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父ちゃんの料理教室「いろんな料理に飽きたら、中華風蒸し鯛、であっさりごはんにすべし」 Posted on 2024/07/05 辻 仁成 作家 パリ
バター系の重たいものが食べられない、食べたくない日というのがある。
献立に毎日、悩んでいる皆さんに、父ちゃんが、やる気をそこまで出さずに、美味しい一皿を作るコツをお教えしましょう!!
必要なのは、蒸し器、ふふふ。
フランス料理に飽きた時に、あっさり胃に優しい中華風蒸し魚をよく作る。バターや、ソースを使わないので、こってりしておらず、胃に優しい。
蒸し器で魚を蒸すだけだが、一工夫で、驚くほど、美味しくなる!!!!
これが息子に大好評で「ポワソン・ア・ラ・ヴァパー」が食べたい、と言い出すまでになった。ヴァパーとは蒸し料理という意味のフランス語である。
じつに超絶、美味しいのであーる。
ということで今回は贅沢に、マルシェでゲットした新鮮な(刺身でも食べられるような)鯛を使う。スズキもおいしい。
まず、三枚におろした鯛の切り身に、ちょっと塩をふっておこう。
蒸し器に皮を下にして鯛を並べる。千切りにした生姜と5ミリくらいの厚さに切った長ネギをその切り身の上にかける。結構な量をかけてほしい。この香味で魚を香らせるのである。香りがとっても大事な料理になる。
長ネギと生姜、必需品!!!!
鍋でお湯を沸かし、鯛の入った蒸し器を載せて、蒸す。
魚の個体差にもよるが、10分程度、白くなればもう十分。
蒸し上がった魚をお皿に盛り、薄口の醤油をかけ、最後にフライパンで熱したごま油を上からジュっとかけたら完成だ。
摺り胡麻や胡椒(山椒など)を振りかけて、ともかく、白ご飯と一緒に、召し上がってほしい。
中華だが、ちょっとフランス風、ちょっと和風に洗練された優しい味付けで、かつてフランスが宗主国だったベトナムなんかの風を感じたりもする。
そういうフランス語があるのか分からないけど、フランコ・シノワーズな一皿と言えるだろう。
いい香りだ。さて、頂きましょうか!
材料:鯛の三枚おろし一尾分、生姜一かけ、長ネギ10cmくらい、塩、胡椒、醤油大さじ2、ごま油大さじ2程度。
※ エッセイ教室、もうすぐですよ!!!