JINSEI STORIES

滞仏日記「その頃、三四郎はパリ郊外の森の中を仲間たちと泥だらけになって」 Posted on 2024/03/03 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、個展をやりながら、ギタージャンボリーの準備に追われ、その合間に、ギャラリーTのことや、様々な打ち合わせなどをこなし、バタバタしているのは、ここ最近の日記で書いておる通りなのであーるでぃめおら。ふふふ。
短い滞在で、すべての用事をやり遂げないとならないので、上を下への大騒動な毎日であった。
しかし、そんな忙しい日々ではあるが、ふとした瞬間に、三四郎はどうしているのだろう、と思うのが、父ちゃん・・・。
成人した息子のことは、そこまで心配にはならないが、あはは、2歳の三四郎が大型犬に噛まれて怪我してないか、と想像しない日はない。
そして、そういうタイミングで、三四郎を預けているドッグトレーナーのジュリアちゃんから短文メッセージと写真が届くのだった。
おお、さんちゃん~。
携帯にくぎ付けになる父ちゃんであった。
どうやら、同じ時期に預けられている同じ犬種のミニチュアダックスフント君と友だちになったみたいだねー。
はー、それにしても、汚い。走り回っているのであろうのォ~。
たぶん、これは日課の森散歩からの帰りの写真のようである。バンの後ろにこういうケージがあるのだろう。
なかなか、泥まみれな感じがするが、さんちゃん、意外と堂々としておる。
大丈夫そうだ。

滞仏日記「その頃、三四郎はパリ郊外の森の中を仲間たちと泥だらけになって」



滞仏日記「その頃、三四郎はパリ郊外の森の中を仲間たちと泥だらけになって」

うちでは、ひきこもり犬で、外に出たがらないのに、ジュリアから届く写真の三四郎はかなり勇猛に走り回って、中型犬や大型犬と渡り合っているようにも、見える。
ちょっと前に、散歩の途中で、大型犬に嚙みつかれて以来、犬を怖がるようになった三四郎であったが、そのトラウマからも無事に脱却できたようである。
やっぱり、犬に囲まれると、野生が戻ってくるのであろう。
精悍な顔つきになっておる。
それにしても、広い森を独り占めして闊歩する犬君たち、こんな時代に、なんとも幸せそうではないか。
家にいると、走り回れないので、三四郎にとっては、時々、こういう合宿も必要かもしれない。
太りすぎなので、心配であったが、戻ってくる頃には、しゅんと引き締まっていることであろう。
「ムッシュ、心配しないでくださいね。サンシーは元気に駆け回っていますよ」
安心をしたら、お腹がすいた。
いよいよ、明日(今日ね)両国国技館でのライブなので、喉を温めるためになべ焼きうどんでも食べに行こう。
ということで、東京らしいうどんと蕎麦のお店に行って、いろいろと悩んだ挙句、「すき焼きうどん」1000円というものを注文した父ちゃんであった。(ユーロで換算をすると、わずか、6ユーロにしかならない。円安~。2001年は10ユーロだった。)
生卵と肉でパワーも尽くし、うどんがつるつると喉にもいいし、ボーカリストには申し分のない食べ物であった。

滞仏日記「その頃、三四郎はパリ郊外の森の中を仲間たちと泥だらけになって」

滞仏日記「その頃、三四郎はパリ郊外の森の中を仲間たちと泥だらけになって」

滞仏日記「その頃、三四郎はパリ郊外の森の中を仲間たちと泥だらけになって」

滞仏日記「その頃、三四郎はパリ郊外の森の中を仲間たちと泥だらけになって」



混乱があるといけないので、個展には顔を出せないのだけれど、伊勢丹のスタッフさんから、今日の土曜日は、たくさんのお客様がお見えです、と連絡があった。
そして、今回のために作った画集だけれど、今日の早い時間に、売り切れとなった。
けっこう用意していたのだが、こちらもあっという間になくなってしまい、申し訳ない。かなりレアな印刷物となってしまったようだ。
気持ちを新たにして、次の個展の時に、出すかどうか、考えたい。やっぱ、印刷物で見たい、というのはよくわかる。
実際の絵と、印刷された絵では、本当にぜんぜん違うのである。これを実物に近づけるのは、果たしてどこまで可能なのか、ということなのだ、どうするかのォ~。(どこかの出版社さん、どうでしょうねー。あはは。自費出版は大変なんです)
個展、半ばで、図録さえもなくなってしまったが、目の前で絵を見ることはできるので、お時間があれば、5日の18時終了まで、楽しんで頂きたい、どうぞ~。
熱血は、

滞仏日記「その頃、三四郎はパリ郊外の森の中を仲間たちと泥だらけになって」



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
あのですね、パリやノルマンディで流れている時間と、東京の時間、全然速さが違うんですよね。犬の散歩がないし、笑、もうびっしりと打ち合わせがあって、出版の打ち合わせなどなど、ぼくが日本にいるとわかると、ちょっと、話をしたい、という関係者の皆さんがいて、逃げてるわけではないのですが、ありがたいことに、連絡が来るんですよね。舞台「海峡の光」や舞台「99歳まで生きた赤ん坊」朗読劇「その後の二人」音楽劇「醒めながら見る夢」などを一緒にやった松村プロデューサーとも新たな舞台計画が創れそうなので、ちょっと、喜んでいます。ま、先の長い話ですけれど、次の電柱、見―つけた~! 倒れるまで、熱血で行くぞ======(*`艸´)ウシシシ

●小説「十年後の恋」集英社文庫版、重版!
●小説「東京デシベル」がイタリア、Rizzoli社から刊行されました。
●3月3日、両国国技館、ギタージャンボリー出演。
●3月6日、ツジビル・ライブ(SOLD OUT)
●3月中旬、ボルドー・ワイン学校入学! 決まりました。
●4月19日、ロンドン、ライブ。詳細はこちらから☟

https://www.eventbrite.co.uk/e/2gz-tsuji-and-hide-live-japanese-music-in-london-tickets-790578039197?aff=oddtdtcreator

●6月28日、ボルドー・ライブ、予定。(詳細待って)
●6月30日、パリ・ライブ決定(詳細、待って)
●7月3日、リヨンでライブ。(詳細、お待ちー)
●9月後半、コルシカ、アジャクシオ、ライブ。(詳細、待って)

https://www.instagram.com/japan.stories?igsh=MTA2dWFjODdsZnNrZA%3D%3D&utm_source=qr
新しいデザインストーリーズのインスタも再始動! 
https://www.instagram.com/designstories_paris?igsh=cHlpdGFvdWkyYmdj&utm_source=qr
・それから、ぼくのなりすましが、ファイスブックで暗躍していて、問題が起きている、というので、皆さん、フェイスブック、ぼくはやっておりません。なりすましには、近づかないように、友だち申請とかしないでくださいね。要注意です。
お知らせ、以上です。

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