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パリ最新情報「旅行需要が激増するフランス。しかし懸念されるガソリン値上げ」 Posted on 2022/04/09 Design Stories  

 
フランスでは今、かつてないほど旅行需要が高まっている。
コロナのため2年以上も海外旅行ができていない、というのはどこの国でも同じ現象だ。
しかし、夏のバカンスに重きを置くフランス人にとってはこれがかなりのストレスとなっているのだ。

仏旅行サイトLiligoによると、フランス人のこの夏のバカンスの平均予算は1世帯あたり約2,500ユーロ(約33,5000円)。
パンデミック前より150ユーロ(約2万円)も多くなっている。
最近は夏季休暇のプランを話題の中心に置くフランス人も多く、そのうちのほとんどが「今年こそは国外へ出たい」と考えている。
 



 
ヨーロッパ以外で人気の行き先は、モロッコ、カナダ、アメリカ、日本。
特にモロッコは国境再開に伴い、マラケシュ行きの便が昨年比で45%もアップしているとのことだ。
しかし日本に関しては、未だ外国人観光客が自由に入国できない水際対策が取られている。
そのため行きたいと考える人は多いものの、緩和を期待して夏の出発ギリギリまで待つか、行き先の変更を余儀なくされているのが現状だ。
 

パリ最新情報「旅行需要が激増するフランス。しかし懸念されるガソリン値上げ」

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またヨーロッパ圏内で人気の行き先は、ギリシャ、スペイン、イタリア、ポルトガル。
行き先をEU内に設定する「安全組」はEU外に出かける人より多く、不測の事態に備えて通貨が同じの国を選んでいる。
こうした2022年の傾向を、仏旅行会社は「revenge travel(リベンジトラベル)」と呼んでおり、今年の動向を特徴づける新たなトレンドが生まれた。

このように旅行需要が非常に高まっているフランスだが、ガソリン価格の高騰で雲行きが怪しくなり始めた。
陸続きのヨーロッパにおいては、移動手段として自動車が用いられることがやはり多い。
近年のロードトリップ人気もあり、フランス国内旅行でも車が多く利用されている。

しかし、続くインフレ、ウクライナ侵攻でガソリン価格の上昇が止まらないのだ。
そのため電車やバス、自家用車の相乗りなど、個人で車をなるべく使わない移動方法が今年の特徴として表れている。(それでも旅行自体をキャンセルする人は少ない。)
 

パリ最新情報「旅行需要が激増するフランス。しかし懸念されるガソリン値上げ」



 
ガソリンの他にも、世界で食料価格が高騰している。
フランスではこのところ、スーパーマーケットからヒマワリ油が消えてしまった。
ヒマワリ油は植物油として仏家庭でよく使われているのだが、これがどこのスーパーを探しても見つからない。
フランスはヒマワリの輸出国であるウクライナとロシアの2カ国に80%を依存しているため、現在の紛争はこれほど大きな影響を及ぼしているのだという。
植物油不足はマヨネーズの生産などにも関わってくるため、今後多方面の調味料価格に打撃を及ぼすのは確実だ。

と、「コロナ、紛争、インフレ」の逆風が強く吹いているフランス。
現実逃避のため、リフレッシュして秋からの仕事に戻るため、今夏はリベンジトラベルを求める人々がコロナ前より大幅に増えている。(内)
 

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