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退屈日記「クリスマスツリーのオーナメント、今年はロンドンカラー強め。そして、幻のバゲットに遭遇した!」 Posted on 2023/12/02 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、12月になった。12月といえば、なんといっても、クリスマス~!!!
ということで、父ちゃんはクリスマスツリーを地下室から引っ張り出し、例年のように、サロンの一角に設置したのであーる。
さんちゃん、光り輝き明滅するツリーに目が釘付け~。
ドッグだけに、輝くツリーを見上げながら、ドックドックしておったァ。あはは。
ところで、父ちゃんの家のクリスマスツリーだが、離婚直後は、ずっと使っていたプラスティックのもみの木だった。
しかし、気分を変えたかったのと、せめて、クリスマスだけは華やかな感じにしてやろうと思い、フランスの風習に右へ倣え、フラワーショップで本物のもみの木を買った時期もあった。
でも、息子が自立してからは、再び、プラスティックのもみの木へと戻すことにした。
ま、ぼくはクリスチャンでもないし、ようは大きなもみの木は、子供にプレゼントを置く場所としての意味もあったので、まねて、喜ばせてやりたかったが、一人になって、意味がなくなり、去年くらいから、現在のプラスティックもみの木に戻っている。
クリスマスツリー一つとっても、人生のささやかな変節があるのじゃ。

しかし、残ったルールもある。
辻家では、毎年、一つ、新しいオーナメントを買うことにしてきた。今年も、守って、その習慣は継続中!
今年は、ポール卿と出会い、ロンドンにて、初ライブやユーチューブライブをやったので、ロンドン進出を記念して、ナショナルギャラリーに遊びに行った際、お土産コーナーで2つ(トラファルガー広場のと、ロンドンバスの)を買ったのだった。
毎年、その年を振り返るようなオーナメントを集めるのが父ちゃんの趣味なのであーる。粋な趣味ではないか。
今年のオーナメント、さっそく、御覧いただきたい!!!

退屈日記「クリスマスツリーのオーナメント、今年はロンドンカラー強め。そして、幻のバゲットに遭遇した!」

退屈日記「クリスマスツリーのオーナメント、今年はロンドンカラー強め。そして、幻のバゲットに遭遇した!」

退屈日記「クリスマスツリーのオーナメント、今年はロンドンカラー強め。そして、幻のバゲットに遭遇した!」

※映画監督をやった年のオーナメントはこれでしたね。笑。わかりやすい。

退屈日記「クリスマスツリーのオーナメント、今年はロンドンカラー強め。そして、幻のバゲットに遭遇した!」

※ そして、母さんが、孫のことを心配して作った手作りオーナメント。、10年も前のことになります。



ところで、今日、パン屋さんで、非常に珍しいバゲットと出会ったのでご報告したい。
どのくらい珍しいか、というと、在仏歴20年越えの父ちゃんがはじめて、目にしたバゲットだったからだ。
人づてに、めっちゃうまいバゲットがある、と訊いていたのだけれど、それがこれなのである。
一度、年配のムッシュが、「嫁さんに頼まれたんだよ、なんとかなりせんか」と熱望していたのだけれど、生産数が少ないみたいで、すぐになくなってしまう。
おじさんが肩を落として帰る姿を目撃し、いつか自分も食べてみたい、と思っていたのだった。
今日、たまたま、その希少品種に出会ったのである。
クロワッサンのような生地でできたバゲット、「バゲット・フユイテ」サクサクで、ちょっとバター味が強いのだ。
パイ生地のような感じで、在仏歴20年だが、はじめて食べることになった。
三四郎がもう、ふんふん、言うてうるさい。
バターの香りがたまらないのであろう。
まるでクロワッサンで作られたバゲットのようなもの!!!ひゃあ、贅沢~。
こちらも御覧いただきたい。最高に、おいしゅうございました!

退屈日記「クリスマスツリーのオーナメント、今年はロンドンカラー強め。そして、幻のバゲットに遭遇した!」

※どうです、このうねり具合、見たことないでしょ? しかし、食べてまたびっくり!!!!

退屈日記「クリスマスツリーのオーナメント、今年はロンドンカラー強め。そして、幻のバゲットに遭遇した!」

※バターを挟んで焼くので、断面がこれ、ひゃああ、幻のバゲットにふさわしい~!!

退屈日記「クリスマスツリーのオーナメント、今年はロンドンカラー強め。そして、幻のバゲットに遭遇した!」

※そして、それを狙っている男がいた。



クリスマスはフランス人にとって、日本の正月のような役割がある。家族と集まり、家族間の信頼を深める日なのである。
息子とも、12月24日のイブは一緒に過ごすことになっている。(たぶん、でも、ガールフレンドが出現した場合は、わからない。いないね、いるのかなァ、・・・知るか、だね。あはは)
ノルマンディにも戻りたいが、実は、あそこ、ものすごく寒いので、冬は電気代もばかにならず、全室電熱器暖房だから、ひと月の電気代が、(皆さんに言えないくらい)、実に、目が飛び出すほどに高いのだ。請求書を見て、毎年、ひっくりかえっている。
パリの暖房は集中暖房で、家賃に含まれているものだから、あたたかくなるまで、ノルマンディに行く回数が減りそうだ。

つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
パリのクリスマスな風物詩を今月はお届けできそうです~。

退屈日記「クリスマスツリーのオーナメント、今年はロンドンカラー強め。そして、幻のバゲットに遭遇した!」



12月、ぼっちで、寂しい皆さんには、少し早い父ちゃんからのギフト、笑。
父ちゃんの歌です、あはは。いらんっとか言わないで!!

福岡国際会議場でのライブ
☟☟

https://m.youtube.com/watch?v=YIi9N-6kt5g


パリ、オランピア劇場ライブ
☟☟
https://m.youtube.com/watch?v=U8_hLfnsUik

横浜、ビルボードライブ
☟☟
https://m.youtube.com/watch?v=V6Cb_gjtLYU

退屈日記「クリスマスツリーのオーナメント、今年はロンドンカラー強め。そして、幻のバゲットに遭遇した!」

自分流×帝京大学

退屈日記「クリスマスツリーのオーナメント、今年はロンドンカラー強め。そして、幻のバゲットに遭遇した!」