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パリ最新情報「シャンゼリゼ通りがゴールド一色に。Xmasのイルミネーションが点灯」 Posted on 2023/11/24 Design Stories
11月19日より、パリのシャンゼリゼ通りがイルミネーションで彩られている。
約400本の街路樹に設置された電球はすべてLEDライトで、省エネを大きく意識した内容だ。
そして電球の色は昨年と同じく、エッフェル塔を思わせる上品なシャンパン・ゴールドカラーが採用された。
このイルミネーションは毎年恒例のイベントとなっている。
一昨年までは赤のイルミネーションだったが、ゴールドカラーは「省エネでも華やかな印象が残る」と、近隣住民や旅行客からも好評だったという。
期間は11月19日から24年の1月7日までで、午後5時から深夜0時まで毎日点灯される。
なおクリスマスイブと大晦日だけは特別で、例年同様、朝まで明かりが灯るということだ。
去る11月19日には、点灯式が行われた。
点灯式にはパリ市長のアンヌ・イダルゴ氏と仏俳優のジル・ルルーシュ氏、病気の子どもたちを支援する「プチ・プリンセス」協会のメンバーが駆けつけた。
歩行者天国となったシャンゼリゼ大通りには一万人近くの観客が集まり、明かりが灯されると「Bonsoir Paris(ボンソワ・パリ)」の大合唱が始まったという。
昨年はウクライナ問題によるエネルギー危機を受けて、午後11時45分消灯、1月2日までの開催だったが、今年はそのいずれも延びている。
しかしパリ市およびシャンゼリゼ委員会が省エネに力を入れていることに変わりはなく、
2021年から2023年の間では電力使用量が43%も減少したということだ。
実際にシャンゼリゼ通りのイルミネーションを見ていると、光が断続的に輝いていることに気づく。
言い換えれば、「電球がつけっぱなし」なのではなく、それぞれが点灯したり消えたりを繰り返している、となる。
この方法は、すでに過去3回の開催に携わっているブランシェール・イルミナシオン社(Blachère Illuminations)によれば、LEDが「100%点灯しない」ことで電力をさらに削減し、各ツリーの電力消費を最小限に抑えることができるのだという。
そのため2023年の電力消費量は、2006年の480,000kWhに比べて、13,300kWhに削減されたということだ。
シャンゼリゼ通り委員会はこれについて、「伝統を維持する」と同時に、「世界で最も美しい大通りがエネルギー消費の面で模範となるようにする」という二つの願いを叶えるものだと述べている。
頻繁に開催される歩行者天国、通り沿いの植樹、そしてカフェテラスの外観がシックな色に統一されるなど、シャンゼリゼ通りはますます環境にやさしく、歩行者にとって安全なものとなるよう変化している。
なお12月31日の大晦日には、同じシャンゼリゼ通りで花火やダンスショーなどを交えた盛大な年越しライブが行われる予定だ。(ち)