JINSEI STORIES
リサイクル日記「自信を持って自分を生きることを自分らしさという」 Posted on 2022/08/22 辻 仁成 作家 パリ
某月某日、人間には周期があるのか、日によって、精神的な上下があるけれど、自信が出たり、自信を喪失したりの繰り返しだけど、一生って、昨日今日で決まることじゃないからね。
腐らず、長い目で自分の態勢を整えながら、いい時もあるし悪い時もあるよね、と思いながら生きるのがいいよね。
今日のぼくはそんなところにいる。
不思議なもので、何歳になっても、これが変わらないのだ。
調子いい時は何でもできそうな気がするんだけど、その逆に調子悪い時は、何にもできないような気になる。
で、問題は調子の悪い時だね。
調子悪いと思うと、その悪い気が、悪いものを呼び込んむんだ。
悪の連鎖みたいなものがあって、落ちるときは人間は自分の気分で大体落ちる、と思うといいね。
だから、落ちてるな、と思ったら、原因はまず自分にある。
こういう風にネガティブに考えるから、悪い状況にどんどん落ち込むんだ、と思うことが大事。
自分らしさを取り戻して、こんなのはねかえし、新しい希望へ向かおう、と思うと、
ほら、やっぱりいい気が巡ってくるよね。
笑。
そんな気がしませんか?
そして、
人間が弱くなるのは自信を無くす時かもね
人間がダメになる時はだいたい自分を失くす時なのだ。
自信があるというのは自分があるということに他ならない。
自信を持ち続けるためにぼくが言いたいことは他人と自分を絶対比較しないことだ。
これだけの速度のある時代、多様性のある時代に、単純に自分を他人と比較してしまうのは危険である。
あの人はこんな成功をしている。
あの人はとっても派手な暮らしをしている。
そこに目を向け、なのに自分はなんだ、と考え、自分を批判してしまっては元も子もない。
そもそも比較したからといって、その人になれるわけじゃないし、なる必要もない。
自分は自分だ、と思うことが大事で、そういう人間に自信は宿る。
他人と自分を比較しないことがまず絶対。
しかし、世の中、元気あふれるガッツマンばかりじゃないし、つるんでるだけだと、負のエネルギーがうつってくることもあるからね。
だから、
場合によっては孤独も必要となる。
意味もなくだらだらと世間とつるんでいる限り、邪念に振り回される。
他人が羨ましいと思う気もちは、本来の自分らしさを変異させることに繋がるので、そういう気持ちは近づけてはいけない。
自分は自分なんだから自分らしく生きればいいじゃないか、と心に決めることが大事だ。
決めたら周囲を気にせず淡々とそこに向かって生きていくのがいい。
自信を持って自分を生きることを「自分らしさ」という。
自分らしく生きるというのは、簡単な話しで、他人と比較をしないということなのだ。
ぼくらが生きづらいと思う一番の原因は自分を他人と比較してしまったからに過ぎない。
自分は自分なんだ、関係ない。
我が道を行こう、と思うだけでいい。
人が贅沢をしていても、関係ない。
誰かが成功しても、気にすることじゃない。
自分のゴールを常に心の地平線の先に置いて、そこに向かって今日も着実に歩いて行こう、と思う気持ちが自分に自信を与えることに繋がるのである。
気にしない、気にしない。
それでいい。
自信をもって自分らしく生きていきたい。