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退屈日記「ワイン大使の父ちゃんにワイン教えるボルドー先生は、なんと、日本人であった~、うわっ」 Posted on 2024/03/25 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、ということで、今、父ちゃんはボルドーを目指している。
ボルドー市は日本の京都にあたる、フランスの古都だ。
フランス南西部に位置するヌーヴェル・アキテーヌ地域県の首都でもある。
ガロンヌ川に面した歴史的な港湾都市だが、実に、美しく、壮大で、ヒストリカルな都なのであーる・ぱちーの。
そして、ここは、ブルゴーニュワインと並び、フランスを代表する、あの世界最大規模のボルドーワインの中心地でもある。
父ちゃんは、とくにボルドーワインに精通しているわけではないが、要は、ボルドーワインを日本に紹介するうえで、重要な役割、つまり、ボルドーワイン大使になったのであった。客寄せパンダ、ともいう。えへへ。
その使命を全うするため、ボルドーまで行き、ボルドーワイン学校、つまり、ハリーポッターにおける魔法学校のようなスクール?に入って、怖い先生の指導のもと、ボルドーワインの奥義を学ぶことになった。この年で、生徒になるのじゃ・・・。

退屈日記「ワイン大使の父ちゃんにワイン教えるボルドー先生は、なんと、日本人であった~、うわっ」

※ これが、モンパルナス駅なのだ~。かなり近代的で、広いぞー。

退屈日記「ワイン大使の父ちゃんにワイン教えるボルドー先生は、なんと、日本人であった~、うわっ」



さて、このボルドーワインだけれど、ボルドー市を流れるガロンヌ川周辺のボルドー地区で、毎年、実に7億本ものボルドーワインが生産されているというのである。
おそるべし、ボルドー!
七億本、気が遠くなる数ではないか。
そんなにボルドーワインは飲まれている、ということなのだ。すさまじいね。
特に赤ワインが多いし、有名なのだが、実は、辛口の白もあれば、甘口のデザートワイン?(ソーテルヌワイン)や、スパークリングワイン(クレマン)なども存在する。
8500を超える生産者(シャトー)がおり、そのアぺラシオン(原産地統制呼称)は60を超える。
そんな名だたるボルドーワインを日本に紹介する大変な役目を父ちゃんは担ってしまったのであった。
責任重大じゃあああああ! 
すでに、ストレス・マックス~、笑。

退屈日記「ワイン大使の父ちゃんにワイン教えるボルドー先生は、なんと、日本人であった~、うわっ」

※ そして、こちらがTGVの車内なのであーる。



パリからボルドーに行くには、飛行機やバスなどいくつか移動方法があるが、もっとも手っ取り早いのが、TGVであろう。
モンパルナス駅から、TGVにのってボルドー駅まで、およそ、2時間で着いてしまう。これは、便利だ。
車で何度か行ったことがあるが、8時間以上かかってしまうので、やはり、2時間はあっという間なのである。
モンパルナス駅も、高層ビル・モンパルナスタワーの後ろにあって、かなり、近代的なきれいな駅である。
ここから、二時間で着くのだから、TGV以外の選択肢は考えられない。
ということで、今、父ちゃんは、この日記を、ボルドーを目指すTGVの中で書いているのだが、うん、実にスマートで安心な車内なのであった。
何が待ち受けているのか、わからないが、とにかくボルドーに行くしかない。
そこで、ワイン学校に入学し、ボルドーワインの先生からマンツーマンで講義を受け、帰りまでには、ボルドーワインを熟知していないとならないのであーる。ひゃあ。
やっぱり、ワイン学校なので、いろいろと飲まされるのかなァ。
呑むのは嫌いじゃない方だからいいのだけれど、呑んでいればいいというわけではないだろうし、ワインの種類とか覚えられるだろうか・・・などなど、先が思いやられるのであーる。
どんな先生だろう・・・。きれいなマダムだったら、きっと、真剣に勉強するかもしれないけれど、いや、逆か、落ちついかないか、むしろ、めっちゃ怖い、おじさんだったら、どうしたらいいの、どきどき。
はァ、気が重い・・・。

と、ここまで書いたところで、ボルドーワイン協会のオレリー女史から、今日の午後のワイン学校の講師の写真が届いた!
おおお、に、日本人じゃないか・・・
しかも、ワイングラスを構えて、吟遊詩人のようなポーズ、長年、ボルドーで、ワインを学んできた、その永井荷風のごとき、不敵な笑み、あああ、この方が、父ちゃんにワインを教える人なのだ!!!
まるで、ハリーポッターの魔法学校のあの怖い先生のようにも見える~。
OSAMU UCHIDA
というお名前であった~。う、うっち~さんだァ!!!!
一気に、中世のボルドーに意識が飛んでいった、父ちゃん、いったい、ワイン学校で、どのような厳しい試練が待ち受けているというのであろう。
ドキドキが続く。いざ、ボルドーへ!!!
続きは、明日の日記で!
熱血は、

退屈日記「ワイン大使の父ちゃんにワイン教えるボルドー先生は、なんと、日本人であった~、うわっ」

※ まるで、文豪、永井荷風を彷彿とさせるこの風貌、た、ただものではない!!! おさむ~、うちだ~、ぼくはこの先生からボルドーワインの奥義を学ぶのか、ううう、心して挑まないとならない・・・。



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
ということで、まもなく、父ちゃんを載せたTGVはボルドー駅に到着します。そこに、オレリーさんというワイン協会の窓口の女性が待っているはず。ホテルにまずは荷物を置いて、それからワイン協会の重鎮の皆さまとランチをとって、そのあと、いよいよ、学校で勉強、という、・・・知らなかったにしても、気が重いの~。とまれ、ボルドー滞在のはじまりなのでありました。明日の日記、楽しみですねー、ふふふ、他人事だと思ってるでしょ、笑。

退屈日記「ワイン大使の父ちゃんにワイン教えるボルドー先生は、なんと、日本人であった~、うわっ」



退屈日記「ワイン大使の父ちゃんにワイン教えるボルドー先生は、なんと、日本人であった~、うわっ」

さて、そんな熱血ワイン父ちゃんからのおしらせですが、
フランスツアーが6月に行われます。パリは、ベルビルにある老舗の劇場「Le Zebre」にて行われます。チケットが発売になりました。在仏、在欧の皆さん、お時間があれば、ぜひに。
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●6月30日、パリ、Le Zebre チケットはこちらから、どうぞ!
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https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-paris-concert-le-zebre-30-juin-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301135.html

そして、7月3日、リヨン、La Marquise
チケットはこちらから、どうぞ!
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https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-lyon-concert-la-marquise-peniche-03-juillet-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301835.html

●7月20日から7月28日まで青山・新生堂画廊にて、個展!
●7月後半から8月前半にかけて、日本ツアー、まもなく発表!
●9月後半、コルシカ、アジャクシオ、ライブ。(詳細、待って)
●4月19日、ロンドン、ライブ。詳細はこちらから☟

https://www.eventbrite.co.uk/e/2gz-tsuji-and-hide-live-japanese-music-in-london-tickets-790578039197?aff=oddtdtcreator

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