某月某日、ということで、ギャラリーTを日本文化の発信基地にしようという企画、今回で、三回目なのであった。
西麻布のギャラリーTでは、季節ごとに、その時の旬の食材とその時のお酒をおともに、日本の芸術家、アーティスト、文化人を招いて、意見交換をする「Ts文化サロン」を開催している。（提案は、ご存じ、しまちゃーん！）
その第三回目のゲストは、なんと、日本を代表する文筆家が勢ぞろいなのであった。
説明もいらない作家の桐野夏生さん、作家の角田光代さん、そして、白洲次郎、白州正子、小林秀雄の孫にあたる、文筆家の白洲信哉さん、なのだった。あはは。
よくぞ、このメンバーがそろったものじゃーあーりませんかんやまと。
前回は、ボルドーワイン大使に就任したことを記念し、ボルドーワインと父ちゃんの料理という濃厚な文化サロンだったね。
しかーし、今回は、一工夫凝らし、「世界の料理と日本酒のペアリング」というものすごく贅沢な会になったのであーる・でこー。
で、ギャラリーT総料理長の御須さんが、（ほら、総料理長なのに、自ら志願して、パリのビストロノミーシェフ、しん君の店で修行したあのアイドル顔の御須シェフ！）前菜、メイン１，デザートを担当し、老体の父ちゃんがメイン２と〆のフォーをＤＳ料理チームと一緒に担当したのだった。（父ちゃん、実はほとんどやってにゃーい。あはは）
で、日本酒は神奈川の雨降山にある「雨降（あふり）」という酒蔵がすべて、出品してくださった。
ワイン大使だが、日本酒も好きな父ちゃん。
日本酒って、実は世界の料理ともすごくマッチするのだ、ということを広めたいと思い、今回は「世界の料理と日本酒」というプログラムになった。

※　パリ・リヨン駅近くでフレンチビストロをやっているしん君、左。そこで短期間酒豪をしたうちの総料理長！

では、さっそく、御須シェフと相談した、メニューをご覧頂きたい。
5/18 ギャラリーTメニュー
前菜　パリ戻りの御須シェフ・スペシャル、　
・稚鮎　スイカ　実山椒　(日本)
・兎のバロティーヌ　(フランス)
・牡丹海老　煎り酒ジュレ　　(日本)
・毛蟹　蟹味噌 豆苗　(中国)
・水蛸のセビーチェ　　(ペルー)
・とり貝　シシトウ　アヒージョ　(スペイン)
・チュルブル　チョリソー　　(トルコ)
・ミートパイ　　(オーストラリア)
・フォアグラ　マンゴー　デュカ　(インド)
メイン１、御須シェフスペシャル、鮑肝ノイリー、天豆　蓬麩　青柚子（日本）
メイン２，父ちゃんスペシャル　和風クスクスもどき　（モロッコ）
〆麺、父ちゃん＆ＤＳ料理班スペシャル　究極パリ風フォーガ　　（ベトナム）
デザート　米のクリーム　酒粕のガナッシュ メロン　ライムジェラート（イタリア）

※　白洲さんが持ってきた生シラス、これを宴会が終わった後に、御須シェフがスパゲッティにしたのだった。

白州さんが４００年前の陶器の器を持ってこられ、しまちゃん＆合頭社長が興奮し、三人固まって、カウンターの角っこで盛り上がっていた。
ぼくは角田さん、桐野さんと久しぶりだったので、嬉しくなり、（だって、この二人、好きなんだよね。作品も人柄も）で、珍しく、普段はしないのだが、文学談義に花が咲いてしまったのだった。
いつもなら厨房で腕をふるっているところだが、今回は御須シェフにまかせっきりになったので、思う存分、飲んで、語ってしまった。あはは。
角田さんはボクシングをやっておられ、桐野の姉御はバレエをやっておられる。で、小説を書く時、桐野さんは手がどんどん動いて悩むことはない、とおっしゃり、すると角田さんが、えええ、私は悩んで悩んで考えて考えて、と反対のことをおっしゃった。
逆にボクシングをする時は何も考えない、と角田さんが言えば、桐野さんがバレエをする時はいろいろ考えながらやっている、というような（ニュアンスは多少違います）真逆のことを言われて、それがとっても、面白かったのであーる・ぱちーの。
人里離れたノルマンディで三四郎と暮らす父ちゃんにとって、素晴らしい小説家のお二人と深い話ができたことが、とってもよかった。
どうせなら、録音して、記事にしたかった。あはは。
でも、一番楽しそうなのは、しまちゃんだったかな。
ギャラリーTを作って文化サロンをやろうと言い出したのは、しまちゃんだし、彼は日本の文化をなんとかしたいといつも語っているので、それはうれしい限りなのである。

でも、ぼくは思う。
日本は超円安で、数字で表れており、経済的にはもうトップとは言えない。何年も前から、ぼくは日記で、Ｇ７は終わる、と言い続けてきた。的中してほしくない予言（？）の通り、日本の円安はまだまだ不安定な状態が続く。
Ｇ７なんて、もう、やめた方がいい。弱い円をばらまいて、国民にそのつけを拭わさせるのは、よくない。
自分たちの普通の姿を大事にしてほしい。
そして、日本には偉大な資源があることを思い出してほしい。
それは日本の文化と歴史なのだ。日本こそ、最大の資源国じゃないか！
経済は時として、悪くもなり、よくもなる。でも、人間や文化や歴史は、かんたんには覆らない。
石油資源はないが、日本は、文化資源大国なのだ。安かろう悪かろうをめざしちゃいかんのである。泰然として、酒を酌み交わそうじゃないか。

つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
それにしても、御須シェフがしん君のところで掴んできたラパンのテリーヌ、最高でした。で、ぼくは何をしたかというと、合頭さんの日本酒をその場にある素材を使って、すべてパリ風カクテルにしてやったのでしたー。炭酸で日本酒を割りベリーニのリキュールを足したカクテル、カボスとボルドーで誕生したアペリティフワインの「リレ」を大胆にも日本酒と混ぜ合わせたカクテル、などなど、その場で次々に創って、みなさんの心をつかんだ、バーマン辻なのでした。えへへ。

はい、ということで、お知らせでございます。
迫ってまいりました、５月２６日は、いよいよエッセイ教室です。
文章というのは、簡単そうで、実に難しい。じゃあ、どうやったら、楽しいブログや日記やエッセイがかけるようになるのか・・・。そこです。
そんなエッセイを書きたい皆さんへの、熱血父ちゃん先生の勉強会になります。
講義を受けたい皆さん、下の地球カレッジのバナーをクリックください！（今までと少し登録方法が変わっております）
☟☟☟

それから、ラジオを、月に３回やっています。
皆さんのお悩み相談にこたえたり、一緒に考えたり、時事ネタもありーの、歌はないけれど、笑、お笑いもあって、楽しいひと時になることうけあいです。ラジオ好きな皆さん、どうぞ、ご参加くださいませ。
詳しくは下の、ツジビルサイトを、クリックね！
☟☟☟

辻仁成、ジャパン・引退・ファイナル・ツアーは。
７月３０，３1，８月５日、有楽町、ヒューリックホール。
８月７日、人生最大の千秋楽、大阪フェスティバルホール
になります。
そして、フランスツアーが６月に行われます。
パリは、ベルビルにある老舗の劇場「Le Zebre」にて行われます。チケットが発売になりました。在仏、在欧の皆さん、お時間があれば、ぜひに。
☟☟☟☟☟
●６月３０日、パリ、Le Zebre　チケットはこちらから、どうぞ！
☟☟☟
https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-paris-concert-le-zebre-30-juin-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301135.html

そして、７月３日、リヨン、La Marquise
なぜか、パリの会場よりも、売れています。売り切れる前に、お早目に！笑。
チケットはこちらから、どうぞ！
☟☟☟
https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-lyon-concert-la-marquise-peniche-03-juillet-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301835.html

●７月２０日から７月２８日まで青山・新生堂画廊にて、個展！
●９月後半、コルシカ、アジャクシオ、ライブ。（ライブは、だいたい、9月25，26日のどちらかになります。作家としての登壇も予定しています）

※　本記事に、野本は一切関係ありません。皆さんが、寂しいかな、と思って・・・。「にゃあにいい～」