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パリ最新情報「パリのカフェが増殖中、経済回復の取り組み」 Posted on 2020/06/16 佐伯 幸太郎 ライター パリ

マクロン大統領は14日、フランス時間20時より国民に向けてテレビ演説を行い、今後は国内の経済回復力を高めることが重要になる、と発言した。レッドゾーン(危険区域)から脱却し唯一オレンジゾーンだったパリ地区がついにグリーンゾーン(安全区域)に指定された。大統領の演説は内外へ向けたある種の安全宣言でもあった。

その一環としてパリ首都圏でこれまでテラス席のみであった営業形態を15日から全面的に営業できるようにした。同じく15日からEUからの入国制限も解除となった。また、興味深い点は中国に依存でしていた製造業に関して今後は他国に依存しない経済モデルの確立を急ぐと表明した。



そんな中、テラス席の営業が先んじて認められていたカフェ店では、店舗前の駐車スペースに臨時の座席を作ることが認められ、パリ市内のカフェではこの数日、屋外席の増設が急ピッチで進められた。駐車スペースに増設されたテラス席の使用は9月まで認められるという。利用客にインタビューを試みた。



「すごくいいアイデアだと思う。9月までとは言わず、夏の時期は今後暫くこういう風にしてもいいんじゃないか」
「コロナが怖くて店内での飲食はちょっと難しいと思っていたので、この増設されたテラス席ならば安心して食事が出来るわ」
店のオーナーにも訊いてみた。
「これから夏になり、もともとフランス人は外で食べることを好むので、うちとしては助かってるよ。うちのような小さなカフェにはテラス席がもともとないので、政府のお墨付きをもらって配達用駐車スペースいっぱいに南国風のテーブル席を増設させてもらったけど、客の受けもいい。みんなリゾート気分で楽しんでいるよ」
EUからの観光客も戻ってきそうだし、パリが再び観光都市として勢いを取り戻すことになりそうだ。少し気が早いかもしれないが、パリ完全復活、と言ってもいいのかもしれない。

パリ最新情報「パリのカフェが増殖中、経済回復の取り組み」

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