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パリ最新情報「2月14日、電光掲示板によって皆が笑顔になった」 Posted on 2022/02/15 Design Stories
バレンタインデーの2月14日、パリのいたるところに愛のメッセージが掲げられた。
というのも、これは市が前もって公式ホームページで呼びかけたもの。
選ばれたメッセージは当日にパリ中の電光掲示板に表示される、というバレンタインの特別企画だ。
実は毎年恒例のイベントで、パリだけでなくフランス各地でも行われている。
今年はパリ市だけで数千件の応募があったといい、暗いニュースの多かったフランスにちょっとした笑顔をもたらした。
さすがフランス人!と言いたくなるようなロマンティックなフレーズから、思わずクスっとなるユニークなもの、そして涙を誘うメッセージまで。
「アムールの国」フランスに生きる人々の、珠玉の愛の言葉を一挙ご紹介!
パリ市役所近くにある電光掲示板に掲げられたのは、とある男性からのメッセージ。
「僕のサビーナ、35年間の幸運を君と5人の素晴らしい男の子とともに。僕は世界一ラッキーな男だ。Love you forever!!!」
パリ市が募ったのは1月31日から2月7日までで、170文字以内&オリジナルであれば誰でも参加することができた。(攻撃的な内容を除く。)
選ばれた人は事前にメールが入り、市内120か所で朝の6時から表示が始まった。
なかにはサプライズのプロポーズメッセージも!
「僕の美しいレンダへ。君をとても愛している。美しいクイーン。君の愛するアラエディンより」
そしてパリ市は、特に「美しいメッセージ」としていくつかを公式Twitter・ホームページ上に紹介した。その内容がこちら。
「僕が温暖化を引き起こしたいのは、君の心だけなんだ。愛しているよ」
「僕ら夫婦はパリ市のスローガンのようだね。“たゆたえども沈まず“ 長い間、舵を取ってくれてありがとう。初めて会った頃のように君を愛している」
「あれから40年。孫がいても、君は大学時代の美しいアンヌ=マリーのままだ」
「例え名画にあふれた部屋にいても、私にはあなたしか目に入らないわ」
「あなたはお皿を洗うのが一番上手な男性。7月7日(木)、13区の区役所前で会いましょう。ウィと言って!」
(フランスでは役所で結婚式を挙げる)
「アルゼンチンとフランスは14000kmも離れているけれど、私たちの愛は国境を越えている!永遠に愛しているわ」
「僕の子猫ちゃん、定年の日が近づいてきたけれど、僕の愛に定年はないよ」
「パパへ。パパは2021年に天国に旅立ってしまった。パパが恋しい。ママと僕はいつまでも愛しているよ」
「あなたは世界一の夫。私と一緒にいてくれてありがとう。私の人生に存在してくれてありがとう。計りきれないほど愛してる」
フランスの人々は普段から愛をストレートに表現する。しかし、2月14日はそんな彼らの直球が剛速球に変わる日だ。
公的な役所までもが愛をサポート、というのも、フランスらしくて素晴らしい。
電光掲示板の前でたくさんの人が笑顔になったのを見て、こちらも免疫力が上がったような気がした。(大)