JINSEI STORIES

動物欧州横断日記「イタリアの中心でさんちゃんと気まま旅を続ける父ちゃんなのだ」 Posted on 2023/06/26 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、引き続き、イタリアのローマ周辺をふらふらと彷徨っている、さんちゃんと父ちゃんなのであーる。えへへ。
まもなく、太陽を求めて、南下するつもりではあるが、ぼくがイタリアに入った、と日記に記した途端、ナポリの近くにあるイスキア島の日本人シェフ、八重樫さんから、
「今、イタリアじゃないですか!」
みたいなメッセージが送り付けられて来たのであったぁ。
日本人ネットワーク!
「だいたいの予定は立てているとは思いますが、もし、イタリアに長くいるなら、ちょっと足のばして、イスキアに立ち寄ってくださいよ~」
つまり、みずくさいな、ということである。
八重樫さんはデザインストーリーズにもよく記事を投稿してくださる日本人シェフだ。
離婚直後、2014年だったかな、イスキア島に息子と心を癒す旅をした時に、知り合った。
思えばあれからずっとの、長い付き合いなのだけれど、会ったのは、たった一度だけ。
八重樫さんは、イスキアに家族4人で移り住んで、すっかり定住している日本人ファミリーなのだ。
海外在住日本人、少なくなったとはいえ、まだまだ頑張っている人は多い。
行きたいな、とつぶやいたら、たくさん、写真を送ってくれたので、心が動いて、たまらなくなった。天国のように美しい島なのであーる。
ここは行きたい、と思った。
写真、見ます???
美しい、うっとり~。

動物欧州横断日記「イタリアの中心でさんちゃんと気まま旅を続ける父ちゃんなのだ」

動物欧州横断日記「イタリアの中心でさんちゃんと気まま旅を続ける父ちゃんなのだ」

動物欧州横断日記「イタリアの中心でさんちゃんと気まま旅を続ける父ちゃんなのだ」

動物欧州横断日記「イタリアの中心でさんちゃんと気まま旅を続ける父ちゃんなのだ」

動物欧州横断日記「イタリアの中心でさんちゃんと気まま旅を続ける父ちゃんなのだ」



「携帯に入っている写真を全部送ります」
ということで、ばんばん届いた。
八重樫さんおススメのイスキア島の美しい風景に心誘われた父ちゃんであった。
しかし、イスキアに行くためには、車かバスか電車で、このままずっと南下し、ナポリから船で渡らないとならない。
さんちゃん、飛行機の次に大型の船に乗ることになるのだ。ひゃあ。
イスキア島の隣に、日本人にはなじみのカプリ島もある。
どっちも行きたい。
2週間くらい旅する予定なので、行こうと思えばいけるじゃないか、と思った父ちゃんであったぁ。三平、どうする?
最近、時々、三平と呼んでいる。
「三平!」
「さん」がつけば、だいたい自分のことだと思うみたいで、こっちを振り返る三四郎。
でも、出来れば、今もそうだけど、ローマじゃなく、ローマ周辺、ナポリじゃなく、ナポリ周辺をゆっくり移動する、こういうのんびり旅が今回の目的なのだった。
そして、今まで一度も経験したことのないイタリア、行ったことのない裏イタリアを目指したい・・・。
ということで、ローマ郊外のレストランで、ペンネ・ポモドーロを食った。
うまかった。
さすがにイタリーなので、高級店に行かないと、シャンパンはないのだけれど、そのかわり、プロセッコがいろいろあって、本場のプロセッコは甘くなくて、美味しい。
通りすがりの人々にむけて、乾杯! サルーテ!!!!
「ソー・キュート!」
え、ぼくかな、と思って振り返ったら、若い女性たちが、三四郎に熱視線であった。
「なんだよ、また、お前か。あはは」

動物欧州横断日記「イタリアの中心でさんちゃんと気まま旅を続ける父ちゃんなのだ」



ところで、どなたかが、さんちゃん、機内ではどうだったんですか、というメッセージがあったので、機内の様子をちょっとご紹介したい!
エコノミーなので、トランクは荷物として預け、さんちゃんバッグは自分の足元に置いて、横に貴重品の入ったリュックも並べて、これをまたぐ感じで、短い足を置いて、短くてよかった、と一安心な父ちゃんだった。
ま、かなり狭い感じだったが、さんちゃんはもっと狭いので、仕方ない。
窓側の席だったので、隣の人には迷惑をかけることはあまりなかったし、三四郎は吠えなかったので、存在消して、静かで、いい子だった。
写真があるので、見てもらいたい。
さんちゃーん。偉かったねー。

動物欧州横断日記「イタリアの中心でさんちゃんと気まま旅を続ける父ちゃんなのだ」

動物欧州横断日記「イタリアの中心でさんちゃんと気まま旅を続ける父ちゃんなのだ」



ということで、イタリアにもたくさん仲間がいるのだけれど、まだ、誰とも会ってない、父ちゃんであった。
フィレンツエ、ベネチア、ナポリ、イスキア、どこに行こうかな~。

旅はつづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
イタリア語は話せませんが、通じるから、不思議です。シー、シー、シー、と言って頷いていますが、何を言っているのか、ちょっと曖昧だけれど、だいたい注文したものが出てきます。塩分が多めなので、胃が疲れそうな予感です。
さて、7月16日に、エッセイ教室をやりますよ。今回は、父ちゃんがどうやってエッセイを書いているのかを、具体的に、話そうと思っています。編集者さんから頂いた依頼をもとに、どういう風に書いていくのか、をご披露しながら、エッセイを書くコツみたいなものを学ぶ90分になれば、と思っています。課題もあります。課題は、提出したい方だけでけっこうですので、ご参加ください。詳しくは下の地球カレッジのバナーをクリックね。

地球カレッジ

辻󠄀仁成 アコースティック セレナーデ フロム パリ 2023
8/24(木)福岡国際会議場メインホール
一般発売日:7/22(土)
【オフィシャル最速先行】は、すでに受け付けております!!!!!
6/22(木)18:00~7/02(日)23:59(抽選)チケットぴあ。
☟☟☟
https://w.pia.jp/t/tsujihitonari-k/



自分流×帝京大学