縄編」
とか、ま、円安でも、日本は平和ということなんでしょうかね。
東京のホテル、やることないので、時間ができると、お風呂につかりながら、この2つを覗いて、くすくす、幸せな父ちゃんなのでありました。
知らない皆さん、一度、チェックしてみてくださいね。日常にかくれた、面白い笑い、楽しめます~。
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
ストレスを発散させて、今日も頑張ろう!!!!
今日はいつもとイレギュラーで、ラジオ・ツジビル、本日生放送、22時からになります。お申込みは、下の、バナーからね。ふふふ。