JINSEI STORIES
パリごはん日記「つかぬことをお聞きしますが、あなたは今、何歳くらいでしょうか? 何歳がいいです?」 Posted on 2024/05/16 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、父ちゃんは、46歳で、自らの時間を止めたのだった。
なので、その後の記憶がほとんどない。46歳です、と言い続けていたら、フランス社会では、46で通ってしまっており、
「あれ、ツジー、去年も46歳じゃなかった?」
と友人に言われ、おかしいなー、と笑ってごまかしておーる。
人間なんか、20歳過ぎたら年齢は自分で決めればよかったい、とうちの母親が言っておった。
見た目、大事だねー。うんうん。
ところがー、であーる。
やはり、実年齢というものが、そこかしこに、見えてくることもあるのだ。
たとえば、朝、ミラーに映った自分の顔に、「げげげげ、年相応になってんじゃん」と十歩くらい後退してしまうこともあるのであーる。
ありません?
なんじゃー、この顎の下のたるみー。
目尻のしわー。
目の下のくまー。
あああ、もう駄目じゃあああああああ、終わりじゃああああ、46歳、さようなら、と思ってしまうことが増えてきた。年頃・・・。
とはいえ、整形手術までしたくない。
うちのスタッフさんが、先生、目の下に注射打てばへこみますよ、と言った。すると、別のスタッフさんが、でも、へこんで、元に戻らない人もおるよ、と言った。
ぼくは、なにせ、健康オタクだから、手術までして、若返りたくはないのだ。気合いこそが、美容の根本中道だと思っとるのだが、気合いだけではどうにもならないこともあるね。
そこで、46歳を、47歳に、値下げしてみた。円安に学び・・・。
「いや、もうすぐ、48歳なんです。ああ、50が見えてきたー。老後のたくわえどうにかしないとー」
ま、こういう冗談のような毎日を生きておるので、大丈夫でしょう。作家であろうと、しょせん、仙人にはなれないので、日々、格闘技大会・・・。
今日は、健康維持のために、アスパラガスを焼いた。
老化に対抗するのに、最高の野菜が、アスパラガスなのであーる・ぬーぼー。
1, アスパラガスにはβカロチンが豊富に含まれており、これは抗酸化により、活性酸素の発生や働きを抑える作用があるのじゃ。
2, さらに、エネルギーを作り出すのを応援する、あの、アスパラギン酸も豊富に含まれておるのじゃ。
3, さらにさらに、ルチンも含まれていて、これは抗酸化物質でもある、あの、ポリフェノールの一種なのじゃ。動脈硬化や、しみ、皺の原因である活性酸素を取り除く効果があるのじゃ。どうじゃーーー。
アスパラガスを食え~!!!!!!!!!!!!!!!!
ということで、若返りたいわけではないが、老けたくはない父ちゃんは、現状キープの46歳現役選手でい続けるために、アスパラガスのリゾットを作った。
御覧いただきたい。
(適当なレシピ)まず、最初に有機レモンの皮を、削って、オリーブオイルをふりかけ、赤唐辛子もいれて、レモンオイルを作っておく。これは便利だから、ぼくはよく作る。
米をフライパンにいれて、火をつけ、弱火かな、お米がやや色が変わって来たら、レモンオイルを回し掛けし、つぶしたにんにくとかもぶちこみ、米にオイルが絡んだら、鶏ガラスープの素で作ったスープを数回に分けて入れて、白ワインも加えて、弱火から中火で加減をみつつ、お米がアルデンテでいい感じになるまで、リゾット化していくのであーる・でこー。
味見をして、塩胡椒で、調整し、完成だが、同時に、横で、軽く茹でたアスパラガスを強火で炒めるのであーる・ぬーぼー。
お皿に、リゾットを敷き、その上に、グリルしたアスパラガスを載せれば、これこれこれ、ひゃあああ、絶対うまいやつでしょー。
※これは、つかいまわしの、いつもの写真ですね。えへへ。常備しているので。
ということで、離婚から長い年月も過ぎ、子育ても終わり、ぼくはノルマンディで三四郎と暮らしているわけだけれど、生きているとあちこちから矢が飛んでくるものだから、46歳を維持するのも本当に大変なのだ。
でも、おいしいものを食べて、健気に生きて、やっぱり、笑い、がとっても大事だなー、と思う今日この頃なのである。
みんな、いろいろと言うてくるからね。
先日も、パリのうどん屋、国虎屋の野本に、
「あれ、辻、皺、増えてね~? 」
と指摘されたのだけれど、ほんとに、こいつだけは許せないというやつだが、なんでか、いつも、横に、おるんだよね。
きさん、皺がないような人間にろくなやつはおらんたい、と言っておきました。
みなさん、がんばろ。
つづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
小説も書かないで、絵ばっかり描いているのだけれど、フランスで、11月くらいに初個展をやれそうな感じがしてきたので、今は、そこに向かって集中しています。フランスはね、天井が高いから、大き目の絵になりますね、自然と。ノルマンディの森の中にあるガレージでも借りて、大きな絵をばんばん生み出していこうかな。死ぬまでに、あと、3000枚は描かなきゃ、何歳まで生きる気なんですか? あはは。レオナルド藤田ならぬ、レオナルド辻っちで、いこうかな。勝手にいけばいいね。いってきまーす。
ええと、ラジオ、月に3回やっています。
皆さんのお悩み相談にこたえたり、一緒に考えたり、時事ネタもありーの、歌はないけれど、笑、お笑いもあって、楽しいひと時になることうけあいです。ラジオ好きな皆さん、どうぞ、ご参加くださいませ。
詳しくは下の、ツジビルサイトを、クリックね!
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そして、フランスツアーが6月に行われます。
パリは、ベルビルにある老舗の劇場「Le Zebre」にて行われます。チケットが発売になりました。在仏、在欧の皆さん、お時間があれば、ぜひに。
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●6月30日、パリ、Le Zebre チケットはこちらから、どうぞ!
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https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-paris-concert-le-zebre-30-juin-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301135.html
そして、7月3日、リヨン、La Marquise
なぜか、パリの会場よりも、売れています。売り切れる前に、お早目に!笑。
チケットはこちらから、どうぞ!
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https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-lyon-concert-la-marquise-peniche-03-juillet-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301835.html
●7月20日から7月28日まで青山・新生堂画廊にて、個展!
●9月後半、コルシカ、アジャクシオ、ライブ。(ライブは、だいたい、9月25,26日のどちらかになります。作家としての登壇も予定しています)
エッセイ教室もあります。
文章というのは、簡単そうで、実に難しい。じゃあ、どうやったら、楽しいブログや日記やエッセイがかけるようになるのか・・・。そこです。
そんなエッセイを書きたい皆さんへの、熱血父ちゃん先生の勉強会になります。
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さらば青春の光・・・。