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パリ日記「アンニュイ父ちゃん、焼き肉お握りという反則技で日曜を乗り切った」 Posted on 2023/03/06 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、日曜日なので、静かなパリなのであーる。
ほんとうは仕事が終わったので20キロの韓国味噌を抱えてノルマンディに戻る予定だったが、ベルトランが夜に打ち合わせをしようと言い出したので戻れなくなった。
ところが、先ほど、プロモーターのベルトランからメッセージが届き、アムステルダムで車が故障しパリに戻れそうに無い、と言うではないか。
おっと、帰る気分になっていないので、もう一泊するしかない・・・。やれやれ。相変わらず、ベルトランには振り回されるわい。
暗くモノクロームな、その上、ギリシャ辺りから届いたのか、黄砂降る沈黙のパリで、まったりと過ごした。
とにかく、ここでどんより停滞ばかりもしていられない。オランピア劇場でのライブに向けて、頑張らないとならないので、あの手この手で、熱血を絞り出すことにした。
あの手この手の一つとして、インスタに自分のギターの練習風景をアップしてはどうか、と思い付いた。名案である。
そういう目標が出来ると、人間というのは当然ガンバルことが出来る。目先の目標が大事。
三四郎を観客にみたてギターを抱え、動画を撮り始めた父ちゃんであった。
人に見られると思うと人間というのはちょっと気合いが入る。よっこらしょっと。えへへ。
ということで、こちらがその動画になる。まずは、御覧あれ。



インスタにアップしたら、お昼時間になったので、昼飯を作ることになる。あの手この手の第2弾はいろいろと考え、「焼き肉お握り」を作ることにした。
調子が今一つな時、食欲が出ない時に最適なのが、この「焼き肉お握り」なのである。
簡単に言ってしまうと、海苔の替わりに薄切りの牛肉を握り飯に撒いて焼いたものだ。
宮崎とかで始まったご当地料理なのだけれど、宮崎のは豚薄切り肉のようである。
それを牛肉にして、甘みのあるタレで炒め焼き、しかも中のお握りは紫蘇俵握りなのである。
炊いたご飯に刻んだ紫蘇と胡麻をいれて、俵お握りを作る。
お肉で巻くので普通のお握りの半分くらいのサイズが良い。
これに牛肉の薄切り肉をぐるぐると巻いて、少量の油でフライパンで焼く。
そこに醤油、みりん、酒、砂糖で作ったアマダレをぶっかけ、お握りをぐるぐる回転させながら、照りが出るまで煮詰めるのがコツだ。
お握りが小さいので、大人の男であれば、5,6個はペロリと平らげることが出来る。
これが甘くてうまいし肉感があるのでパワーが出るし、中が紫蘇飯だからしつこくないのが特徴で、今日のようなアンニュイ父ちゃんには最適な一品なのであーる。
ぜひ、試して頂きたい!!!!

パリ日記「アンニュイ父ちゃん、焼き肉お握りという反則技で日曜を乗り切った」

パリ日記「アンニュイ父ちゃん、焼き肉お握りという反則技で日曜を乗り切った」

パリ日記「アンニュイ父ちゃん、焼き肉お握りという反則技で日曜を乗り切った」



そして、あの手この手の第三弾は、昼寝。ぐっすり午睡・・・。
あの手この手の第四弾は、昼寝から目覚めた後の運動である。ローラーでこわばった身体をほぐし、英気を養うのじゃ~、どうじゃァ。
こんなことをしていると日曜日などはあっという間に過ぎてしまう。
皆さんはどんな日曜日を過ごされましたか?
明日から、また新しい月曜日がスタートをすることになりそうだから、頑張りましょう。
えいえいおー。
さ、皆さん、ご一緒に!!!
合言葉は、熱血~。

パリ日記「アンニュイ父ちゃん、焼き肉お握りという反則技で日曜を乗り切った」



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
それから、今日、帝京大学で今年一年間受け持つことになったクリエイティブライティングコース、「辻熱血ゼミ」のゼミ生が決まりました。生徒たちの提出文章を何度も読み、(かなりかなり読み込んで悩んで)5人の生徒にしました。課題を提出してくれた全員、とってもいい書き手だったのですが、ぼくが責任をもって導ける、ある種の共通点を持つ5名を今回は選ばさせてもらいました。ぼくのキャパが増えればさらに来年以降も人数を増やせるとは思いますが、まずは、小さな第一歩から。大学で教えるのが久しぶりになるので、ぼくもリハビリを兼ねて、5人でのスタートになります。よろしくお願いいたします。
さて、そんな父ちゃん先生が社会人に向けて放つ「気まぐれ文章教室」が3月19日に開催されますよ。こちらは現在、受講生を募集中です。ご興味ある皆さん、下の地球カレッジのバナーをクリックしてみてください。

地球カレッジ

パリ日記「アンニュイ父ちゃん、焼き肉お握りという反則技で日曜を乗り切った」

そして、エディットピアフも立った。ビートルズも立った。ローリングストーンズも、マドンナも、スティングも立った。オランピア劇場でのライブが近づいてきました。
フランス国内、もしくは周辺国、あるいは世界各地にお住まいの皆さん、ぜひ、遊びに来てください。旅慣れていない皆さんには、JALパック・パリさんが協力いたしますので、こちらをクリックください。

https://www.jalpak.fr/optionaltour/tsujiconcert/
ついでに、父ちゃんのニューアルバム「ジャパニーズソウルマン」、お好きな音楽プラットホームから選ぶことが出来ますので、聞いてみてくださいね。

https://linkco.re/2beHy0ru



パリ日記「アンニュイ父ちゃん、焼き肉お握りという反則技で日曜を乗り切った」

自分流×帝京大学