JINSEI STORIES
退屈日記「米寿の母さんに聞かせたい歌がある。マイファニーヴァレンタイン」 Posted on 2023/06/19 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、チェット・ベーカーが歌う、マイファニーヴァレンタイン、ギターでつま弾いている。
落ち着く曲なのだ。
心を落ち着かせるために弾いている。
今日はいろいろとあったからね・・・。
大変な一日が終わり、仕事部屋の一人掛けソファでゴロンとしていると、うちのテラスに植えられている枇杷の木に実がなっていた。そこ?
で、テラスに出て、枇杷の実をもぎ取った、父ちゃんであった。
ちっちゃ。3センチくらいなのだ。そこ?
で、食べてみた。そこか?
げ、柿に似ている。美味しい。そこー!
ということで、現実逃避をしながら、自分の心の回復につとめている父ちゃんなのだった。なにがあったのか知らないが、熱血で、いけよ。
日本凱旋公演のチケットが手に入りにくい、ということを受けて、今、どこでやろうか、中原しゃんと話し合っておる、歌手の父ちゃんだったが、
「福岡でやれたら、母さん、喜ぶんだけど」
とメールをしておいたのだ。
「いいですね。検討してみます」
とさきほど、中原しゃんから、メッセージが入っていた。
もっとも、今からの8月だと、メンバーのスケジュールがあうかどうか、わからない。
皆さん、売れっ子のミュージシャンだから、それに、会場があいているか、わからない。
やれたら奇跡かな、と思ったが、中原しゃんはパリのライブを観て勢いついているので、もしかすると、もしかする・・・。ダメ元なので、期待していよう。
親戚のミナが、今日、母さんに電話をしたみたいだった。
「電話でね、恭子おばちゃん、映画が博多で公開されること、すごくすごく喜んでたよ」
とメッセージが届いていたのだった。おおお、やった~。
88歳の母さんを喜ばせることが出来てよかった、嬉しかった。
「でね、十くんは元気だったとね?って聞かれたから、昔のひとちゃんとそっくりになってたよ!って言ったら、それはかっこようなりんしゃったねーって言ってて、親バカだなぁ…って、ちょっと笑っちゃった」
だって。あはは。
辻家はみんな親バカなのであーる。
問題はない。親バカでちょうどいいのだ。そこか!!!
※ 映画「中洲のこども」製作委員会の皆さんが、現在、ポスターを福岡市内各地にはっています。
米寿の母さん、記憶が途切れるので、パリのオランピア劇場ライブを観に来ることが出来ず、がっかりしていたようだったが、4年もかかった映画がコロナ禍を乗り越えてやっと公開になる、と知って、ともかく(ぼくよりも)喜んでいるのだった。
だから、中原しゃん、福岡、小さな会場でいいので、ぜひ、決めてほしい。
ですよね? そこー。
皆さんも、ぜひ、祈ってやってください。母さんのために・・・。
もちろん、仙台とか、函館、札幌とか、日本各地でもやりたいのだけど、全部の実現は難しいのかなぁ。(いつか、いつか元気なうちに、47都道府県のライブハウスツアーを一年くらいかけてやってみたい、ひゃあ、そんなこと宣言するのか!!! あはは)
ともかく、近々、どこか追加公演は出せそうな予感なので、おたのしみに。
中原しゃーん! そこ!
人生はつづく。
今日も読んでくれてありがとうございます。
俳優の村井良大くんから、映画「中洲のこども」を待ちわびている皆さんにコメントが届いているので・・・。
「宮台響役を演じさせていただきました村井良大です
中洲の子どもがついに上映されます!中洲に住む人々の吐息を感じ文化を体感できると同時に、無戸籍児童という現代社会の問題を知れる作品でもあります。
辻監督の世界観を感じに是非劇場へお越しください!
村井くん、ありがとう!
映画の公開、6月30日から中洲大洋映画劇場でロードショー!!!
はい、それから、7月16日に、エッセイ教室があります。エッセイをもっと上手に書いてみたい皆さん、下の地球カレッジのバナーをクリックしてみてくださいね。
※ 俳優の村井良大くんです!!