JINSEI STORIES

第六感日記「決して怪しい話ではありません。誰もが持つ、エネルギーボールについて」 Posted on 2022/12/23 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、最初に断っておくと、ぼくは宗教を持っていない。
そのことを最初に明記しておくのは、今日の話はちょっとある種霊的な怪しい話なので、(笑)、話半分で、笑いながら、読んでもらいたいからであーる。
「辻さんはきっとどこかの宗教に入っているのでしょ」とよく言われる。
残念ながら、100%、はっきりというが、特定の宗教には入ってないし、信じている神様、仏様もいない。
ただ、教会や寺社仏閣に行けば手を合わせる、「助けて、神様、仏様」はしょっちゅう叫んでいる。皆さんと、だいたい一緒である。あはは。
祖父は浄土真宗のお坊さんだった、ま、影響を受けたが、ぼくにはそういう信仰心はない。これを最初に覚えておいてもらいたい。旧宗教も新興宗教もカトリックもイスラム教もぼくは信仰したことが一切ない。
しかし、第六感日記で書いてきた通り、ぼくはある種の霊感が強い。これは、生まれつきなので、どうすることも出来ないのだ。疳の虫をいまだに持ってるだけだ、という人もいる。そうかもしれないね。
最近、友だちの奥さんに「辻さん、ツイッターとかでこういう話、あまり書かない方がいいですよ」と言われた。
ま、ある意味、そうかもしれない。
でも、うまく言えないけれど、それもぼくの一部なのだ。
で、今日の話は、かなり、非科学的な話になる。
エネルギーボールについて、である。
は? エネルギーボール? ドラゴンボールのことか???
はい、すいません。
笑いながら読むように。笑って読めば、読み物としては楽しめますよ。

第六感日記「決して怪しい話ではありません。誰もが持つ、エネルギーボールについて」



別の日記で、若い頃、一日何十回とデジャヴュ(既視感)に見舞われていたと、書いたことがあった。
この猛烈な既視感は小学生から大学生くらいがピークで、その後、年齢とともに減っていくのだけど、逆に、増えたものがある。
増えたというか、力が付いてきた、というべきか・・・。
それが、人間、各人が持っているエネルギーを見分ける力なのである。
それはオーラみたいなもので、色別され、見えることもあるが、一番強く察知できる方法がある。※エネルギーが強いからいい人ということもない。
「長谷っち、手のひらをだしてみて」
「先生、なんすか、気持ち悪いですね」
「いいから、危害は加えないから」
今日、地球カレッジが終わって、カフェでスタッフのIさん、長谷川君と、エネルギーテストをやった。(そのことを実感している人は結構いる。言わないように釘を刺している。というのは、危ない人と思われるし、信じない人にはバカげたことだからだ。意味がある人にしか、わからないこともあるのがこの世界である)
「こうですか?」
「そう、手のひらを開いて、上に向けて。じゃあ、目をつむって。何か感じたら言ってみて」
長谷っちは自分の右手を出した。ぼくもまず、右手を持っていく。少し高いところから、静かに下ろす。ゆっくりと、エネルギーのボールが出来るところまで下ろす。
そのボールは人によって、形も質量もエネルギーも異なる。
「あ、あれ」
長谷川が言った。ぼくはすでに、長谷っちのエネルギーをキャッチしている。ぼくがイメージすると、そこに丸い球体のエネルギーボールが生まれた。
「あ、先生、熱いです。カイロみたいな」
横で観ていた編集部のIさんが、驚いた顔をした。ふふふ。この時、ぼくと長谷川君の手の間にテニスボール程度の熱の球が出来ているのである。

第六感日記「決して怪しい話ではありません。誰もが持つ、エネルギーボールについて」



これは長谷川の生命エネルギーということが出来る。
「長谷川君、エネルギーのボールがあるだろ?」
「なるほど、そういうことか、ああ、あります」
百人のうち、このボールが出来る人は一割くらい。手が冷たくても、出来る。寒空の下でも関係ない。気のエネルギーなので、そういう熱さじゃないのだ。
「じゃあ、ぼくのエネルギーを送るよ。何かが起こるから、集中してね」
ぼくはもう一方の左手を長谷川の手の下からゆっくりとあげていく。
つまり、真ん中に長谷っちの手があり、それをぼくの手が上からと下から挟む恰好になるのだ。
こうやると、あるところでぼくの手は動かなくなる。気の圧を受けて、止まる・・・。
あはは。だから、信じなくていいです。本当に信じないでください。相手によっては、これが出来ない人もいるし、科学的ではないから説明も無理なんで。
「あ、先生、指先がしびれてきました」
「ぴりぴりするでしょ? 」
「これはなんですか。凄いな、すごく痛いですよ」
「今、エネルギー交換をしている。簡単に言うと、パソコンのウイルスチェックみたいな。ぼくのエネルギーが今、君の身体の中を循環している、と想像してくれたらいい。これはぼくの意見で、そう思ってるだけかもしれない。でも、時々、問題がある場合は、そこが分かったりもする」
「マジっすか。よくわかりませんが、あの、ぼくは大丈夫?」
「凄くエネルギーがあるね。いいエネルギーだと思う。こっちも元気になった。だから、問題ない」
「手が近いから、熱いんじゃないですか?」
長谷っち、薄目をあけて、見ている・・・。こら、
「目を開けたらダメだよ」
「わ、結構、離れてるんですね。もっともっと、近いのか、と思っていた。1センチくらいのところかと・・・・」
「体温で熱いわけじゃないんだよ。1メートル離れていても出来る。オッケー。じゃあ、わかった。今、カイロを持ったように熱いよね?」
「はい」
「じゃあ、ぼくが手を引くから、そのままにしておいて」

第六感日記「決して怪しい話ではありません。誰もが持つ、エネルギーボールについて」



ぼくがゆっくりと手を自分の方へと引っ張った。ぴりぴりがある瞬間に、消える。いつものことだ。でも、暫くのあいだ、長谷川君の手の上にはエネルギーボールが残っている。
「まだ、ボールがあります」
「でしょ? でも、ピリピリ、痺れが消えてない?」
「消えました」
ぼくは同じことをI女史にもやった。長谷川君よりももっと大きなボールが出来た。バレーボール暗いに大きい。
「すごいね。強いエネルギーがある」

ということで、今日はここまで、・・・
いっぺんにお話しすることではないので、えへへ。
でも、人間にはその人にしかないエネルギーがあって、人によっては色も違うし、カタチも、圧も、エネルギーも様々なのである。
これは、手だけじゃなく、頭頂でもできるし、前頭葉の辺りでもできるのだけれど、だから、怪しい話をするよ、と言ったでしょ? あはは。
やばくなる前に、ここまでにしておこうかな・・・。
はい、また、つづきは、次回。←続くんかい!!!

第六感日記「決して怪しい話ではありません。誰もが持つ、エネルギーボールについて」



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
指先が痺れるのは、とってもよくて、ぼくとその人の相性がいいということになります。なので、たまにエネルギーの交換をやるといいです。あわない人もいるので、誰とでも彼とでもやってはいけません。気を付けてね。悪い気を受けると大変なことになるので、それを邪気と呼んでいます。邪気を持っている人から悪いエネルギーを受けた場合は、払わないとならないのですが、これがまた大変、だから、・・・。やらない方が無難かな。あはは、皆さんが怖くなる前に、この話はやめておきましょう。信じる人は救われるー。

お知らせです。
父ちゃんのニューアルバム「ジャパニーズソウルマン」、お好きな音楽プラットホームから選ぶことが出来ますので、聞いてみてくださいね。探せば、無料でも聞けるみたいです。あはは。


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さて、父ちゃんの文章教室は1月の後半あたりで組んでみたいと思っています。日程は今、地球カレッジ事務局と相談中ですので、明日くらいにお知らせしますが、前回のエッセイ教室の続きのようなことから、やりましょうね。推敲とか、もろもろ・・・
では、よい一日を。

第六感日記「決して怪しい話ではありません。誰もが持つ、エネルギーボールについて」



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