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パリ最新情報「ローラースケートを足に、スマイルを顔に。パリ、もう一つの風物詩」 Posted on 2023/06/11 Design Stories  

 
パリを歩いていると、ローラースケートの大行進に遭遇し、驚くことがある。
一般車道を颯爽と走り抜ける彼らは数百人単位にも及ぶだろうか。
その楽しそうな表情には、沿道の人々も歓声をあげるほどだ。
 

パリ最新情報「ローラースケートを足に、スマイルを顔に。パリ、もう一つの風物詩」



 
これもパリの風物詩の一つで、実は歴史が長い。
パリのローラースケート愛好会は主に二つあって、金曜夜に開催する「パリ・ローラー」と、日曜昼に開催する「ローラー&コキアージュ」が有名だ。
パリ・ローラーの方は1990年代から始まっており参加者も多く、アマチュアのクラブとしては世界最大規模であるそうだ。
 

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現在は一つの趣味として定着したローラースケートだが、パリで突如として広まった時期があった。
1995年に起きた大規模な交通ストライキの後である。
現在と同じく、年金改革に反発した交通機関各社が運行を一斉にストップしてしまい、道路は大渋滞に陥った。
当時は従業員の欠勤が相次ぎ企業にも大きな損失が生じたという。
現在の自転車フィーバーも、当時のローラースケート人気も「エコである」というのはもちろんなのだが、こうしたストライキを背景にしているところが何ともフランスらしいと言える。
 

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さて、役所・警察も公認の「ローラースケートの大行進」はパリの名所を周回する。
走行ルートは毎回変わるのだが、例えばモンパルナス駅で集合し、途中オルセー美術館の前で休憩をはさみながら、約25キロのコースを3時間で走ったりする。
金曜夜開催のパリ・ローラーは、「フライデー・ナイト・フィーバー」とも呼ばれる。
そのあいだ交通は停止され、イベントは黄色い服で識別できるパリ・ローラーのスタッフによって監督される。
日曜の昼に開催されるローラー&コキアージュも同様で、パリ右岸をベースに、毎週200人〜300人の愛好家を集めているという。
 

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パリジャンはこうしたスケーターに対し、とても寛容だと感じる。
また、パリでは警察官もローラーブレードを着用しながらパトロールをしていることで有名だ。
パリのローラーブレード部隊は20年にわたって市内で活躍しており、成功を収めている。
ノートルダム寺院、ルーブル美術館、ヴァンドーム広場といった観光地を3人一組で巡回していて、主な目的は軽犯罪の抑止・市民へ安心感を与えることだという。
ローラーブレードを使う理由は、簡単に移動できることと、人目につきやすいことの二つ。
現在では来年のパリ五輪に向けて同部隊を増員する計画もあるそうだ。
 

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なお大行進への参加費は無料だが、いずれも「ルールのない自由は存在しない」とHP上にて述べており、ヘルメット・二ーパッド等の着用、事細かな安全確認が推奨されている。
ただ、気軽に参加できるとはいえ皆ものすごいスピードで疾走しているため、中級者〜上級者向けのイベントであることは間違いない。(内)
 

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