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滞英日記「ロンドンの中国系レストラン、なかなか、やるなー、でした」 Posted on 2024/04/19 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、ミシュラン一つ星レストランのHAKKASANにはじめて行った。
噂では聞いていたが、いつも、中華だと、予約とらないようなお店ばかり、足を運んでいたのだが、ちょっと、お礼に、ヒデとロザンナにごちそうしてあげたくて、笑、ランチに行ったのだ。
すると、これが、高いけれど、高いだけの価値があるおいしさだった。(問題は、円が今、やばいほど低いので、円に換算すると泣きそうになるので、しません)
ランチだと、ランチメニューがあって、39ポンドからあるのだ。なぜか、シャンパンとデザートが付くと、49ポンドになるというこの値段設定がなぞ。(なぜなら、シャンパーニュ一杯、パリだと、星付きレストランで25~30ユーロはするので)
でも、一つ星なんだから、しょうがない。
HAKKASAN、地下にあるおしゃれなレストランだったが、ガラガラ、であった。たぶん、昼に来る人は少ないのであろう。広大な店内に、3組であった。
最初に、小さな飲茶があり、小籠包のようなものが三つ、でも、一つは中がトリュフであった。期待がぐんとあがった。
メインは、みんなバラバラのプラを頼み、シェアしたのだけれど、このレベルが凄かった。シェフはメインランドからやって来た中国の人で42歳ということだった。あはは。
もはや、中華料理ではなかった。
極上フレンチというレベルで、とくに、牛肉炒め、タラのフライ、エビのピリ辛炒め、どれも、繊細で、スパイシーで、高級で、驚きの連続で、胃にもたれなくて、お見事でございました。
ビジネスマン風の人たちが、会社のお金で食べているような世界でもあった。
あはは。
ヒデ君曰く、
「生涯、二度とこんなおいしいものは食べられないでしょうね」
ロザンナ曰く、
「ライブ、がんばらないと」
ということであった。
よかった、よかった。

滞英日記「ロンドンの中国系レストラン、なかなか、やるなー、でした」

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で、夜は、ロンドン在住の英国人エージェントのご紹介で、CHARCO CHARCO YAKINIKUという店に連れていかれた。
「辻さん、私が一番好きな日本料理連れてイキマース」
と片言の日本語で言われ、こりゃあ、怪しいな、と思いながら、ついていくと、やはり、たぶん、中国系だと思うのだけれど、炭火焼のレストランだった。
怪しい日本語が躍る、店で、最初は、ダメだな、と思ったのだけれど、エレンさんをがっかりさせたくなかったので、その辺のことはつっこまないことにした。
ただ、店に入った瞬間、出迎えてくれたミスターが、ぼくの高校時代の友人、マキサワに似ていたので、親近感があった。
しかも、この人の対応が、日本のレストランにまけないくらい、きめ細やかで、礼儀正しいのだ。
「いらっしゃいませ。なんでも、わからないことがあったらきいてくださいね」
腰が低く、ちゃんとしゃがんで対応をして、びっくりした。
で、エレンがいつも食べているという、13ポンドの「オーストラリアのプレミアム牛カルビ」というのを頼んだ。
エレン曰く、
「寿司とかチャーハンとかあるけれど、他は頼まないで。いいから、このオーストラリアのプレミアムカルビ一択でお願いします」
郷に入っては郷に従え、頼んだら、これが信じられないほどに、おいしかったのだ。
えええ、なに~、これで、13ポンド???
というのは、和牛もあって、和牛カルビは58ポンド、霜降り肉は22ポンドなのだ。13ポンドはかなり安い部類なのだけれど、異常に、うまかった。
しかも、この店、全部、炭火なのである。奥で大量の炭火を用意してあり、一つ一つ、スタッフさんが奥から出してくる。燃え盛る炭で堪能できるのありがたい。
客層は、6割中国人、という感じで、メニューは、中国語、日本語、英語、となっていた。
感じのいい支配人がやってきたので、
「まじ、うまいよ。びっくりしたよ、レベルの高さ。あのね、日本人は、ごま油と塩胡椒で食べたいんだけど、ある?」
と言ったら、
「ぼくも、その食べ方が一番好きなんですよ」
と笑顔になった。
「ぼく、日本が大好きで何度も行って勉強したんですよ」
なにもかも、マキサワ、にそっくりだった。久しぶりだな、マキサワ、元気だったかー、と涙ぐむ、父ちゃんだった。
まじで、似ている。高校時代を思い出した。
「あなた、名前は?」
「チーさんです」
マキサワじゃなかった。当たり前だけど、安心したのであーる。
「一緒に写真、撮ろうよ」
ということで、チーさんと撮影。ロンドン在住の日本人の皆さん、チーさん、よろしくです。あはは。
どこに行っても誰とでも仲良くなる、父ちゃんなのだった。
ということで、ロンドンなのに、中華系の料理ばかり食べてしまった。やはり、ロンドンは、中国とインドの料理が最高なのであーる。

滞英日記「ロンドンの中国系レストラン、なかなか、やるなー、でした」

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※ チーさんに、焼き方、ほめられた。片面を焦げる手前まで焼く父ちゃんのスタイル。裏面はさらっと。この肉、こう見えて、すっごく柔らかいのだ。美味かった~。

滞英日記「ロンドンの中国系レストラン、なかなか、やるなー、でした」



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
さて、本日、いよいよ、ロンドンライブです。19時開演を予定しています。ロンドン在住の皆さん、当日券が若干でます。ザ・ウオーターラッツに大集合してください~。熱血で、がんばりますよ。最高のコンディションです!!!!!


さて、さて、日本での引退も決定したので、東京と大阪公演、これで当面、見納めになりそうですね。生涯、最高のライブにしますので、お付き合いください。
・東京3DAYS公演
7/30(火)ヒューリックホール東京
7/31(水)ヒューリックホール東京
8/5(月)ヒューリックホール東京
・大阪公演、ワールドツアー千秋楽!
open18:30/start19:00
8/7(水)フェスティバルホール大阪
open18:00/start19:00

Design Stories先行
受付期間:4/6(土)10:00~4/19(金)23:59・抽選

https://w.pia.jp/s/jinsei24ds/
※デザインストーリーズ先行発売でーす。一般発売は5月です。

さらに、、、、
フランスツアーが6月に行われます。
パリは、ベルビルにある老舗の劇場「Le Zebre」にて行われます。チケットが発売になりました。在仏、在欧の皆さん、お時間があれば、ぜひに。
☟☟☟☟☟
●6月30日、パリ、Le Zebre チケットはこちらから、どうぞ!
☟☟☟
https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-paris-concert-le-zebre-30-juin-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301135.html

そして、7月3日、リヨン、La Marquise
なぜか、パリの会場よりも、売れています。売り切れる前に、お早目に!笑。
チケットはこちらから、どうぞ!
☟☟☟
https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-lyon-concert-la-marquise-peniche-03-juillet-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301835.html

●7月20日から7月28日まで青山・新生堂画廊にて、個展!
●9月後半、コルシカ、アジャクシオ、ライブ。(ライブは、だいたい、9月25,26日のどちらかになります。作家としての登壇も予定しています)
●4月19日、ロンドン、ライブ。詳細はこちらから☟

https://www.eventbrite.co.uk/e/2gz-tsuji-and-hide-live-japanese-music-in-london-tickets-790578039197?aff=oddtdtcreator



滞英日記「ロンドンの中国系レストラン、なかなか、やるなー、でした」

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