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パリ最新情報「88%の有効性あり。デルタ株蔓延を防ぐ最強手段?」 Posted on 2021/07/28 Design Stories
デルタ株感染が爆発していたイギリスはここに来て感染者数が減少しはじめた。
BBCによると新規感染者の数は7月18日に48,161人が記録されたが、それから1週間たった7月25日には29,173人まで減少。
5日間連続で減少を続けるのは2月以来のことだという。(イギリスは7月19日に全ての制限を解除したが、時期的に規制解除による影響があるかどうかはまだわからない)
この状況はワクチン接種の拡大とワクチン非接種者間でのデルタ株感染で集団免疫ができたのではないか、と言われている。
The New england jornal of medicineの調査データによると、アストラゼネカ社とファイザー社のワクチンを1回のみ接種している場合、デルタ株感染を防ぐ効果は30~36%、2回接種を終えると、その効果がアストラゼネカ社のワクチンでは67%、ファイザー社のワクチンでは88%にまでのぼる。
一方、フランス各地でコロナ感染が爆発している。入院患者の数は先週から一気に倍になり、7千人を超えた。コルシカ島や南仏、南西部と、バカンス客が集中する場所で特に感染は拡がっており、結婚式や洗礼式など家族や友人が集まるイベントでのクラスターも目立っているようだ。
その新規感染者のほとんどがワクチン1回のみ接種、及び、未接種者であると発表されている。
現在、イギリスではワクチン1回接種した人が70%、2回(必要回数)接種を終えた人は56%。フランスは4千万人がワクチンの1回接種を終えており、その割合は国民の60%となる。2回接種した人は50%。
フランスは9月の新学期までにワクチン接種の拡大を狙っている。ファイザー社のワクチン2回接種で88%感染を防げるというのは朗報だが、しかし、ワクチン接種で集団免疫を作るには国民90%が接種を終えなければならないという。
まだまだ長い道のりである。(み)