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滞日日記「食生活を維持するために東京健康食材を買い漁った父ちゃん」 Posted on 2023/07/28 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、コンビニでは日常用品を買うのだけれど、食材はやはり、スーパーとかに行くのである。
それも有機系のスーパーなどへ・・・。
父ちゃん、あまり細かいことは言わないのだけれど、しかし、自分の健康を守るためには、食材はきちんと選んでいるし、やっぱり、本当に美味しいものは、ちゃんと育てられた食品に勝るものはない。
出来るだけ無添加、出来るだけ有機くらいなこだわりだが、食べてはいけないものは理解しているつもりである。
ということで真夏日の東京だったが、汗をふきふきしながら、有機野菜などを扱うお店まで探しに行ったのであーる。
こういうことにもの凄くこだわっている人がいる一方、こだわらない人もいる。
ぼくも普段から有機にこだわっているわけではないのだけれど、トマト一つとってもやはり有機栽培のトマトは、広がりや風味や味わいがぜんぜん違っている。
有機のトマトに塩をふってかぶりつくだけで、幸せになる。
でも、あまり神経質になると生きていけないので、出来るかぎり自然栽培に近いものを選んでいるのだけれど、その辺はノリ、臨機応変なのである。
神経質になりすぎると、苦しくなるので、なので、健康のためというよりも、より自然の美味さを求めてナチュラル系を買い求めている。
フランスも普通のスーパーにナチュラル食品コーナーが登場したのがざっくりいうと10年ほど前のことで、現在は、有機野菜が普通の野菜と混ざって売られようになった。
ちょっと値段が高いけれど、それほど変わらなくなってきた。
ならば、有機がいいじゃんね、となる。
ということで前説が長かったが、今日、父ちゃんが都内各所で買った品々をご覧頂きたい。
じゃじゃじゃあーーーん!

滞日日記「食生活を維持するために東京健康食材を買い漁った父ちゃん」



このトマトにやられて、しばらく、眺めて、悩んでから、店に戻って買ったのだけど、うまかった。
で、その横に、この緑茄子があって、うわああ、と思わず買ってしまった。
冷やし茄子にするか、味噌炒めにするか、漬物にするか、思案中。
それから、沖醤油なるものが目に留まった。小さな小瓶で、1000円もしたので、フン、バカにするなよ、と思って、最初は無視していたのだけど、
「ちょっと、兄さん、俺を試してくれよ」
とそいつが言うので、そいつとは沖さんが言うので、仕方なく、籠の中に入れたった。
玄米ご飯のカレーを昼に注文したのだが、こっそりと、買い物袋から取り出し、誰も見てないことをチェックしてから、かけてみたら、うわあ、なんじゃこの醤油、と思わず、独り言が飛び出して、他のお客さんの冷たい視線を浴びてしまった父ちゃんなのであった。
ま、こうやって、東京滞在を楽しんでおる。
この醤油は、高いけれど、フランスのシェフ仲間にプレゼントしたい。
彼らにはわかるはずだ。
日本の底力が・・・。

滞日日記「食生活を維持するために東京健康食材を買い漁った父ちゃん」

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ということで、いろいろなものをゲットできたが、あまりに楽しい。
外食もしたいけれど、毎日外食だと胃が疲れるので、自分は自分が食べたいものを食べたいペースで作って食べる日常を、ここ東京でもやるつもりなのである。
食べることは生きることなので、どんなに大変でも苦にはならない。
父ちゃんはいい年なのだけど、この年齢の割には元気で、病気知らずで生きてこられたのも、たぶん、食生活に相当気を付けているからだと思う。
食生活を変えるだけで、健康は復活しますよ。
コンビニは好きだけれど、買う前に、裏を見て、どういう添加物が入っているのかを必ずチェックし、気を付けるようにしている。
個人的にはコオロギとかは摂取したくないので、なぜなら、古代の日本人が決して食べないものだったのに、不意にコオロギ食とか言われてもねぇ、奥さん。
よくわからないものにはこちらから好んで手を出さない程度の気を付けようで、それでも、いろいろと口には入ってくるので、今の父ちゃんくらい気を付けておいて、実は、ちょうどいいのかもしれない。
これ以上日記に書くと各方面からバッシングされそうだから、ここらへんでやめておく。
仕方ないこともあるが、出来るだけ、調べて選んで、値段とも相談をし、家族を守るべし。
息子の健康はこの10年の成果であり、その結果、彼も無用なものは食べない主義になった。
食品を選んで、しっかりと料理してきた成果だと思っている。
さて、この緑茄子、どうやって食ってやろうかなぁ。
お楽しみに!

滞日日記「食生活を維持するために東京健康食材を買い漁った父ちゃん」



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
確かに、日本、暑かった。日中、歩くと汗が吹き出しそうになるので、忍法冷血の術、を駆使して、あまりエネルギッシュに歩かないように、そろりそろりと日陰を選んで歩いた父ちゃんであった。忍法、効きます。
はい、ということで、
8月13日、そんな熱血父ちゃんがお送りする、今年最後の小説教室があります。総括しますね。ご興味ある皆さん、下の地球カレッジのバナーをクリックお願いします。
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