JINSEI STORIES
滞仏日記「東京に無事到着、怒涛の日本滞在がスタートしたのであーる!」 Posted on 2024/02/26 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、ということで東京にワープしたのだった。
まさに、今、父ちゃんはいま、東京にいるのだ~。
28日(28日は抽選入場、実質的には29日)から伊勢丹デパートで個展が始まるし、3日はギタージャンボリー出演もあるし、それからギャラリーTがこのタイミングに合わせる形でグランドオープンを遂げるようである。
一週間程度の滞在だが、怒涛のようにスケジュールがびっしりと詰め込まれている父ちゃんなのであった。
ちなみに、今日、JWAVEの「グッドネイバーズ」という番組に出演をするので、もしかすると、皆さん、仕事中とか家事の合間に、父ちゃんの生声が聞こえるかもしれないのだよ。
(出演は14時頃からの予定であーる)
個展のこととか、ギタージャンボリーのこととか、最近のことをナビゲーターのクリス・トモコさんに根掘り葉掘り訊かれるようなので、お愉しみに、じゃ。
一応、ギターをもっていこうかな、と思っているのだけれど、迷惑かなァ~。
こういうの、ここに書いちゃうと、タイタンの人に怒られるのかな、とか思っても、書いちゃう父ちゃんなのであった。
クリスさんが、ギターを見て、どう反応するのか、それはその時の、即興的な出来事として、ぼくは面白いと思うし、無視されたら持って帰ればいいだけのことで、いつも、そういう人生だったから、こっそり、しかし、大胆に持ち込むことに意義がある。
つまりじゃ、日記に、ギター持っていこうかな、と書いたりしておく方が、断然、自然なんだろうな、と思う次第であった。自然自然。
えへへ。
と思って、ギターをね、チェックしたら、おおお、なんと、ストラップを忘れてしまった。
ストラップくらいなんでもいいじゃん、と思われるかもしれないが、長さとか太さとか、やっぱり、とっても大切なのであーる。
ギタージャンボリー、座るか、立てって歌うか、まだ、悩んでいる。ストラップないと、座るしかない・・・。おおお、なんと数学的結論であろうか。
ともかく、どこかで調達しないとならない。
それから、交換弦が一つしかないことにも気が付いて、これはないとマジで困るので、一応、今から、Amazonでポチし、ホテルに届けてもらうことにしようかな。でも、スペイン製のクラシックギター弦、買える???
なにやってんだが、先が思いやられるわい。
※、ワープの最中に、窓越しに見えた、月。これ、雲に挟まれとる。月だと思うけど、上の雲が赤いね・・・。UFO?
ところで、今日は空港から直入りで、画廊さんに立ち寄ったのだ。
伊勢丹アートギャラリーではなく、ぼくと伊勢丹さんとの仲介に入っている、別の老舗の画廊さんに・・・。この辺も絵の業界の複雑さを物語っている・・・。
ま、いわば、そこで、打ち合わせというようなものを、やったのであーる。
何せ、絵の業界のことは全くといっていいほど、わからない父ちゃん。
ぼくの絵を気に入ってくださった画家の千住博さんに、「個展はやりましょう、ぼくに任せて」と言われて、お任せしておいたら、伊勢丹が決まったよ、と日程を告げられ、あれよあれよ、という間に、今日のこの日を迎えたのだから、人生とは・・・。
そもそも、絵は、唯一の趣味だったのに、美術館に行くのは好きだけれど、画廊って普段行かないし、どういう仕組みなのか、その辺のところを仲介された画廊の方々に、失礼にならない程度、いろいろぶつけてみた、父ちゃんなのであった。
「個展って、成功とか失敗とかあるんですか?」
「いや、そういうことじゃないです」
要は無知なぼくが初心者っぽい質問を投げかけ続けたわけだが、画廊の方、ちょっと困っていたのかなァ、マスクされていたので、表情はよくわからずじまいであった。
でも、結論から言うと、開催してみないとわからない、ということになった。あはは。
そりゃあ、そうですね、ここまで来て、じたばたしてもしょうがないもんね。
ただでさえ、わかりにくい不可解な人間であるぼくが描いた、しかも、なんとも表現しにくい奇妙な絵を、いったい誰がどう受け止めてくれるのか、ということであり、そもそも、そういう個展に、人が来るのか、ということなのである。
28日の初日は混乱を避けたいということで抽選になったみたいだけれど、思っていたようなすごい応募があったわけでもなかったし、笑、予想通りの数字でした。
数字言うと怒られるだろうから、言わないけれど、学級閉鎖みたいな数で、混乱なんか、到底、起こりえないレベルだと、今も思っているし、ここまで長生きしているが、ちょっと恥ずかしいことにならないか、・・・。
「絵が売れなかったら、どうなるんですか?」
画廊の方が少し悩んで、
「今回、個展に来ることができなかった方から問い合わせがあるかもしれません」
なんとなく、月面着陸は難しそうやな、と想像をした地球人の父ちゃんであった。
たぶん、最終日までガラガラなんじゃないか、と思うが、それ以上、言葉にして、皆さんを困らせてもしょうがないので、うつむいて、はにかんでおいた。ハニカミ元王子。
ま、それでいいのかもしれない。でも、一度やってみないことには、個展というものが何か、わからないのだから。人生はつねに、チャレンジである。
チャレンジしてみるといいこともある、それは、結果に関係なく、次の道が決まるということだ。
チャレンジしないと、次の一手がわからない。その通り。おっしゃる通り。
ということで、今日は、やたら、時差がきつい。
明日、Jwaveのラジオ、寝過ごして、遅刻したらどうしよう、と思いながら、今日はここで、筆を置くことにし、明日に備えて眠ります。
さんしろー、父ちゃんは大都会で頑張っとるとよー。
人生はつづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
あまり、いろいろと日記で書かないように、と各方面から釘を刺されていたのだけれど、つい、こうやっていろいろと書いちゃうのが父ちゃんの仕事なので、そこんところは、ごめんなさい。作家を嫌いにならないでね、ベストはつくします。
はい、ということで、お知らせです。
伊勢丹アートギャラリーの個展ですが、気を付けてほしいのは、初日の28日は抽選で決まった方しか入れないので、正式には、29日の朝10時から、3月5日の午後6時まで、ご自由にご来場いただけます。「辻個展、29日から、3月5日まで」とメモをよろしくお願いいたします。混乱を避けるため、との画廊の判断ですので、ご理解ください。
●小説「十年後の恋」集英社文庫版、重版!
●小説「東京デシベル」がイタリア、Rizzoli社から刊行されました。
●3月3日、両国国技館、ギタージャンボリー出演。
●3月6日、ツジビル・ライブ(SOLD OUT)
●4月19日、ロンドン、ライブ。詳細はこちらから☟
https://www.eventbrite.co.uk/e/2gz-tsuji-and-hide-live-japanese-music-in-london-tickets-790578039197?aff=oddtdtcreator
●6月28日、ボルドー・ライブ、予定。(詳細待って)
●6月30日、パリ・ライブ決定(詳細、待って)
●7月3日、リヨンでライブ。(詳細、お待ちー)
https://www.instagram.com/japan.stories?igsh=MTA2dWFjODdsZnNrZA%3D%3D&utm_source=qr
新しいデザインストーリーズのインスタも再始動! スタッフみんなで、パリの今を配信中!
https://www.instagram.com/designstories_paris?igsh=cHlpdGFvdWkyYmdj&utm_source=qr
・それから、ぼくのなりすましが、ファイスブックで暗躍していて、問題が起きている、というので、皆さん、フェイスブック、ぼくのなりすましには、近づかないように、友だち申請とかしないでくださいね。要注意です。
以上です。