JINSEI STORIES
一人で寂しくしているお子さんに、読んであげてください。父ちゃんの絵本。 Posted on 2022/09/25 辻 仁成 作家 パリ
絵を描くのが好きで、時間があると、若い頃はイラストとか漫画を描いていた。
今でも、たまーに、時間が出来るとへたくそな絵、三四郎の漫画を描いて遊んでいる。
近所の二コラ君はもう大きくなったから、読み聞かせはしないけど、知り合いの3歳くらいのお子さんが遊びにくると、ぼくが昔、描いた絵本を読んで聞かせたりしている。
ま、子供と犬猫が大好きなおやじである。
「パパの涙」という絵本は、数年前に、ふと思いついて一気に描いた。もちろん、趣味の絵本なので非売品である。
すでに、ユーチューブで朗読もしている。
※ こんな画風である。笑。
シングルファザーになったばかりの頃、ぼくはだから、幼い息子によく、絵本を読んできかせた。
ぼくのおじさん(血は繋がってない方の親戚)に東君平という童話作家がいて、その人の絵本がたくさんあったので、それをよく読んでやった。
絵本って、やっぱり、子供心をくすぐる。
最近、シングルになられたお母さんがいて、その人に、ぼくのYouTube絵本を送ったら、何を言ってるか意味を教えてほしい、と言われ、だいたいのことを伝えた。
つまり、その人はフランス人なのだけど、お子さんに、自分のことばで(ぼくの朗読部分の音を消して)、で、絵にあわせて、だいたいの物語を伝えたのだ、という。
それがお子さんにはとっても受けた、お母さんも楽しかった、のだとか・・・。へー、
ということで、
今日は、この4分の辻ちゃんマンによる朗読絵本をまずみて頂きたい。お子さんと・・・。
そう言えば、息子と二人きりで生きることになった時、時々、絵本を読んであげていた。
もう、きっとあいつ覚えてないだろうけど、そしたら、なんで? とある時、質問されたのだ。
なんで?
え? なんでかな?
絵本のことだけど、一緒に「なんで」を探し出した日、思えばあれが父子にとって日常生活の冒険のはじまりでもあった。
子供たちの頭の中には「なんで?」がいっぱいつまっている。
お父さん、お母さん、おばあちゃん、おじいちゃん、近所のおじさん、おばあさん、おにいさんや、おねえさん、…
幼い子供はきっと誰かの声で語られる物語を待っているんだ、と思った。
でも、みんな時間もないし、忙しいし、恥ずかしいし、なかなか朗読なんて出来るものじゃない、からね、コロナで世界はぐちゃぐちゃだし、戦争も始まったし・・・。
分かってる。だから、この動画を、作った。
一人で誕生日を迎えるような子が近くにいたら、一人ぼっちで寂しそうなお子さんがいたら、この読み聞かせ絵本を見せてあげて貰えないだろうか?
退屈で寂しそうにしている子供がいたら、近くにいる大人の皆さん、読んであげてほしい・・・。
そして、その子が問う「なんで?」を一緒に考えてあげて貰えたら、きっと、いいよね。
うん、いいと思う。
読み聞かせが苦手な大人の皆さん。
ぼくがかわりに朗読をしたので、どうぞ、この動画をご自由につかってください!
この動画をひとりぼっちのお子さんたちに届けてください
たくさんの子供たちに聞かせてあげてほしい。
辻ちゃんマンの心の朗読を…。笑。
つづく。