某月某日、３０日のライブの練習をした後、噂の、１２区のすし屋に行った。
日本でお寿司を食べると実に高い。
パリにも日本人の寿司職人が握る銀座並みに高いすし屋もある。しかし、今日、立ち寄った１２区のおすし屋さん「とっと」は、日本人のすし職人が握る本格的なすし屋さんで、12貫4000円ちょっと、という、まあ、パリではかなりリーズナブルなすし屋さんだった。
なにせ、パリのほとんどのすし屋がアジア系で、もちろん、美味しければいいのだけれど、（日本人がやってればいいというもんじゃないしね）しかし、しゃりがそもそもぜんぜんなってないし、魚も、仕方ないけれど、サーモンかマグロばかりで、その上、おにぎりかと思うようなすし、ばかり。ボリューミーで、フランス人の受けはいい。
ま、父ちゃん的には、とてもじゃないが、すしとは思えない。英語表記のＳＵＳＨＩなのである。
どうしても食べたい時はしょうがないのだけれど、別物と思って、食べている。とくにぼくの事務所周辺にはまともなすし屋がない。
それと、フランス人もすしが何か、わかっている人があまりいないので、あれをすしだと思って「語られる」と正直ショックだったりする。
別に差別をするわけでもなく、やはり、すしは、ちゃんと修行をして頂き（生ものだけに、処理とかしないと怖いしね）、ちゃんとしたお米で握ってほしいものだ。
でも、贅沢はいえない、ここはフランスなのだ。ＳＵＳＨＩにも感謝をすることがある。
「おいしいですね」
ピアニストのエリックが言った。ぼくのバンドのピアニスト、彼は日本人とフランス人のご両親のもと、生まれ、高校生まで東京の学校に通っていた。
なので、ほんものがわかる。
「ここまでちゃんとしたおすしが食べられるとは思いませんでした」
「たしかに」とぼく。
お客さんはフランス人ばかりだった。
来週からフランスツアーがはじまる。
エリックはパリ公演に参加してくれるのだ。彼が弾く、マイファニーバレンタインのピアノは本当にうっとりする。
安心して歌うことが出来る、素晴らしい演奏技術がある。
ここの寿司も、安心して、食べることが出来た。
とくに、アジの握りが美味しかった。

※　ここは、ワインのセレクトもすごくよくて、NAIYOさんがソムリエで、シェフのIZUMIさんと一緒にやられている、ということだった。シチリアのワインが、とっても、美味しかったが、メニューにはのってない。とっても、いい感じのムッシュでした！！！　エリックは日本酒を吟味中・・・。

オリンピックを前に、フランスで極右政党が大躍進をし、大変なことになっている。ぼくらの話も、自然に、そこへと及んだ。
「どうなるの？　極右が勝ったら？　左派連合が勝ったら、何が変わるの？」
「要は、移民問題なんですよね、焦点は。フランスだけじゃなく、欧州もどこも、違法で入国している移民の人たちをどうするか、で揉めているんです」
「違法移民ね」
「それに対して、極右政党と左派連合では考え方がかなり違うので」
「なるほど」
「それにともない、欧州は今、揺れに揺れているわけです。どんどん、流入してくるし、多くのフランス人が、たぶん、イタリアも、英国も、ドイツも、頭を抱えている、というわけです。日本と違って、欧州は地続きですから」
「なるほど」

※　ひゃあああ、炙り！　なんか、規制で、日本から欧州に、、明太子が入られなくなるらしい、と噂あり、これからは、自家製で勝負するしかない。

「オリンピックは大丈夫なのかな？　7月7日の投票後、新政権になる可能性が高いんでしょ？」
「いや、オリンピックは大丈夫ですよ。国の威信をかけて、これはやりきるでしょう」
「そうか、じゃあ、よかった。でも、マクロン大統領は、ものすごいことをやらかしたね。このタイミングで」
「たぶん、このタイミングで勝負に出たのには、やはり、理由がありますよ。フランス人は、極端な右を嫌う傾向があります。しかし、極端な左にも移民問題があり、難しい。なので、オリンピック前のどたばたの時期に、国民に問いかけているんですよ。本当にそれでいいんだよね？　って感じです」
「なるほど。中道政党の支持率が少しあがっているみたいだから、可能性があるのかな？」
「いいや、こればかりは、みんな全員が言っていることですが、選挙が終わるまで、どこが勝つか、わからないんです。今のところ、極右政党が一馬身リードしていますが」
「なるほど」
30日の一回目の選挙、7日の二回目の決選投票の前までに、何か動きがあるのかな、とぼくは思ったのであった。
何か、というのは、政治的な仕掛けみたいな、要は、拮抗する何かを壊す、何か、が起こる可能性、であった。

おっと、じゃあ、ここで、６月３０日のパリ公演の出演者をご紹介いたします。
ギターはロンドンから、ヒデ・タケモト氏がやってきます。パコ・デ・ルシアを彷彿とさせるギターテクニックの持ち主。
ピアノはエリックです。フレンチポップスからジャズまで、なんでもこなせるピアニストで、ぼくのフランスバンドの中心的な存在です。
ゲストに、日本が生んだ世界のフリューゲル奏者であり、シンガーのTOKU氏です。その雰囲気は圧巻ですね。（お母さんも素敵な人）パリでもアルバムをだし、ライブをやっている国際的なミュージシャンなのです。
それに父ちゃんが加わり、最高の演奏を披露したいと思います。３０日、ベルビルにある劇場、「ル・ゼブル」にて、２０時、開演となりますので、ぜひ！！！

エリック・モンティニー

ヒデ・タケモト

TOKU

父ちゃんだよーん！

この贅沢なメンバーで、おくる、パリの一夜、最高になりますね。
●６月３０日、パリ、Le Zebre　チケットはこちらから、どうぞ！
☟☟☟
https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-paris-concert-le-zebre-30-juin-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301135.html

つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
あと、オリンピックを観戦にくる日本の皆さん、スリがものすごく増えそうですから、コンコルド広場周辺とかに行くときは、とにかく気を付けてください。とくに、８番線のメトロが狙われているようですから、観光客の皆さん、最大限の注意が必要ですぞ。

父ちゃんからのささやかなお知らせです。
６月２７日、ボルドー市内オンラインツアーをやります。なんか、ボルドーで美味しいもの、探しましょうね。
ボルドー市内を練り歩く、父ちゃんガイドは、こちら。
☟
https://tunagate.com/community/xWZVvgZD/circle/92861/events/329477
そして、地球カレッジ、７月１２日、第二回、エッセイ教室もあります。もう少し、文章で人生を豊かにしたい皆さま、どうぞ～。
☟
https://tunagate.com/community/xWZVvgZD/circle/92861/events/329479

７月３日、リヨン、La Marquise
チケットはこちらから、どうぞ！
☟☟☟
https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-lyon-concert-la-marquise-peniche-03-juillet-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301835.html

それから、来月は、いよいよ、日本での引退公演ファイナルツアーがスタートします。音楽興行の世界から、引退します。
父ちゃんのジャパン・引退・ファイナル・ツアー・・・。
７月３０，３1，８月５日、有楽町、ヒューリックホール。
８月７日、人生最大の千秋楽、大阪フェスティバルホール
と、なります。
お時間があれば、どうぞ、お立ちよりくださいませ～。最高のライブにしましょうね！！！！

その他の情報～。

●７月２０日から７月２８日まで青山・新生堂画廊にて、個展！
●９月後半、コルシカ、アジャクシオ、ライブ。（ライブは、だいたい、9月25，26日のどちらかになります。作家としての登壇も予定しています）

あと、ツジビル・ラジオを、月に３回やっています。
皆さんのお悩み相談にこたえたり、一緒に考えたり、時事ネタもありーの、歌はないけれど、笑、お笑いもあって、楽しいひと時になることうけあいです。ラジオ好きな皆さん、どうぞ、ご参加くださいませ。
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